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仲間がファンバイクをゲット!
みなさん、こんにちは青木タカオです。レッドバロン葛飾にて新車で購入したホンダ『CRF250L<S>』を絶賛満喫中なのは、いつも報告させていただいておりますが、今回はForR執筆陣のひとりであるミヤシーこと宮下豊史さんと、オフロードライディングを楽しんできました。
事の発端は「オフロードへ遊びに行きましょう」というミヤシーのひとこと。聞けば「CRF125Fを入手した」とのことで、みんなでダートを走ってバイクで遊ぶレクリエーションみたいなことをしたいというのが彼の提案です。
それを聞いたのは、数ヶ月前のことで、そんなハナシを忘れかけていた頃に「明日行きましょう!」と、その日は突然やってきました。
ちょうどボクはダートを走りたくてウズウズしていたので、仕事が溜まっているものの「おっ、おぉ……。OK」と、快諾したのでした。
公道不可でもビギナーにも最適
ホンダ『CRF125F』は公道走行不可のオフロード走行専用車。ヘッドライトをはじめ、ウインカーやテール&ブレーキライトなど灯火器類が備わっておらず、ナンバープレートは取得できません。
公道走行不可と聞くと、上級者向けのコンペティションモデルを想像しがちですが、まったく正反対で、ビギナーのオフロード入門にも適したファンバイク。
初心者がライディングテクニックを学ぶにはうってつけですし、はたまた中/上級者が乗ってミニモトレースにいそしむなんていう使い方もされていて、幅広い層に根強い人気があるのです。
というわけで、自走はできず、クルマに積んで運ぶ必要があります。ミヤシーが行こうと誘ってくれたオススメのオフロードエリアは、ボクも専門誌の撮影などでよく足を運ぶところ。ボクは自分の『CRF250L<S>』で行きたいので、現地で待ち合わせます。
ダート走行に備えて朝から準備!
その日の朝、自宅からちょっと離れた場所にあるガレージへ早めに行き、ウインドシールドを取り外したり、空気圧をチェックしたりしているうちに、時間がどんどん経ってしまいます。
途中、ドリンクやオニギリなどを購入していると、案の上、約束の時間に10分ほど遅刻してしまうことに……。
すると、スマートフォンにメッセージが入ります。「まだですか? 待っています」と、ミヤシーから。
この場を借りて言い訳をしますと、顔の広い彼のことですから、きっと大勢の仲間たちに声をかけ、たくさんのオフロード好きが集まっていると勝手に思い込んでいました。なので、ボクを待たないでオフロード遊びをスタートしてくれていたらいいと、この時点では思っていたのでした。
三宅島レースの外装がカッコイイ!!
「スイマセン、10分遅れます」と返信し、急ぎます。到着すると、予想に反してミヤシーがひとりだけ。「あれ、他の皆さんは……!?」と聞くと、来るのはもうひとりだけで、つまり3人。
賑やかになると勝手に想像していましたが、少人数でもボクはまったく構いません。来る途中で追い抜いたのが、その3人目のお仲間で、同じく『CRF125F』を載せたトレーラーをクルマで牽引してきました。
外装は『WERIDE 三宅島エンデューロレース』限定バージョン。所有者はまた別にいるそうですが、3人目のライダーである仮名=Cさんはいろいろとワケがあって顔出しNGなんだとか……。
理由なんて野暮なので聞きませんが、指名手配がかかっているとか、そういうわけではありません。
Cさんもまた『CRF250L』を所有しており、サーキットでの本格派ロードレースからオフロードまで超のつくエキスパート。今回はミヤシーに合わせて『CRF125F』を持ってきてくれたのでした。
やっぱりいいなCRF125F
遅刻してきたボクですが、自走なので着替える準備などは要りません。結局、イチバン最初に走り出します。最初はまず、目的のひとつ『CRF125F』に乗ります。
『CRF125F』はセルスターターが標準装備され、エンジン始動はボタンで一発。高剛性のツインパイプフレームに、インナーチューブ径31mmのテレスコピックフォークと分離加圧式ダンパー採用のプロリンク式モノショックを備え、なかなかよく走ります。
ホイールサイズはフロント19/リア16インチを採用し、フルサイズよりも少しコンパクトな車体です。4速トランスミッションを組み合わせた4スト空冷SOHC単気筒エンジンが粘り強くトルクを発揮し、扱いやすく軽快。国内で発売をスタートしたのは2013年で、2019年にフューエルインジェクション化され、フレームも新しく設計されたものになってサスストローク量を延ばしました。
その頃は毎シーズン、埼玉県川越市のオフロードヴィレッジにて『Honda オフロード・ミーティング』が開催され、チーム対抗オフロードリレーには「メディア対抗レース」もあり、ボクも専門誌のメンバーとして『CRF125F』にて毎年参加していました。一緒に出場したメンバーらと、いつも表彰台に上がっていたのをぼんやりと覚えています。
『Honda オフロード・ミーティング』は「いなべモータースポーツランド」(三重県いなべ市)や「プラザ阪下」(大阪府河内長野市)でもおこなわれていましたが、2019年を最後にコロナ禍で中止になって以来おこなわれていません。また復活したらいいなぁ〜と、『CRF125F』に乗ると改めて思うのでした。
オニ教官と生徒のやり取りが面白い!!
ミヤシーやCさんも加わって、3人で走るとこれがまためちゃくちゃ楽しい! Cさんが『CRF125F』にて、タイトなシングルトラックをハイペースでグイグイ引っ張ってくれると、いつの間にかミヤシーが置き去りに……。
フルノーマルの『CRF250L<S>』はサスペンションがソフトによく動いて乗りやすいのですが、ハードに走り込むと、もっと踏ん張って欲しいと思うことが何度も。
Cさんは自身の『CRF250L』の足回りをチューニングしているとのことですが、なるほど合点がいきます。
短いストロークで、凹凸の激しいギャップも衝撃を巧みにいなして、ガンガンアクセルを開けてこなしていくのです。
そして、ふたりでミヤシーを待ち、合流したときのCさんの声かけが想像を絶する。
「そのペースで、ゆっくりとくればOK」
みたいな優しいアドバイスをするのかと思いきや、まさかの……。
「あまりにも遅すぎるっ!」
「どーでもいいから、あと3倍の速さで走れっ!!」
この令和の時代に、なんというスパルタ、鬼教官ぶりっ!! 昭和に一世風靡した鬼の中川さんも真っ青ではありませんか。
二人の濃密な関係に興味津々
それでもミヤシー、心から「楽しい〜!!」と笑っているから、これまた驚きます。ミヤシーとCさんは本当に仲良しで、いつもこうしてバイクで遊んでいるのでした。
第三者のボクからしてみると、ミヤシーがちょっぴり可哀想な感じもしますが、生粋のドS&ドMの間柄なのでしょうか。
ライディングに関しては、Cさんがめちゃくちゃ叱って、ミヤシーが「ひぃひぃ〜」泣きがながら頑張るという二人の濃密な関係で、それを見ている者は口出し無用なのでしょう。そんな感じで、楽しい時間はあっという間に過ぎていくのでした。
走り出してすぐにガス欠
もっともミヤシーがCさんに怒られたのは、ガソリンの入った携行缶をクルマに積んできておらず、『CRF125F』の燃料タンクもほぼ空っぽだったことでした。
数分走ってすぐに燃料警告灯がつき、発覚したのです。「ガソリンのこと、すっかり忘れていました」とミヤシー。「もう少しだけ走るだろう」と、これまた運が悪いことに、Cさんが乗ってまもなくして完全なガス欠となり走行不能に。
ボクが『CRF250L<S>』にてガソリンスタンドへ行き、満タンにしてポンプも購入して戻ってくるということで、1時間くらいを要してしまいます。
クルマには空気入れも積んでおらず、ミヤシーはひたすらCさんに責められていたのでした。
こうしてココでまたミヤシーの失態を晒してしまうボクもまた、Sっ気があるのでしょうか。ごめんねミヤシー、次回はガソリンを忘れずにね。
オフロード遊びにまたハマりそう
『CRF125F』で走っていると、サンデーモトクロスの「ミニモト」クラスに出場したことも思い出します。全日本モトクロス選手権V9チャンピオンの東福寺保雄さんが主宰するT.E.SPORTにてサスペンションをチューニングしたりし、外装を特製のモノにするなど、楽しかった思い出ばかりです。
また『CRF125F』で、こんなふうに気の合う仲間たちと、そんなことがやれたらいいなとボンヤリ思っていたら、Cさんがトレーラーにて一旦積んで帰るとのこと。レンタルのイベントなどで使うそうで、『CRF125F』はいろいろなところでフル活用されていくのでした。
カングーがスゴイ!!
ミヤシーのトランポは『ルノー・カングー』です。可愛いコンパクトカーですが、天井が高く、彼はコレにいろいろなバイクを積んで移動しています。
果たして、フルサイズのナンバー付き250ccオフロードバイクも積むことができるのでしょうか。雨が降ってきたので、この際『CRF250L<S>』で試すことにしました。
するとご覧の通り、ミラーを外すだけで入るではありませんか。運転席と助手席の間にフロントタイヤがズボッと挟み込まれるカタチになりますが、ナンバーブラケットまわりも外さずそのままにゲートを閉めることができ、2名乗車ができます。
洗車や整備も楽しい
ガレージに戻って洗車し、チェーンオイルをミヤシーが塗ってくれたり、遊んだ後の整備も「あぁ〜、なんて楽しいんだ!」と、ボクらはニンマリ。
次回もまたCさんを誘ってオフロードやツーリングなど、いろいろと遊んでみたいと思います。今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。