暑い夏のツーリングは水辺をたどるのがいいかも、と考えて奥多摩湖へプチ・ツーリング。湖畔には、東京近代水道100周年記念事業の一環として平成10年に建てられた「奥多摩 水と緑のふれあい館」があるのですが、老朽化が進んだため、令和7年に一部展示室をリニューアルして再開。いったいどう変わったのか、これも気になっていたのです。
奥多摩 水と緑のふれあい館
奥多摩湖というのは通称で、正式には小河内貯水池(小河内ダム)というそうですね。小河内は「おごうち」と読みます。で、その水辺に建つ「奥多摩 水と緑のふれあい館」は、小河内貯水池の重要性や水源保全のPRを目的に東京都水道局が開館したもの。
入館料は無料ですので、気軽に利用できます。特に暑い日の奥多摩ツーリングでは、冷房の効いた館内で涼める点もうれしいです。
館内は、1F、中2F、2Fと分かれ、らせん状に登っていく通路を進むとフロアが移動できる構造。
1Fの「水のふるさと~歴史・文化の旅」コーナーでは、古くから続けられてきた奥多摩の人々の営みや、多彩な民俗芸能を、貴重な展示物と映像で紹介しています。
山ではおよそ400年前からスギやヒノキの植林が行なわれ、天然木を炭や薪、建材などに加工して生計を立てていた、なんてことも学べます。
巨大なノコギリなど、実際に使われていた道具が展示されているので想像が膨らみます。
360度シアターがすごい
1Fの一番奥にある「水が集まる~水道水源林の四季と小河内ダム」が、今回大きくリニューアルされた展示室。
水道水源林の四季や小河内ダムの映像を、360度シアターで上映していました。
しかも展示室中央の小河内貯水池の模型に、プロジェクションマッピングが投影される仕組み。360度シアターの映像の変化に合わせ、模型の色が目まぐるしく変わるのです。これは見ごたえがあります。
音響も映像も素晴らしく、これで入館料が無料だなんて、さすが東京都。予算に余裕があるんだなあ。
中2Fには3Dシアターがあり、「奥多摩の森は生きている」「水を蓄える森の不思議」と題した13分のプログラムが鑑賞できます。3Dメガネをかけてスクリーンを眺めるやつ。こちらはどちらかというとお子様向け。
展示室は他にもいろいろとあり、最上階の2Fには奥多摩の名産品を取り揃えたパノラマショップ「ブナの森」、湖水を眺めながら奥多摩の郷土料理が味わえるパノラマレストラン「カタクリの花」も。
小河内ダム展望塔
「奥多摩 水と緑のふれあい館」から徒歩10分の場所には「小河内ダム展望塔」がありました。
有効水深101.5m、有効貯水量は185,400千立方mという、我が国屈指、世界最大の水道専用ダムと呼ばれることも多いという「都民の水ガメ」を眺めながら歩を進めます。
小河内ダム展望塔も入館料は無料。開館時間は10時~16時(夏休み期間中は17時まで)。
展望塔の2階には、ダムのジオラマや小河内ダムの歴史を紹介したパネルなどを展示。小河内ダムの形式は、非越流型直線重力式コンクリートダム。意味が分かりませんが、小河内ダムは水道専用ではなく、発電にも利用されているってことはジオラマで分かりました。
3階はダムを一望できる展望室。床に小河内ダムを中心とした周辺イラストマップが描かれているので、実際の眺めと照らし合わせることができます。
「奥多摩 水と緑のふれあい館」も「小河内ダム展望塔」も、大人の社会科見学として充分に満足できる施設でした。
いつもの「のんきや」へ
さて、お腹も空いてきたことだし、ラーメンでも食べに行きますか。
筆者が小河内ダム、いわゆる奥多摩湖へツーリングに行くと、ついつい立ち寄ってしまう老舗のラーメン屋「のんきや」。
店は奥多摩湖畔の国道411号線沿いにあります。1Fが駐車場で、2Fがお店。
詳しく知りたい方は以前の記事「【創業100余年】奥多摩周遊道路に行くなら立ち寄りたい自家製手打ち中華そばの老舗『のんきや』」をご覧ください。
前回は手打チャーシューメン(醤油)をいただいたので、今回はシンプルに手打中華そば(醤油)を注文。
こちらはチャーシューメンにはのっていないナルト、海苔、メンマが具に加わります。「ラーメンの鬼」の異名を持つ佐野実氏が「昔ながらの醤油ラーメンを出す店としては、東京でも屈指の出来栄えだろう」と高く評価した一杯。
汗をかいた体に、絶品の醤油スープが染み渡ります。
クロスカブ110の今回の燃費!
都市部と比べ、信号機のある交差点がとても少ない奥多摩エリア。赤信号で停止することなく走り続けられるため、クロスカブ110の今回の燃費は極めて良好な結果に。
平均燃費は、なんとリッター73.2㎞! 素晴らしい! これから暑い日が続きますが、めげずに走り回りましょう。
みなさんも暑さ対策を万全に、ぜひ!
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