バイク業界の現在を知ることができる二輪車新聞では、2024年1月1日号で2023年のバイク新車出荷台数(125cc以下)/販売台数(126cc以上)の推定値を掲載した。ここでは小型二輪クラス(251cc以上)のうち、251~400ccの機種について販売台数ランキングをお届けする。

●文:ヤングマシン編集部(ヨ) ●出典: 二輪車新聞

5年ぶりに前年割れするも高水準をキープ

バイク業界の出来事を網羅する二輪車新聞は、1月1日号で2023年の二輪車総需要を総括した。これは毎年発表されるデータで、どの排気量クラスが盛り上がっているのか、売れた機種はなんだったのかを見ることができる貴重な特集号だ。ここでは二輪車新聞のデータをもとに、小型二輪のうち251~400ccクラスにフォーカスした記事をお届けしたい。

251~400ccのみを抜き出した販売台数は不明のため、小型二輪クラス全体(401cc以上を含む)で見ると、前年比9.4%減(9489台減)の9万1400台。特にホンダは前年比23.7%減(7759台減)の2万5000台となったが、これはCB400SF/SBの生産が2022年をもって終了したことと、コロナ禍による受注一時停止でGB350/Sが2023年上半期に数字を伸ばせなかったことが大きく影響していると見て間違いない。とはいえシェアでは首位をキープしている。

これに続くのはシェア25.2%のカワサキで、台数は3.4%増の2万3000台。ヤマハはシェア9.6%(前年比16.3%減の8800台)、スズキはシェア8.0%(前年比7.1%減の7300台)となった。また、輸入車その他は前年比0.7%減ながら7300台でシェア29.8%と安定感を見せる。

小型二輪クラス全体では5年ぶりの前年割れだったが、9万台を超える高水準をキープ。販売台数を伸ばしたのはカワサキのみという結果ながら堅調といえそうだ。

以下に小型二輪[251~400cc]クラスの上位10傑を紹介していこう。記事末にはその他15位までのモデルを含めたランキング詳細も掲載している。

※販売台数は全て二輪車新聞による推定値

1位:GB350/S(’23)[ホンダ]5065台(前年──台)

鋼管製フレームにシリンダーがほぼ直立したシングルエンジンを搭載したシンプルなネオクラシックモデルで、STDが2021年4月、Sが同年7月に発売された。最大の特徴は不快な振動を徹底的に排除しながら高められた雑味のない鼓動感。STDはシーソー式チェンジペダルやスチールパイプ製グラブバーなどで普段使いの利便性も高め、Sは専用のライディングポジション/サイドカバーデザイン/タックロール風シートなどで、スポーティな雰囲気をプラスしてある。フロントフォークブーツカバーはSのみが装備。STDとSで意外と相違点は多い。

2023年の上半期はコロナ禍にともなう受注停止で販売台数が伸び悩んだが、7月6日に最新排出ガス規制に適合するなどマイナーチェンジを受けて発売された後は、前年並みの順調な販売を続けているという。ちなみにマイナーチェンジ前のモデルも6位にランクインしており、合計の販売台数は6208台になる。

GB350/S ■空冷4ストローク単気筒 348cc 20ps/5500rpm 3.0kgf・m/3000rpm■車重179kg シート高800mm 燃料タンク容量15L ※写真と諸元はGB350 ●価格:56万1000円(S=60万5000円)

2位:エリミネーター/SE[カワサキ]4016台(前年──台)

ニンジャ400/Z400と共通の並列2気筒エンジンをロー&ロングな車体に搭載したクルーザーだが、実際の乗り味はゆったりめのネイキッド。丸型LEDヘッドライトや丸型フルデジタルメーターを採用し、カワサキの400ccクラスとして初めてETC2.0車載器を標準装備する。

上級モデルのエリミネーターSEは、コンパクトなヘッドライトカウルのほか、フォークブーツや防水設計のUSBタイプC充電ソケット、ツートーン表皮とステッチを採用した専用シート、さらに前後にカメラを備えたミツバサンコーワ製GPS対応型ドライブレコーダーを装備する。カワサキ車の250~500ccクラスで最も低いシート高735mmも嬉しい。

エリミネーター/SE ■水冷4ストローク並列2気筒 398cc 48ps/10000rpm 3.8kgf・m/8000rpm■車重178kg シート高735mm 燃料タンク容量12L ※写真と諸元はSE ●価格:85万8000円(STD=75万9000円)

3位:ニンジャ400シリーズ/Z400[カワサキ]2905台(前年1235台)

2022年9月に令和2年排出ガス規制に適合したマイナーチェンジを受けたモデルが発売された。その前の年式も一部で併売され、そちらの販売台数は422台。現行モデルのベースは2018年に250と同時刷新されたもので、軽量・コンパクトなエンジンを鋼管トレリスフレームに搭載している。250がバイアスタイヤを履くのに対し、400はラジアルだ。最新モデルはカラーバリエーションが一新された。

ニンジャ400シリーズ/Z400 ■水冷4ストローク並列2気筒 398cc 48ps/10000rpm■車重167kg シート高785mm 燃料タンク容量14L ※諸元と写真はニンジャ400 ●価格:77万円(Z400=72万6000円)

4位:ニンジャZX-4R SE/RR[カワサキ]2302台(前年──台)

ニンジャZX-25Rと共通のフレームに、77ps(ラムエア加圧時80ps)という往年のTT-F3レーサー並みのパワーを誇る並列4気筒エンジンを搭載した、ミドルクラスのスーパースポーツモデル。ZX-25Rに対しては、フロントブレーキのWディスク化や前後ラジアルタイヤの装備、キャスター角の変更など。スモークスクリーン/USB電源ソケット/フレームスライダーを標準装備するSEと、サスペンションを強化したRRがラインナップされるほか、2023年12月23日にはニンジャ40周年記念エディションとして往年のZXRをオマージュしたスペシャルカラーも発売された。

ニンジャZX-4R SE/RR/RR 40th Anniversary Edition ■水冷4ストローク並列4気筒 399cc 77ps/14500rpm■車重190kg シート高800mm 燃料タンク容量15L ●価格:SE=112万2000円/RR=115万5000円/RR 40th=117万7000円 ※写真は40周年記念エディション

5位:400X/CBR400R[ホンダ]1989台(前年1759台)

400XtoCBR400Rはエンジンと車体の基本部を共用。デビュー当初はより共通部品が多かったが、2019年の熟成で差別化が図られ、400Xは前輪が17→19インチ径となり、リアサスのストローク増も図られた。2022年1月にはさらなる改良を受け、2車ともにフロントフォークがショーワ製SFF-BPに変更されたことで倒立に。前ブレーキはアキシャルマウントキャリパーのままダブルディスク化され、スイングアームの剛性最適化やフロントホイールの軽量化も施された。さらに400Xのみ、ヘッドライト配光が最適化され、ウインカーにポジションランプ機能が追加された。

400X/CBR400R ■水冷4ストローク並列2気筒 399cc 46ps/9000rpm■車重199kg シート高800mm 燃料タンク容量17L ※諸元は400X ●価格:400X=85万8000円/CBR400R=84万1500円

6位:GB350/S(’20~)[ホンダ]1143台(前年1万2197台)

2022年は251cc以上を全て合わせた小型二輪で販売台数トップになり、Z900RSをも上回ったが、コロナ禍にともなう受注一時停止で2023年上半期は伸び悩んだ。それでもマイナーチェンジ前のモデルがランクインしたのがこちら。雑味のない鼓動感を実現したエンジンやリーズナブルな価格、飛ばさなくても楽しいというコンセプトが支持された。

GB350/S ■空冷4ストローク単気筒 348cc 20ps/5500rpm 3.0kgm/3000rpm■車重180kg シート高800mm 燃料タンク容量15L ※旧モデル ※諸元はSTD

7位:YZF-R3シリーズ/MT-03[ヤマハ]935台(前年463台)

それぞれYZF-R25/MT-25の兄弟車で、2023年春に最新排出ガス規制に適合するマイナーチェンジを受けた。ニーゴーに対しボアが拡大された320cc仕様のエンジンは、R25と71cc差ながら最高出力で7ps、最大トルクで0.7kg-mも力強い。車体もとほぼ共通だが、R3/MT-03は前後タイヤがラジアルだ。前年の販売台数はマイナーチェンジ前のモデル。

YZF-R3シリーズ/MT-03 ■水冷4ストローク並列2気筒 320cc 42ps/10750rpm■車重169kg シート高780mm 燃料タンク容量14L ※諸元はYZF-R3 ●価格:72万6000円/MT-03=68万7500円

8位:CB400スーパーフォア/スーパーボルドール[ホンダ]644台(前年4536台)

1992年の初代デビュー以来、400ccクラスの代表格となってきたのが、水冷並列4気筒エンジンを鋼管製フレームに搭載した、リアツインショックの伝統的ネイキッドスタイルを持つCB400スーパーフォア(SF)。これをベースに、フレームマウントのハーフカウル仕様としたのがCB400スーパーボルドール(SB)だ。現行型のエンジンは、スロットル開度やギア段数を加味した制御により回転数に応じてバルブ駆動数が2⇔4に切り替わるハイパーVTEC Revo仕様。SBのみグリップヒーターとETC2.0車載器を標準装備する。ともに’22年10月末で生産終了となった。

CB400SF/SB ■水冷4ストローク並列4気筒 399cc 56ps/11000rpm■車重201kg シート高755mm 燃料タンク容量18L ●価格:88万4400円~ ●発売日:2018年11月26日 ※写真はSB(スーパーボルドール)

9位:メテオ350[ロイヤルエンフィールド]747台(前年557台)

元来、英国のメーカーだが、現在はインド資本下で現地を中心に高い人気を誇る同ブランド。メテオ350はインドで発表された新作で、349cc空油冷シングルを積むネオクラシック。

鼓動感など単気筒の心地よさを感じさせつつも、全回転域を通したフレキシビリティには目を見張るものがある。日本向けは3グレード構成で、ファイアボールがSTD、ステラが上級版。スーパーノヴァは、ウインドシールドまで備える。2023年2月に価格改定を受け、71万600円~74万3600円に。

メテオ350 ■空冷4ストローク単気筒 349cc 20.2ps/6100rpm■車重191kg シート高765mm 燃料タンク容量15L ●価格:71万600円~74万3600円

10位:クラシック350[ロイヤルエンフィールド]473台(前年573台)

第2次大戦後のG2モデルをオマージュしたクラシックシリーズに新作が登場。メテオ350をベースに「タイムレスクラシック」を掲げ、メッキ処理した金属フェンダーやティアドロップ燃料タンク、特徴的なヘッドライトを与える。冷却フィンが際立つロングストロークの空冷シングルやダブルクレードルの骨格もレトロだ。一方でUSBポートを備え、海外仕様ではスマホ連動ナビも採用(国内は非採用)。メテオ350と同様、2023年2月に価格改定。

クラシック350 ■空冷4ストローク単気筒 349cc 20.2ps/6100rpm■車重195kg シート高805mm 燃料タンク容量13L ●価格:69万4100~72万8200円

2023年 小型二輪(251~400cc) 国内販売台数 TOP15(検査届出ベース)

順位 メーカー 機種名 台数
1 ホンダ GB350/S(’23) 5065
2 カワサキ エリミネーター/SE(’23) 4016
3 カワサキ ニンジャ400シリーズ/Z400(’22~) 2905
4 カワサキ ニンジャZX-4R/RR(’23) 2302
5 ホンダ 400X/CBR400R(’22~) 1989
6 ホンダ GB350/S(’21~) 1143
7 ヤマハ YZF-R3シリーズ(’22~)/MT-03(’23) 935
8 ホンダ CB400スーパーフォア/スーパーボルドール(’17~) 644
9 ロイヤルエンフィールド メテオ350 474
10 ロイヤルエンフィールド クラシック350 473
11 ハスクバーナ ヴィットピレン401/スヴァルトピレン401 460
12 カワサキ ニンジャ400シリーズ/Z400(’18~) 422
13 BMW G310R 296
14 スズキ バーグマン400ABS(’21~) 250
15 KTM 390デューク 246


●データ提供: 二輪車新聞

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