自信とキッカケを与えてくれた超コアな専門誌たち


 こんにちは青木タカオです。河川敷で兄と始めたモトクロスや、片岡義男のオートバイ小説に魅了されてバイクに乗りはじめたボクですが、20代半ばの頃にハーレーダビッドソンのコアな情報を満載にする“ゴリゴリ”の専門誌である『HOTBIKE JAPAN(ホットバイク ジャパン』(休刊中)の仕事をしたことをキッカケに、スポーツスターに乗って好き放題に意見を書き綴る連載ページ『アオチがいくっ!!』がスタート。ハーレーの独特すぎる世界へ、どっぷりハマっていきました。

モトクロス専門誌『ダートクール』(休刊中)にも寄稿させていただいておりました。画像提供 ALPINESTARS JAPAN

▲モトクロス専門誌『ダートクール』(休刊中)にも寄稿させていただいておりました。画像提供 ALPINESTARS JAPAN

 その頃はオフロード専門誌『DIRT COOL(ダートクール)』(休刊中)でも、モトクロステクニックを元ワークスライダーであり当時は現役中の国際A級ライダーであった榎本選手に教わる連載コーナーなどを担当。「AMAスーパークロス」を現地取材した模様を巻頭カラーで特集するレーシングテイストが詰まったモトクロスレース専門誌は、いまもダートバイクファンの記憶に強く残っていることでしょう。


 その一方で、戦前のヴィンテージハーレーやリジッドチョッパーが主役のホットバイクで執筆し、さらに思い返せば、旅マニアたちがこぞって読んだ『ジパングツーリング』(休刊中)でもよく記事を書かせていただきました。

 まだ、インターネットが今ほど普及していなかった時代。いずれも雑誌でしか読めない濃厚な内容で、熱心なファンが今よりたくさんいた気がします。そんな振り切ったメディアの編集長から、なぜだかボクはお声がかかる傾向があったように思います。

南アフリカをハーレーでツーリング。画像提供 HARLEY DAVIDSON JAPAN

▲南アフリカをハーレーでツーリング。画像提供 HARLEY DAVIDSON JAPAN

 ハーレーに乗ってアッチコッチへ出かけ、プライベートではモトクロスレースに励むから、少しはお役に立てたのでしょうか。業界の中ではまだまだ若手で、フラフラしていたというのももちろんありますが、尖ったジャンルで有力な専門メディアに関わることはもちろん嬉しいこと。当時の編集長らには、今でも感謝しかありません。

 コアなメディアでの仕事は、何よりも取材していても楽しいですし、編集長をはじめスタッフらはその筋の一流。ヘンタイすぎるほど、そのジャンルが好きだったりしますから、ハナシは濃厚で面白かったです。

大きなハーレーに悠然と乗る女性ライダーたち

 特にハーレーに関しては、その後バイク誌をはじめ大衆一般メディアでもニューモデルの試乗インプレッションやカスタム・イベントの取材、オーナーさんのインタビューなどでより深く関わり続けてきました。

 ハーレー専門誌『VIRGIN HARLEY』(バージンハーレー/休刊中)にて途中から編集長をやらせていただき、2019年秋には『WITHHARLEY/ウィズハーレー』(内外出版社/年4回季刊発行)を創刊。現在に至りますが、さまざまなユーザーさんを取材をしていて目を丸くし、感服せずにはいられないのは、小柄な女性が大きなハーレーを悠然と乗りこなす姿です。

大きな車体で重量級のハーレーツーリングモデルを乗りこなす女性ライダーは、イベントでも憧憬の眼差しを受ける。画像提供 HARLEYDAVIDSON JAPAN

▲大きな車体で重量級のハーレーツーリングモデルを乗りこなす女性ライダーは、イベントでも憧憬の眼差しを受ける。画像提供 HARLEYDAVIDSON JAPAN

 ご存知の通り、ハーレーダビッドソンはアメリカのモーターサイクルメーカーであり、1903年に創業して以来、ウィスコンシン州ミルウォーキーに本社を構えます。

米国ミルウォーキーにあるハーレーダビッドソンミュージアム。画像提供 HARLEYDAVIDSON JAPAN

▲米国ミルウォーキーにあるハーレーダビッドソンミュージアム。画像提供 HARLEYDAVIDSON JAPAN

 じつに120年以上もの長い間、熱狂的ファンに支持されるアメリカを代表するブランドであり、オートバイについて詳しくない人でもその名を耳にしたことがあるのではないでしょうか。

 広大な国土を持つ合衆国で、ユーザーに求められてきた重要な性能は、ズバリ“長旅”といえます。ツーリングファミリーは昨今「グランドアメリカンツーリング」と名称が見直され、カテゴライズされていますが、その長い旅とは新名称が意味する通り、大陸横断およそ4000kmという果てしないロングライドです。

車両重量が380kgを超えるFLTRXS ロードグライドスペシャル。女性が颯爽と乗る姿は、特にカッコイイ!

▲車両重量が380kgを超えるFLTRXS ロードグライドスペシャル。女性が颯爽と乗る姿は、特に目をひく!

 ゆったりとしたライディングポジションで疲れにくいよう車体は大柄。ホイールベースが長く、直進安定性を重視した車体設計となります。ゆえにお重くなるのは当たり前。男性でも取り回しは楽ではありません。


 にも関わらず、カノジョたちは颯爽とハーレーのツアラーを走らせるから、カッコイイとしか言いようがないのです!

ツアラー女子に熱視線!

 当然、注目の的であり、SNSが普及した現代ではインフルエンサーとして話題沸騰、人気独占となります。専門誌編集長としては、もちろん取材したい!

ハーレーのツーリングモデル「ロードグライドスペシャル」に乗るマリナさん。

▲ハーレーのツーリングモデル「ロードグライドスペシャル」に乗るマリナさん。

  先日、横浜で開催されたハーレーダビッドソン ジャパンの公式イベント「ブルースカイヘブン2024」にて、ついに実現しました。そのひとり、マリナさんです。


 SNSでは「#ハーレー女子」というハッシュタグが目立つようになってきましたが、それに加えて「#ツアラー女子」も登場してきました。以前、ココでも紹介させていただきました『FLHX ストリートグライド』に乗るユウナちゃんもまさにそうであり、『FLTRXS ロードグライドスペシャル』に乗るマリナさんは「#TR女子」というタグ付けでも目立っています。

 影響力は高く、他のイベントなどで女性ライダーたちを取材していると「●●●ちゃんをSNSやウィズハーレーの誌面で見て、自分もハーレーに乗りたくなった」「私にも乗れるかもしれないと思いました」と、話してくれるバイク女子がいることです。男性はもちろん、女性ライダーたちにも勇気や夢を与えているのです。

ウィズハーレーの誌面やYou Tubeチャンネル、SNSで活躍中のハーレー女子、ゆうなちゃん。小柄で華奢ながら、ストリートグライドに乗って全国をツーリングしたり、ウィズハーレーの企画にも参加してくださいます。

▲ウィズハーレーの誌面やYou Tubeチャンネル、SNSで活躍中のハーレー女子、ゆうなちゃん。小柄で華奢ながら、ストリートグライドに乗って全国をツーリングしたり、ウィズハーレーの企画にも参加してくださいます。

名古屋から横浜なんて余裕!

 かっ、カワイイ! 身長は154cmと小柄で、SNSで見たまんま、爽やかなスマイルで取材するボクとお話してくださいます。

 聞けば、ツーリング仲間たちと名古屋から片道およそ300kmを走ってきたとのこと。さすがは大陸横断ツアラー、高速巡航は快適でマリナさんは全国どこへでも週末はツーリング三昧なのです。

名古屋からハーレーに乗るお仲間たちと横浜まで走ってきたマリナさん。

▲名古屋からハーレーに乗るお仲間たちと横浜まで走ってきたマリナさん。

 取り回しをラクラクこなす秘密兵器がありました。バックギヤです。装着して3年が経ち、マリナさんはこれを使いこなします。その姿は動画で発信され、特に反響が大きかったと教えてくれます。

ミルウォーキーエイトエンジン用に設計されたバックギヤが装着されている。

▲ミルウォーキーエイトエンジン用に設計されたバックギヤが装着されている。

 また、クリスマスシーズンには「#ハーレーサンタ」のコスチュームでSNSでムービーを公開。大きなハーレーとコスプレ姿のギャップに、こちらもまた大きな話題となったのは言うまでもありません。これを読んでいるみなさんも、ぜひお見逃しなく! マリナさんのインスタグラムのアカウントは @fltrxs2020marina となります。

 今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。もちろんマリナさんは『ウィズハーレーVol.20』(内外出版社6月24日発売)の記事に掲載。You Tubeチャンネルでは、バックギヤを巧みに操る模様とともに、取材時の様子をそのまま丸ごと動画で公開しております。「#ハーレーサンタ」の姿も一緒に収録しておりますので、ぜひご覧ください!

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