ダンロップは、オールラウンドハイグリップバイアスタイヤの新作「SPORTMAX Q-LITE(スポーツマックス キューライト)」を発表した。1995年に発売されたTT900GPの後継機種に当たり、最新スポーツラジアルタイヤ「Qシリーズ」のノウハウを投入。125~250ccクラスにピッタリのサイズラインナップとなる。

ヤングマシン編集部 ●外部リンク:ダンロップ

平均ラップタイムは1.5%も短縮!?

参考:DUNLOP TT900GP──1995年に発売されたハイグリップタイヤで、27年にわたってダンロップのスポーツバイアスの最高峰であり続けた。

1995年に発売されたダンロップのハイグリップバイアスタイヤ「TT900GP」は、当時のSPレース向け「TT500GP」と公道向け「TT700GP」の要素を集約したオールラウンドハイグリップだったが、その後はラジアルタイヤ全盛の時代に移り変わるとともに後継機種が登場することなく現在にまで至った。もちろん発売当初のままということはなく、コンパウンドや内部構造は時代に合わせて更新してきているだろうが……。

DUNLOP SPORTMAX Q-LITE

そんなTT900GPに、27年越しの後継機種が登場した。その名もダンロップ「SPORTMAX Q-LITE(スポーツマックス キューライト)」は、スポーツラジアルタイヤのQシリーズ(初代名称:クオリファイヤー)から直系の新設計パターンやシングルRトレッドプロファイル、ハイグリップコンパウンド、構造を最適に組み合わせることで、スポーツ走行に対応するグリップ性能とストリートユースでも満足できるライフ性能を兼ね備えているという。

ダンロップが公開した資料によれば、TT900GPに比べてライフは60%も向上しながら、ハンドリング安定性と接地感、さらにドライ&ウエットグリップを全て向上させている。サーキットではベストラップで0.8%、5周平均のラップタイムは1.5%も短縮したというから驚きだ。限界性能は当たり前のように高めながら、リニアなハンドリングや高いコントロール性で自信を持ってハイペースを維持できることがうかがえる。

サイズは全て17インチで、250クラスのスポーツバイクやスーパーカブC125といったサイズに対応。発売は2022年7月22日から順次とされている。

トレッドパターンは前後にロンググルーブを採用し、高い排水性と耐摩耗性を実現。センター付近の偏摩耗を抑制することでハンドリングの劣化を遅らせ、ライフ性能を向上している。

上はフロント(110/70-17)、下はリア(140/70-17)でTT900GPとQ-LITEを比較。トレッド断面の曲率半径が均一なシングルRプロファイルを採用し、旋回時の接地形状の変化を抑制することにより、コントロール性能を大幅に向上したという。これがライダーに自信を与えるわけだ。

ベストラップは0.8%差だが、5ラップを走った平均では1.5%のラップタイム短縮を実現した。それでいてライフ性能は60%も向上しているのだ。 ※試験結果はテスト値。運転の仕方によって異なる可能性がある

TT900GPとQ-LITEの性能比較。全般に上回っているがライフ向上は突出しており、ハンドリングと接地感の向上も著しい。

DUNLOP SPORTMAX Q-LITE ■サイズ一覧

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