1955年に始まった日本初のロードレース「全日本オートバイ耐久ロードレース」、通称・浅間火山レース。この歴史的なレースの舞台となった場所が、一部ではあるが今も「アサマレースウェイ」として保存されている。
この浅間山の北東部にある「アサマレースウェイ」を舞台に、モータリスト合同会社が7月15日(土)、16日(日)の2日間、『アサマ・スクランブラー・ミーティング』を開催した。
今年2年目となるこのイベントの面白いところは、その名のとおりスクランブラー系の車両に特化したオフロード走行会ということだ。
モータリストが扱う、ファンティック・キャバレロシリーズやブリクストンのクロスファイヤシリーズなどのスクランブラーモデルはもちろんだが、市販のスクランブラーモデルやナンバー付きのトレールマシンなら参加OK! 逆にモトクロッサーやエンデューロマシン、BMWのGSシリーズなどのアドベンチャーモデルは参加不可となっている。
というのも、同じオフロード系のモデルでも、やはりジャンルが違うとやはり走り方やペースも違ってくる。スクランブラー系のモデルの走りは、エンデューロレーサーやモトクロッサーのような21ホイール&しなやかな車体で走るテクニカルな走りとも、ビックパワーで大きく重たい車体を進ませるアドベンチャーバイクとも違う。
どちらかと言えばアドベンチャーバイクの走り方に近いものの、やはり250kgクラスのアドベンチャーに比べればスクランブラー系のモデルはコーナリングスピードが速くなる。直線で抜かされて、コーナリングで追いつく……なんて感じで混走するとお互いのペースが合わないものなのだ。
「アサマレースウェイ」は火山灰質の路面は適度にソフト。これがスクランブラーのキャラクターにピッタリであり、コーナリングでは豪快にルーストを巻き上げてのテールスライドがキメられたり、コーナーの出口では思う存分リヤを空転させての加速が楽しめる。
そんなスクランブラーオーナーが存分に楽しめる“スクランブラーのための”環境を設けたいというのが、モータリストが「アサマレースウェイ」でスクランブラー・ミーティングを開催する狙いだ。
会場には、スクランブラー系のモデルはもちろん、CRF250Lといったナンバー付きの市販トレールもちらほら。
会場では広大な「アサマレースウェイ」でのフリー走行のほか、初心者向けのスクールやモトクロスIAライダーによるデモンストレーションを実施。
ちなみに会場ではキャンプよる宿泊も可能で多くのライダーが2日間にわたって「アサマレースウェイ」を楽しんだ。
この『アサマ・スクランブラー・ミーティング』、やはりすごいと思うのはスクランブラー&トレールモデルに特化したイベントだということだろう。普段はなかなかスクランブラー系のマシンでオフロードコースを走る機会などないものだが、このイベントなら大手を振って参加でき、しかもスクランブラーオーナーが楽しめるようなプログラムやコース設定になっているというわけなのだ。
この「アサマ・スクランブラー・ミーティング」は、来年も同時期に開催予定とのことなので、スクランブラーでオフロードを楽しんでみたいというライダーは今から予定を空けておこう! もちろんオフロード初心者や、スクランブラーに興味のあるライダーなら大歓迎だ。