2023年1月下旬、「昭和レトロ紀行 栃木親子編」で栃木県足利市にツーリングに行った筆者。最強寒波が直撃する中、大活躍したのがROM 『ゼロスグラブ ヒート2』だ。ツーリングを振り返りながら、使い勝手をインプレしよう!
防ぎきれない指先の寒さも電熱なら解消できる
レッドバロンのオリジナルブランド『ROM』から販売されているバッテリー式の電熱グローブが『ゼロスグラブ ヒート2』だ。
厳寒期、走行風をモロに受ける指先は、寒さを防ぎにくい部分。一般的なグローブではいくら分厚くしても冷え切ってしまう上に、レバーやスロットルの繊細な操作ができなくなる。これらの問題を解決するのが、電気で発熱する電熱グローブだ。
中でもコスパが優秀として知られるのが『ゼロスグラブ ヒート2』。前作であるゼロスグラブヒートは2020年秋に登場し、即完売するほどの人気ぶりだった。
2022年冬に登場した『ゼロスグラブヒート2』は、前作の基本構造を継承しつつ、インジケーターを大型化。発熱レベル表示に加え、バッテリー残量が表示されるようになった。
マイナス1度でも暖か、頼もしいゼ!
初めて本格的に使ったのが1月末に実施したスーパーカブ110による栃木県足利市への下道1泊ツーリング。出発前日、「10年に一度」と言われる最強寒波が襲来し、当日も非常に寒かった。自宅のある埼玉は、出発時の朝にマイナス1度、日中も気温が上がらず10度未満。翌日は最低気温0度、最高気温4度だった(栃木県宇都宮市の気温)。
まさに電熱グローブ大活躍の気温だったのだ。
まずパッケージを開けて使ってみると、バッテリーと充電器が付属するため、面倒な配線が不要。購入すればすぐに使用できるのがいい。なお、私が選んだのはLサイズ。普段、他社製グローブでは大体L、時々Mなのだけど、ゼロスグラブ ヒート2だとLがやや大きめに感じた。これから選ぶ人はご参考に。
ボタンは大きく、グローブをした状態でもオンオフが簡単。オンオフは誤作動防止のため、3秒間長押しする。ランプが光った状態を息子に見せると「何それカッコイイ」と好評だった(笑)。
出発時にハイパワーで使用したが、電源を入れて10秒も経たずに熱が感じられるのがいい。しかも乗車中に最も冷える指先まで暖かい。安価な製品は指先が冷たい場合も多いが、サスガしっかり実用的な製品に仕上がっているのだ。
マイナス1度でもハイパワーなら、全く寒くない。そのうち徐々に気温が上がってきたので、ノーマル→セーブと変更。途中でオフにした。ボタンの操作性がよく、ノンストレスなのがいい。
ちなみに電源を入れなくても十分暖かく、操作感もいい。冬用グローブはモコモコしてグリップの握りやレバーの操作感に違和感のある製品が多いが、本作は実に動きやすい。また、内部のサラッとした肌触りも快適だ。
1日走っても電池をキープ、ゲーム感覚で楽しめた
足利近辺で田んぼの吹きっさらしでは電源をONにしたが、気温10度前後ならOFFのままでも問題ないと思う。
ただ本当に寒い時は掌側の発熱も欲しいと感じたので、今度はグリップヒーターを装着しようと思う(笑)。
それにしても、最大4時間の電池容量を持たせるために頭をつかうのが私はオモシロイと思った。朝はフルパワーで、日中はセーブモードか電源OFFで温存しておき、ピンポイントで電源ON。もうすぐ宿だからフルパワーで出し切っちゃえ、みたいなゲーム感覚だ(笑)。これを面倒と思う人もいるだろうが、私は楽しかった。
ツーリングは、自宅から宿泊したビジネスホテルかわかみまで、しっかりバッテリーを持たせることができた。
なお、大容量3000mAhのラージバッテリー(4400円 1個)も別売で用意。容量は約1.4倍で、セーブモードなら6時間程度持つようだ。
また、「親子栃木編②後編」でも書いたとおり、電熱グローブはホッカイロ的な使い方ができることも知った。カメラを操作するため素手になる必要があり、手がかじかんでしまったが、電源をONにしておけば、撮影の合間に即、手を暖められるのが助かった。
冬の相棒にピッタリ、春夏のお供もゲットしておこうっと
電熱の利便性はもちろん、冬用グローブとしての出来もバッチリの『ゼロスグラブ ヒート2』。冬場のツーリングでは手放せない相棒になりそうだ。
そしてコスパも素晴らしい。一般的なバイク用バッテリー式電熱グローブは2万5000円以上だったり、バッテリーが別売だったりするのに対し、本作は2万1780円でバッテリー2個+充電器が付属。レッドバロン店頭のみの販売なので、気になった人は最寄りの店舗までぜひ問い合わせを!
あ、そう言えば2月にROMから新作の『ゼロスグラブエア』が発売されたのだった。春夏の昭和レトロ紀行では、これを購入して旅立ちたいと思っている!