歴史的価値のある「アサマレースウェイ」を自分のペースで走ることができるオフロード走行会!

浅間山の北東部、北軽井沢の高原地帯にある「アサマレースウェイ」。この場所は、日本のバイク黎明期である1955年に始まった「全日本オートバイ耐久ロードレース」、通称・浅間火山レースの跡地である。

「アサマレースウェイ」には、浅間火山レースで使用されたコースの一部がそのまま残っている、この幅広のストレートがまさに70年近く前に行われたレースの痕跡なのだ。

「アサマレースウェイ」には、第2回浅間火山レース(1957年)から使用された浅間高原自動車テストコースの一部がそのまま残っている、この幅広のストレートがまさに70年近く前に行われたレースの痕跡なのだ。

 

このバイク史の聖地である「アサマレースウェイ」を舞台に、バイクやバイク用品を輸入するモータリスト合同会社が毎年開催している2日間のオフロードイベントが『アサマ・スクランブラー・ミーティング』だ。スクランブラーの語源である“スクランブル”とは、バイク黎明期におけるスクラブルレース(今で言うモトクロス)のことで、スクランブラーとはこのレースに出るためにモディファイされた車両のこと。というのも当時は日本の舗装率も低く、あえて不整地走行に特化したオフロードバイクという概念はまだなかった時代である。市販のバイクのホイールやサスペンションなどの足回りをオフロード走行向きにし、スキッドプレートなどを装着してダート適性をアップしたモデルをスクランブラーと呼んだ。つまり、この「アサマレースウェイ」を走って楽しむのにスクランブラーほどしっくりくるジャンルのバイクはないというわけである。

火山灰質のダートコースでワイドオープンすれば、後輪が派手に土煙を巻き上げる!! これこそがこのイベントの醍醐味。ファンティックのキャバレロ スクランブラーシリーズなどの試乗車も多数用意され、実際にコースを走ってダート性能を試すことが可能。写真は発売になったばかりのキャバレロ スクランブラー700。

火山灰質のダートコースでワイドオープンすれば、後輪が派手に土煙を巻き上げる!! これこそが『アサマ・スクランブラー・ミーティング』の醍醐味。会場にはファンティックのキャバレロ スクランブラーシリーズなどの試乗車も多数用意され、実際にコースを走ってダート性能を試すことができた。写真は今年発売になったばかりのキャバレロ スクランブラー700

 

イベントは基本的にフリー走行会形式。面白いのは、『アサマ・スクランブラー・ミーティング』ではナンバーの付く付かないに関わらず競技用のモトクロッサーやエンデューロレーサーは基本的に参加不可なこと。参加できるのは、スクランブラーモデルはもちろんだが、トレールバイク(ナンバー付きのオフロードバイク)やアドベンチャーバイクを含むビックオフといったモデル。車両の特性上、レースのように目を吊り上げてのハイスピード走行をするのではなく、あくまで各々が自分のペースでフリーライドできるイベントとなっている。

このためコースは周回の向きは決まっているものの、分岐もあれば合流もある。なんなら写真を撮るために停まってもOK。走りたければより難易度の高いシングルトラックのウッズセクションだって走ることができるのだ。

参加車両は、オフロードバイクからビッグオフまでナンバー付き車両ならなんでもOK! レーサー系のモデルがいないのでゆったりと自分のペースで「アサマレースウェイ」を楽しめる。

参加車両は、オフロードバイクからビッグオフまでナンバー付き車両ならなんでもOK! 目を吊り上げて走るレーサー系のモデルがいないのでゆったり自分のペースで「アサマレースウェイ」を楽しめる。

 

また『アサマ・スクランブラー・ミーティング』は、“スクランブラーで初めてダートを走る”なんてライダーもウェルカム。初心者ライダーや“コースが初めてで走り方がわからない…”というライダーには関係スタッフによる先導走行を行うきめ細やかさ。このほか有料プログラムとはなるものの初心者向けのスクールなども開いているから、この『アサマ・スクランブラー・ミーティング』をキッカケにオフロードデビューをしてみるのもいいだろう。

初心者向けのスクールでは、オフロード走行するためのポジションの作り方、加速・ブレーキ、コーナリングの基礎が学べた。講師はモトクロスIA、エンデューロIAの渡會修也氏。

初心者向けのスクールでは、オフロード走行するためのポジションの作り方、加速・ブレーキ、コーナリングの基礎が学べた。講師はモトクロスIA、エンデューロIAの渡會修也氏。

日本人唯一のエルズベルグロデオフィニッシャーである田中太一氏によるビッグオフ乗り向けのスーパーライディングスクールでは、1時間の座学からはじまり、丸1日かけての濃密なプログラムが組まれた。

日本人唯一のエルズベルグロデオフィニッシャーである田中太一氏によるビッグオフ乗り向けのスーパーライディングスクールでは、1時間の座学からはじまり、丸1日かけての濃密なスキルアッププログラムが組まれた。

田中太一氏のスクールでは、ブレーキターンからのスライドコントロールなど高度なテクニックをレクチャー。

田中太一氏のスクールでは、ブレーキターンからのスライドコントロールなど高度なテクニックをレクチャー。

キャンプOKで食事付き!? 2日間まるっと遊べる『アサマ・スクランブラー・ミーティング』

『アサマ・スクランブラー・ミーティング』では、両日参加のエントラントには、BBQの夕食、朝食が振る舞われる。

『アサマ・スクランブラー・ミーティング』では、両日参加のエントラントには、BBQの夕食、朝食が振る舞われる。

 

「アサマレースウェイ」という歴史的に価値のあるコースを走ることができるだけでなく、キャンプや周辺地域のツーリングなども楽しめてしまうのが『アサマ・スクランブラー・ミーティング』の魅力。イベントは2日間にわたって行われるため、1日目はスクールとコース走行に集中し、2日目はコマ図アプリで周辺をツーリングする……なんていう贅沢な遊びも可能なのだ。

コース外にジェラートを食べにいくツーリングプログラムや、3時間ほどかけてコマ図アプリの指示に従っておすすめルートを走るコマ図ツーリングなど、コース走行以外のプログラムも用意された。

コース外にジェラートを食べにいくツーリングプログラムや、3時間ほどかけてコマ図アプリの指示に従っておすすめルートを走るコマ図ツーリングなど、コース走行以外のプログラムも用意された。

 

会場に宿泊施設はないもののキャンプ泊や車中泊は可能で、しかも夕食&朝食も料金に含まれているため、「アサマレースウェイ」を存分に楽しみたいなら2daysでのエントリーがおすすめだ。

このモータリストならではののんびりした雰囲気で「アサマレースウェイ」を楽しめる『アサマ・スクランブラー・ミーティング』は来年も開催予定。有名な「アサマレースウェイ」を走ってみたいけど、本格的なオフロード走行イベントはちょっと気が引ける……という方は、是非次回の『アサマ・スクランブラー・ミーティング』を楽しみにしてほしい。詳しくはモータリストHPまで。

1日目の夕方には豪華景品が当たる抽選会も行われた。

1日目の夕方には豪華景品が当たる抽選会も行われた。

『アサマ・スクランブラー・ミーティング』の参加者たち。

『アサマ・スクランブラー・ミーティング』の参加者たち。来年また会いましょ〜!

 

スクランブラーでワイドオープン!【アサマ・スクランブラー・ミーティング】

 

SHARE IT!

この記事の執筆者

この記事に関連する記事