競馬場がアメリカンなムードに包まれた

「させー!」とか「そのまま」などと、たまに出掛けては馬の疾走に合わせて思わず声を上げてしまうボク。こんにちは、青木タカオです。先日は大井競馬場(東京都品川区)に行ってきました。


 東京シティ競馬(TCK)第7レース(2025年7月16日)にて『ハーレーダビッドソン賞』が開催されたのです。

"鉄馬"と称されるハーレーダビッドソンですが、本物のサラブレッドたちがターフを駆け抜けました。


 大井競馬場では2025年7月14日から18日までの5日間、今年で30周年の節目を迎えた米国カリフォルニア州サンタアニタパーク競馬場との友好交流記念イベント『サンタアニタウィーク』がおこなわれました。

 ハンバーガーなど本場のアメリカングルメが楽しめたり、アメリカの競馬グッズや雑貨などを販売するアメリカンマーケットが競馬内に出現。

 その一環として期間中、世界的に有名なモーターサイクルメーカーであり、アメリカンブランドとしてよく知られるハーレーダビッドソンが展示されたのです。

ロードグライドとX350が注目の的

「ハーレーダビッドソン賞」がおこなわれると聞き、水曜日に現地へ足を運びました。東京モノレールの大井競馬場前から、入場料100円のゲートをくぐるとすぐに見つけました。


 イベントスペースに最新型の『ROAD GLIDE(ロードグライド)』と『X350』が置かれています。


 シャークノーズフェアリングをフレームマウントし、心臓部には排気量1923ccを誇るミルウォーキーエイト117エンジンを搭載。大きくてゴージャスな車体は、バイクに詳しくない人にも、ハーレーらしさを感じるはずでしょう。


 軽快なネイキッドスタイルで、爽やかなホワイトボディの『X350』。「これもハーレーなの?」とスタッフは聞かれると言います。車両本体価格が69万9800円であることを告げると、さらに驚かれるとのこと。

 アンケートに答えると、プレゼントを進呈するというキャンペーンもハーレーダビッドソンのユニフォームを着たメンバーたちによって、精力的におこなわれていました。スタッフたちに聞くと、こう話してくれます。

「みなさん興味深く見ていきます。家族連れですと、お子さんがまたがって写真を撮っていく姿も。女性や若い人たちなども含め、幅広い層に注目を集めていました」

スーパースターが目の前に!!

『サンタアニタウィーク』のメインとなるのがこの日で、メインレースに『第46回サンタアニタトロフィー(SIII)』がおこなわれた他、イベントも豪華としか言いようがありません。

サンタアニタウィークにて開催されたJRAジョッキーズトークステージ。写真左からMCの福原直英さん、戸崎圭太騎手、武豊騎手、内田博幸騎手。撮影:宮下豊史

サンタアニタウィークにて開催されたJRAジョッキーズトークステージ。写真左からMCの福原直英さん、戸崎圭太騎手、武豊騎手、内田博幸騎手。撮影:宮下豊史

 アメリカ競馬にも縁のあるジョッキーとして武豊騎手、さらにはTCKでトップジョッキーとして活躍した内田博幸騎手や戸崎圭太騎手による『JRAジョッキーズトークステージ』が実施されました。

武豊騎手。サンタアニタウィークにて開催されたJRAジョッキーズトークステージにて。撮影:宮下豊史

▲武豊騎手。サンタアニタウィークにて開催されたJRAジョッキーズトークステージにて。撮影:宮下豊史

 間近にあるステージに、武豊騎手をはじめとしたトップジョッキーたちがいるのですから、ボクは興奮せずにはいられません。

戸崎圭太騎手。サンタアニタウィークにて開催されたJRAジョッキーズトークステージにて。撮影:宮下豊史

▲戸崎圭太騎手。サンタアニタウィークにて開催されたJRAジョッキーズトークステージにて。撮影:宮下豊史

 1980年代後半から90年代初頭、日本競馬界はかつてない盛り上がりを見せ、競馬ブームを巻き起こします。世代的にボクはドンピシャで、馬券が買える20歳を過ぎてからは中山競馬場や府中競馬場に、競馬ファンの友人らとよく観戦に行きました。

 武豊騎手は、競馬ブームの立役者であるオグリキャップに騎乗した後もリーディングジョッキーを獲得し続け、海外遠征にもいち早く出て“世界のユタカ”へとなっていきました。

「迷ったら武豊を買えばいい」と思い込むほど、手綱捌きがとにかく上手い。また、ボクの大好きなプロ野球選手である藤浪晋太郎選手とも親交が深いことで、武豊騎手をますます応援しているのです。

内田博幸騎手。サンタアニタウィークにて開催されたJRAジョッキーズトークステージにて。撮影:宮下豊史

▲内田博幸騎手。サンタアニタウィークにて開催されたJRAジョッキーズトークステージにて。撮影:宮下豊史

 

馬券を買うのも楽しみ

 話はだいぶ逸れていますが、久しぶりに足を運んだ大井競馬場をとても満喫しました。展示内容がまず面白い。


 サンタアニタパーク競馬場は、TCKと1995年に友好交流提携を結びました。以来、両競馬場での記念レースを施行したり、騎手や調教師をサンタアニタパーク競馬場へ派遣するなどパートナーシップを組んできました。

 フードやドリンクも楽しみのうちの一つ。ケンタッキーダービーの公式カクテルとしてアメリカで人気の「ミントジュレップ」が販売され、付き合ってくれた友人たちはすぐに飲んでいました。

 ビール党のボクは、こうしたイベントやキャンペーンがあっても、いつもビール一択。通常の売店で購入し、グランドスタンドでみんなといただきました。


 友人たちが馬券を購入したことがないというので、買い方を教えてあげたりも。ボクもついつい熱が入り、第7レース『ハーレーダビッドソン賞』で負けると、第8レースにも手を出し、ここで軽く挽回します。

 気持ちよくなって、友人にビールや唐揚げを奢ると、悪いスイッチがONとなってしまいます。

「この日のメインレースをやらないわけにはいかない」と、第9レースのサンタアニタトロフィーでも馬券を購入。結果はいつものパターンで、もちろん惨敗でした。

来年もこっそりいくかも!?


 じつは5年前、2018年の夏も『サンタアニタウィーク』開催中に『ハーレーダビッドソン賞』がおこなわれ、その時もボクは取材し、ネットニュースでレポートしています。

 この時も「仕事だから仕方がないなぁー」と独り言をつぶやきつつ、大井競馬場へ足を運び、やはり馬券を購入して当たることなく散っていたのでした。

 その後も何度か、TCK開催時に近くで取材などがあると、ふらっと寄ったりしたことがあるのは、ここだけの秘密にしておきます。これを読んでいるみなさんも、バイクのレースだけでなく、じつはお馬さんやそれ以外のレースも好きなんだという人は少なくないはず。北海道ツーリングの際に、帯広競馬場で“ばんえい競走”を見た話もいつか機会があればしたいと思います。今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

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