CT125ハンターカブで森を楽しもう

 

CT125ほど森や土が似合うバイクはありません。セロー250やCRF250Lなどのトレール車の方が、オフロード上での性能は段違いに上です。しかし125ccの自然と戯れるスピードに自ずとなってしまうパワー感や自然の息吹をじゃましないひっそりとしたエンジン音とロード音。CCT125、このサイズ感がちょうど良い。

CT125を購入後、すぐに目指したのは東京から三時間ほど西へ走った山の中でした。2020年6月末の梅雨真っ只中、降ったり止んだりのはっきりしない空模様の下、いつも訪れる静岡の林道をCT125の「林道デビュー」の地としました。

その林道は杉の木が立ち並ぶの森にあり、縦横無尽にルートが広がり1日中走り回り続けられるほど。そのほとんどが写真のように圧接された平坦な砂利道。凸凹道はほぼなくアップダウンも激しくないので、2駆の四輪乗用車でも通れる初心者向けの優しいダートです。CT125でも余裕で走り抜けることができます。

バイクをトランポから下ろし、雨でしっとりと濡れた砂利道をそろそろと走り出します。純正タイヤはIRC GP-5。ロードよりのパターンですが、この程度の砂利道を時速30kmくらいで走る程度だと、破綻することも急に滑りだすこともなく安心して走ることができます。前後に装備されたディスクブレーキのおかげでコントロール性が高く、ただしストッピングパワーは少しダルに感じます。でもちょうど良いくらい、かな。ぎゅっと握り込むと制動力は自然と高まり、さらに握り込むとフロントブレーキにのみ装備されたABSがコツコツと作動しはじめます。怖さはまったく感じず、すごくフレンドリー。プリロードがかけられないので高荷重側に設定され動かないのでは? と心配していたサスペンションはしっかり動き、ストローク量も申し分ありませんでした(ただし低速に限る)。

初めて乗るCT125。バイクとしっかり向き合いながら、性能というよりも性格を知ろうと走り続けました。小一時間ほど山の中を走り、道端に停め小休止。薄暗い山道にふと光が差し込みます。黒いたくましい木々の隙間からの木漏れ陽に赤いハンターカブが照らされます。注文時、どのカラーにするべきか小一時間ほど悩み、結果CTシリーズらしい赤色を選択しました。ビビットな色なので林道内で存在感がありますが、不思議とその赤色は自然に溶け込みます。どうしてだろう。

休憩時、少し離れてバイクを眺める。
この時間がすごく好き。

飛ばさなくても楽しい。跨っているだけで自然と顔が綻んでくるハンターカブとフラットでアップダウンが少ないゆるい林道。よそ見や居眠り運転、大暴走をしない限り、転倒するリスクはほとんどないと思います。とはいえ、走る場所の大半は人里離れた山の中。行き交う車どころかハイキングを楽しむ人影なんてまったくありません。転倒や遭難など、もしものための携行装備を最低限用意しているので紹介します。

エマージェンシーを解決する林道に持っていきたいアイテム7選

林道走行中でのまさかの転倒は、自分の操作ミスだけでなく、突然の崖崩れや見落としてしまった大きな穴、野生動物との遭遇(鹿やイノシシなどの大型動物)に引き起こされることがあります。一番良いのは、一人ではなく複数人で走ること。仲間がいれば助けてもらえるしなんとかなります。プロテクターなどの安全装備ももちろん必要です(これはまた後日投稿します)。その上で持って行っておきたいのが、エマージェンシーを少しでも解決するための下記アイテムです。

①救急用品、②携行食料、飲料水

動けなくなるほどの怪我であれば、即119番。一人で走る時は携帯電話がつながる林道をセレクトするのが望ましい。とはいえ少しくらいの出血や捻挫は自分で解決できるように、テーピングや消毒液、包帯、大きめのガーゼなどを持ち歩きます。

もうひとつ重要なのが食料と飲料水。身動きがとれないとき、徒歩で下山しなくてはならなくなったとき、カロリーを効率よく摂取できる携行食とスポーツドリンクは必須です。写真には写っていないですが水も持ち歩きます。水分補給用ですが、傷口の汚れを落としたり、手を洗う時に重宝します。なかなか使う機会はありませんので(あったらイヤ)賞味期限や有効期限に注意を。

③携帯バッテリー

今やツーリングにはスマートフォンが必須アイテム。食事処や絶景スポットの情報収集、ナビや音楽、通話まで全てを手元の機械でまかないます。便利であるからこそ、電池が切れてしまった時は転倒した時よりも恐怖を覚えます。バイクからUSB電源を使い給電をしている方も多いですが、充電ケーブルをつけ忘れてしまい、電池残量が残りわずかになってしまうことも。それを回避するためにも常に電池残量を気にし、いざというときのために充電池とケーブルをカバンに入れておきましょう。バイクで自走できず徒歩で薄暗くなる中下山しなければならない場合、スマートフォンは懐中電灯代わりにもなります。

④自分セレクトのちゃんとした車載工具

車両メーカーが用意したバイクごとに備わっている車載工具。必要最低限のアイテムしかなく、さらに精度も悪く使い勝手も悪いものばかり。CT125に至っては4番のヘキサゴンレンチが一つのみしか積載されていません。何もないのと一緒です。あと忘れがちなのがカスタムしたパーツの脱着に必要な工具。出先でスマートフォンホルダーのステーのボルトが緩んで困ったことありませんか? ミラーが緩んだり、ナンバーを落としたことありませんか? 転倒しないまでも振動の多い林道走行、突然出てくるトラブルは書き切れないほど。さらに転倒時、ブレーキレバーが曲がったりレバーホルダーがゆるんで回転したりします。そこでちょっとした修理や調整ができるように、軽量小型で精度が高く使いやすい工具を携行しておきましょう。

⑤工具以外の応急処置アイテム

転倒すると外装部品が破損したり脱落します。そこで重宝するのがガムテープ(布)とタイラップ、針金たち。穴を開けたり切断できる工具もあると応急処置がより楽になります。ガムテープは半分以上使用したものを潰してコンパクトにしています。強力な粘着力を持つダクトテープもおすすめです。替えのレバーは必須。ヒューズ、電線、ビニールテープも電装トラブルをリカバーできます。

⑥空気圧調整とパンク修理

林道では空気圧を変更することもありますが、落としすぎるとパンクする可能性がぐんと高まります。大きな岩や段差でリム打ちをしたり。自分はヌタヌタな道でない限りは落としません。そこで空気入れとエアゲージを持ち歩きます。替えのチューブとタイヤレバーも携行します。

こちらはパンク修理キット。エアバルブの中に入っているムシを外す工具もお忘れなく。

⑦ロードサービス

残念ながらロードサービスは山奥の林道までは来てくれません。でも林道の入り口の公道ならば大丈夫です。そこまで押していけたら、もしくは徒歩で下山できたらロードサービスに連絡を。このCT125はレッドバロンで購入したのでロードサービス(有効期限:1年間 合計200kmまで)がついています。さらにそのサービスを拡充するため、『ロードサービス ゴールドカード』に加入しています。条件は店頭ですすめられるオートバイ保険(いわゆる任意保険)に加入すること。125ccなので自動車の特約につけている「ファミリーバイク特約」で充分かなと考えていましたが、人身障害などの補償内容、そしてこの『24時間距離無制限で対応してくれるロードサービス』が今後全国をCT125でツーリングする上で必要と感じ加入しました。

まとめ

林道を走っているとこのような過酷な区間に遭遇することがあります。

腕に自信があり仲間がいる、走破力のある性能の良いバイクがあればこんな悪路をトライしても良いのですが、少しでも不安を感じるのであれば引き返すことが必要です。判断力と自制心。これが一番持ち歩かなければいけない重要な物。

バイクは転倒する乗り物なので、転倒前提での用意はすべきです。林道へ行くためにこのようなアイテムを用意することは絶対に必要です。使うことがないのが一番良いのですが、使うことを想像しつつ準備するのも楽しい行為の一つかと思います(ワクワクします)。とはいえ無事に帰宅するのが一番大切なこと。みなさまもご安全にツーリングをお楽しみくださいね。

おまけ

初林道のときの動画です。ハンターカブのエンジン音とひぐらしの鳴く声をお楽しみください。

筆者のCT125ハンターカブの記事
>2021.06.24【発売日にCT125ハンターカブを買っちゃった】その理由とは? 【CT125三昧の毎日〜その①】

 

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