●文: Nom(埜邑博道)
特定業者だけでなく条件を満たせばノーヘルOKに
このコラムでも何度か書いてきた電動キックボードの件。
警察庁が、特定小型原動機付自転車(要件を満たした電動キックボードのこと)は、16歳以上は免許不要、ヘルメット着用も任意という改正道交法を今年の7月1日から施行すると発表しました。
令和4年改正道路交通法に係る下位法令(2年施行分)の概要
これまでは、特定のシェアリング事業者が扱う電動キックボードはヘルメット着用は任意で、一般的に販売されている電動キックボードに乗る際は原付バイクと同様、ヘルメット着用が義務でしたが、7月1日からは要件を満たしさえすればノーヘルOKで、しかも免許もいらなくなるわけです。
道路交通報施行令の一部を改正する政令案&内閣府令案
先日、今年の4月から自転車の乗車時のヘルメット着用を努力義務化するという改正道交法を閣議決定したばかりですが、動力(モーター)で自動的に動くものも同じ扱いというのはいかがなものでしょうか。
何度も書いたように、立ち乗りで、小径ホイールの電動キックボードは自転車よりもはるかに不安定で、段差を乗り越える能力も明らかに低い乗り物です。さらに言えば、最高速度を20㎞/hに制限するといっても、法の網をくぐってちょっとイジッたらそれ以上のスピードが出るようなモノも販売されるでしょうし、専門のチューニングショップも出てくるかもしれません。
そんなに性善説でいいのでしょうか。
これも何度も書きましたが、バイクはどんどん規制が厳しくなった歴史を持っていますが、新参者(笑)の電動キックボードにはずいぶん甘い顔を見せるんだな、というのが本音ですね。
「ラストワンマイルの新たなモビリティ」というお題目が付けば、どんどん規制緩和の方向に進むのであれば、原付バイクもラストワンマイルの古いモビリティとして活用してはどうでしょう。
いま、原付を今後どうしようかと議論が始まっていますが、二段階右折や30㎞/h規制を撤廃すれば、クルマの免許で乗れる原付は飛躍的に便利な乗り物になるはずです。
とまあグチばかり言っても仕方ないので、1月20日から警察庁が今回の道交法改正施行についてパブリックコメントを募集しますので、そちらに意見を書き込もうと思っています。
ぜひみなさんもお願いいたします!
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