足利市を舞台にした名曲『渡良瀬橋』の聖地巡礼をした筆者と息子。いよいよハイライトである夕日の渡良瀬橋に向かった! 失笑もののオリジナルMVもついに完成したのだが・・・・・・ForR史上、最大の問題回になってしまったかも(苦笑)。そして今回の宿は、昭和オヤヂもビックリのトンデモ宿だったのだ。

※前回までの記事はコチラ
濃ゆくてトロトロの“モツ定食”からスタート【昭和レトロ紀行 親子栃木編①】
足利と言えば名曲『渡良瀬橋』、ドタバタ聖地巡礼へ!【昭和レトロ紀行 親子栃木編②前編】

感謝! 足利の方も撮影に協力!?

急いで渡良瀬橋に戻る。夕方には何とか間に合った!

バイクを手前に、橋を背景に写真を撮影。やはり雲が多く、見事な夕焼けとはならない。
「こういう時、日頃の行いが出ちゃうなぁ」「○○(息子の名前)の日頃の行いが悪いから曇りだなぁ」などと冗談を飛ばしながら撮影(ウザ絡みともいう)。

驚いたのは、撮影中にクルマが道を開けてくれたこと。車線は渋滞気味だったのだが、道路の反対側から撮影している我々に気づき、親切なことに前車との間を開けて停車してくれるのだ。

↑写真には映っていないが、左側にクルマが車間を開けて止まってくれた。


恐らく我々のように、ここで撮影する人が多いのかもしれないが、ちょっとホッコリした気持ちになる。ただ、粘ってみても太陽は少しだけ茜色を見せた後、沈んでしまった。

↑現地でカメラの設定をいじっても、これぐらいが限界。

↑画像ソフトでカラーバランスを変更。かなり夕焼けっぽくなった。トップ画像も画像処理済みだ。


しかし、現在は画像ソフトを使ってかなり写真をイジることができる。カラーバランスを変更してみると、かなり夕焼けっぽくなった。

現地では素手で撮影していたため、手がかじかんだが、電熱グローブの「ROM ゼロスグラブヒート2」をオンにしておき、撮影の合間に即、手を暖められるのがありがたかった! こんなホッカイロ的な使い方もできるのだ。

息子は、特にすることがないので、ただ夕陽を眺めている。
撮影の最中「ちょっとこういう所に住んでみたいかも」と息子が呟いた。将来は自然のある所に住みたい、と前にも言っていた。

『渡良瀬橋』の謹製ミュージックビデオが完成・・・・・・!? 

さて、これで歌の情景はおおむね写真に収めることができた。というわけで静止画で『渡良瀬橋』のオリジナルMV(ミュージックビデオ)をつくってみた。正直、やらなきゃよかったな・・・・・・と思っているが、せっかくなのでどうぞ!
※以下、歌詞は『渡良瀬橋』より引用(作詞:森高千里、作曲&編曲:斉藤英夫)

(~イントロ~ チャララララ~)

渡良瀬橋で見る夕日をあなたはとても好きだったわ きれいなとこで育ったね ここに住みたいと言った

電車にゆられ この町まで あなたは会いに来てくれたわ 私は今もあの頃を忘れられず生きてます

今でも 八雲神社へお参りすると あなたのこと祈るわ

願い事一つ叶うなら あの頃に戻りたい

床屋の角にポツンとある 公衆電話おぼえてますか きのう思わずかけたくてなんども受話器とったの

この間 渡良瀬川の河原に降りて ずっと流れ見てたわ 北風がとても冷たくて 風邪をひいちゃいました

誰のせいでもない あなたがこの街で暮らせないことわかってたの
なんども悩んだわ だけど私ここを 離れて暮らすこと出来ない

(~間奏~)

あなたが好きだと言ったこの街並みが今日も暮れてゆきます

広い空と遠くの山々 二人で歩いた街 夕日がきれいな街

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・・・・・・えーと。なんだコレ(汗)。
今コレを息子に見せたところ「・・・・・・ヨカッタデス」と乾いた返事をして部屋に戻って行った。一応、妻に見せると「オジサンのおもしろ写真はそんなにみんな見たくないんじゃない? もっと少なくしたら?」との御感想。えー、判断は皆様にお任せします(逃げた)。

そのものズバリな「昭和カフェ」にも来訪

実は夕方の渡良瀬橋に戻る前に立ち寄った店があったので、お口直し(?)に紹介しておきたい。

その名も「昭和カフェ」は、アンティークな雰囲気の隠れ家的喫茶店との評判なので、行ってみることにした。渡良瀬橋からスーパーカブで20分少々走ると到着。県道284号から脇道に逸れるのだけど、これが少々わかりにくかった。周辺を行ったり来たりして無事たどり着く。

↑和洋折衷、レトロモダンな外観の「昭和カフェ」にやってきた。■栃木県足利市江川町字徳分546-1 13時30分~18時 月曜定休


外の塀からいきなり昭和な看板がお出迎えしてくれた。

↑さらに明治45年(1912年)~昭和12年(1937年)まで設置されていた丸型ひさし付きポストも展示。日本全国で現存数は35基ほどという。なんとも風情がある。

 

↑店内はこんな雰囲気。L字型になっており、こちらは庭側だ。

↑日本庭園風の景色を眺めながらお茶できる。


店員さんが持って来てくれたメニューを見て驚く。コーヒーには美蘭(ミラノ)、巴里(パリ)、詩歌胡(シカゴ)、茂須甲(モスクワ)、里昴(リヨン)、波那間(パナマ)といった具合に洒落た名前が付けられている。

↑「詩歌胡」が浅煎珈琲なのはアメリカンだから? 「茂須甲」がアイス珈琲なのは寒いからだろうか。「里昴」はフランスだからカフェオレで、「波那間」はカカオが名産だからココアなのかも。


私は「美蘭(深煎珈琲) 500圓」にした。メニューの表記は「円」ではなく「圓」と徹底している。「本日のケーキ」は飲み物とセットで「50圓引き」なので、クラシックチョコケーキ(350圓)も注文。息子は「茂須甲(アイス珈琲) 500圓」と「クリームあんみつ 500圓」にした。

注文が来るまで店内を物色するとしよう。

展示されている物品はさほど多くはないものの、昭和初期を感じさせる趣がいい。

店員さんに話を聞いてみる。
オーナーは古美術商を営んでおり、コレクションを「ぜひ皆さんに見てほしい」と思い立ち、カフェを始めた。店舗は、戦後間もなく建てられた古民家を改装したものだという。ちなみにお店の手前にアートな建物があり、そちらもお店なのかと思ったら、オーナーの私邸とのことだった。

そうこうしているうちに注文が来た。

↑こちらが「美蘭」。水が入った切子のグラスも昭和!

↑クラシックチョコケーキ。

↑「茂須甲」。寒いのにアイコー(アイスコーヒー)とは。

↑クリームあんみつ。

↑がっつく息子。


美蘭はコクとさっぱり感が両立して美味。ケーキは手作りでやさしい感じだった。息子も「こんな美味いコーヒーとあんみつは初めて」と感心している。

何より時が止まったような空間で庭園を眺めながらマッタリするのがいい(ここでゆっくりしたせいで渡良瀬橋の夕焼けに急ぐハメになったのだが笑)。

↑コーヒー、ではなく、珈琲は一杯ずつ豆から挽いてくれる。


そんなこんなで、本日の宿「ビジネスホテルかわかみ」に向かった。

プロフィールに書いたとおり、私はユーラシア大陸を横断した経験がある。1年半の旅で数多くの安宿に泊まって来たが、今回の宿はトップ3に入るトンデモな宿だったのだ(笑)。詳細は次回!

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