バイクを自由に楽しむには、「スマホ選び」が重要だった
今やバイクライフになくてはならない存在の「スマホナビ」。だけど、僕はいま猛烈なトラウマによって、スマホをナビとして使うことに抵抗を感じている。
昨年の夏、僕は某カスタムパーツのインプレッションをおこなうため、愛車のYAMAHA SR400にパーツを装着し、日帰りで新潟ツーリングへ行った。装着したパーツは素晴らしい性能を発揮し、“インプレッション記事”としては大満足の結果を残したのだが……なんと、その際にナビとしてSR400に装着した僕のスマホ「iPhone8」のカメラが壊れてしまったのだ!
その時の模様はこちらをご覧いただくとして……
>スマホのカメラが壊れた!! ツーリング中に起きた悲しい話
結局、iPhone8からiPhone12miniに買い替えることになったのだ。
で、今はナビはどうしているかというと、iPhone12miniを使うわけにもいかず……カメラが壊れたiPhone8をiPhone12miniとテザリングで繋げて、ナビとして使用しているのだ。
だけど、いちいちスマホ同士をテザリングで繋げるのは面倒なもの。そこで昨年から「何かいいアイデアはないか」と調査を進めていた。
・振動に強いタイプのスマホマウント
・スマホはやめて、バイク専用ナビを導入
・振動に強いスマホ
と、いろいろな条件で探しているうちに、京セラが開発・製造している『TORQUE 5G』(トルク ファイブジー)が良いとの情報を確認! しかも縁あって、その「TORQUE® 5G」のデモ機を貸してもらえることになったのだ。
さて、この『TORQUE 5G』の何が良いかというと、振動や粉塵に強く、防水性も高い。さらに高温環境や氷点下のスキー場でも作動するという。しかも、グローブを着用したままで画面のタッチ操作も可能とのこと。
これはもう、バイクに使わない手はないではないか!
早速、SR400に取り付ける。マウントには「レックマウント」と『TORQUE 5G』専用アクセサリー「三脚ネジ対応マルチホルダー」を使用。
今回はナビのほか、車載カメラとしても使いたかったので、高めの位置に装着した。思いのほか目立ってしまうが、無骨なスタイリングなので、むしろバイクによく似合う。これで評判通りの耐久性なら文句なし! 走りに行きたい欲望に駆られるぜ!!
……で、どこに行こうかな?
そうだ、新潟日帰り“リベンジ”ツーリングに行こう!
いやいや、悩む必要なんてないはずだ。
行き先は当然、昨年iPhone8を壊してしまった新潟だ。ルートもほぼ同じ……名付けて「新潟日帰りリベンジツーリング」。
早朝、東京都内を出発し、関越道をひた走る。
ハンドルをアップタイプに換装しているのに加え、レックマウントで高めに装着したので、『TORQUE 5G』が揺れているのが目視で確認できる。さらに指で触れてみると、微振動も確認。『TORQUE 5G』にとって、なかなか過酷な状況である。
iPhone8を壊してしまった僕としては当然『TORQUE 5G』には壊れずに頑張ってほしいのだが、その反面、「SR400の振動をナメるんじゃないよ、ふふふ」という自分でもワケのわからないSRオーナーとしての妙なプライド(?)が出てくる。
そう、バイクオーナーにとって愛車のデメリットはアバタもエクボ。SR400でいえば、単気筒ならではの振動こそが、他人にはわからない魅力のひとつなのだ。そのため、「そんな“魅力”に勝てるスマホが存在するわけないだろうが!」という歪んだ感情が芽生えてしまう。
……うむ、どうも高速道路は単調なだけに、ついついどうでもいいことを考えてしまう(苦笑)。「もっと運転に集中しなければ」と思ったところで、上信越道・松代パーキングエリアに到着。
昨年の新潟日帰りツーリングでは、この松代パーキングエリアでiPhone8のカメラに不具合が発生しているのを発見。ここから暗~い気持ちでのツーリングとなったのである。
ちなみに、その時に撮影した写真がコチラ。
さて、今回『TORQUE 5G』で撮影した写真はどうなるのか?
それが上の写真。何の問題もない、綺麗な写真が撮れた!
さきほどはつい「SR400の魅力は……」なんて書いてしまったが、それとスマホが壊れるのはまったく別問題! 壊れないほうがいいに決まっている!(当たり前・笑)
というわけで気分は上々。ご機嫌で北上を続ける。
お昼ちょうどに日本海に到着!
東京に住んでいると太平洋は身近だが、日本海は格別。遠くに来たという感じがして、妙に嬉しい。
こちらの「海岸 上越」近辺は海のすぐそばまでバイクを寄せられるので、ツーリングで寄るには最適。何があるわけでもないのだが、旅心をくすぐってくれる場所なのだ。
せっかくなので、日本海の絶景を撮影しようとバイクから『TORQUE 5G』を取り外す。
そしてカメラを構えると……
手が滑って『TORQUE 5G』を海の中に落としてしまった! ……と、撮影用にわざとやったと思っているでしょう?
いやいや、じつはこのあと、けっこう大きめの波が来て、本当に攫われかけて大騒ぎになったんだから(笑・実話)。
で、無事に救出した『TORQUE 5G』で撮影したのが上の写真。防水性に優れているのはもちろん、水深2mの海水にも耐えるというタフさによって、これまた問題なし!
空と海の美しい青がみごとに再現されている。
感動したのがパノラマ写真。カメラを「パノラマモード」にして、水平に動かすことで撮影するのだが、これが意外と難しい。
しかし、『TORQUE 5G』では簡単に、歪みがほとんどない綺麗な写真を撮ることができたのだ。この精度の高さは、ツーリングで景色の良い場所に行くことが多いライダーにとっては嬉しいポイントだと思う。
お昼ご飯はもちろん、海鮮丼! 昨年のツーリングではiPhone8が壊れたショックで味を感じることができなかったが、今回はしっかりとその美味しさを噛みしめることができた(笑)。
次に向かったのは春日山神社。戦国時代の英雄・上杉謙信公が祀られている神社で、この山をさらに歩いて登ったところに謙信公の拠点だった春日山城址がある。しかし、今回は時間と体力の都合により、春日山神社をお参りして終わることに。
ちなみに、写真の石碑は日露戦争で連合艦隊を率いた東郷平八郎の書をもとに作られたもの。戦国時代および幕末~明治好き(つまり、ただの司馬遼太郎ファン)の僕としては、これを見るだけで十分な価値のある神社といえる。
神社からは上越市内を一望できる。450年前に上杉謙信公も同じ景色を見ていたのかと思うと感慨深い。
ここでまた『TORQUE 5G』の登場。なんとパノラマ撮影は横だけでなく、縦写真も可能なのだ。
そこで、石垣の上に立つ上杉謙信公の銅像を、下から上へ撮影してみる。
それが上の写真。高い石垣の上に立つ謙信公、そして青い空がみごとに写っている。
横にも縦にも撮影できるのは、いろいろな景色や思い出を残しておきたいツーリングライダーにとって嬉しすぎる機能といえるだろう。
海辺ばかり走っていてもつまらないので、関越道・塩沢石打インターチェンジへ向かうべく、山のなかに入っていく。
途中で立ち寄ったのは、新潟県十日町市にある「星峠の棚田」。山の斜面に大小200ほどの水田が魚の鱗のように広がり、情緒ある風景を見せてくれる。
海のような広々とした絶景もいいが、どこか懐かしさを感じさせる山あいの風景も良いものである。
星峠の棚田周辺は、気持ちの良いワインディングが続く。この山を抜ければ、塩沢石打インターチェンジである。
バイクもライダーも、そしてスマホにも事故や不具合がなくツーリングを続けられていることが嬉しい。
先を急ぎつつ、しかし無理はせず、東京を目指すのだ。
ワインディングでの走りをあとで確認したかったので、『TORQUE 5G』の「Action Overlay」モードで動画を撮影。
これは車載カメラとして前方を撮影しつつ、日時や速度、天気や高度、ルートなどを映像に重ねて記録してくれるというもの。ツーリングの記録としてもってこいの機能といえよう。
家に着いてからも『TORQUE 5G』は楽しい
家に到着したのは夜21時過ぎ。早朝6時に出発したので、ほとんど丸1日、『TORQUE 5G』を振動の多いSR400に装着して過ごしたことになる。総走行距離は565kmである。
『TORQUE 5G』に不具合はなく、むしろ長時間・長距離を走ったライダーの方がクタクタで、耐久性に問題あり(苦笑)。しかし、それでも『TORQUE 5G』によってストレスフリーなツーリングを楽しむことができた。
しかも、ただタフなだけではない。ナビやアクションカメラとして使うのはもちろん、さまざまな条件を記録できる「Action Overlay」モード、そしてパノラマ撮影などのカメラモードなど、ツーリングの楽しさをより深くしてくれる。
特に、走行ルートを記録してくれる『TORQUE 5G』独自のアウトドアアプリ「ルートログ」を眺めながら家で飲むビールがサイコー! 写真や動画と照らし合わせながら、「あの時、こんなことがあったなぁ」なんて思い返したり、『TORQUE 5G』は家に帰ってからもツーリングの楽しさを提供してくれるのだ。
今回はスマホを壊してしまったリベンジとして企画したツーリングだったが、結果は大成功どころか、スマホによる新たなバイクライフを発見することができた。
『TORQUE 5G』はバイクとの相性抜群! これはもう、ツーリングライダー必携のギアといってもいいかもしれない。
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