ことの発端はカスタムから

8年ぶりの北海道となるロングツーリンングへ出かけます。

きっかけは、CT125ハンターカブに大型のパニアケースを装着したこと。72リットルのトップケースに加え、片側31リットルのケースを2つ、計134リットルの荷物を防水性能のあるケースに収納できるようになりました。大荷物を運べる「旅仕様」バイクの誕生です。そうなるとロングツーリングへ出かけたくなるのがライダーというもの。沸々と湧き上がる「旅心」に後押しされ、北海道行きを決行することにしました。

幸運にも6月の上旬に、栃木県那須塩原市で仕事をする機会に恵まれました。そこで、自宅である東京都江戸川区を出発し、那須塩原で仕事を終えたのち、そのまま1泊。翌日仙台港へ移動し、フェリーに乗船することに。さらにその翌日の午前中に、苫小牧港から北海道へ上陸する計画を立てました。

今回、利用する太平洋フェリーの予約は、乗船の2ヶ月前からスタートしています。空きがあるか心配でしたが、ハイシーズンから外れているためか、空いている模様。なお、シーズンにより価格がかなり上下します。筆者が予定した6月8日の乗船だと、繁忙期の一歩手前。しかも早割料金が適用されたので、通常料金よりもかなり安く乗ることができました。

今回のフェリー料金

太平洋フェリー
2022年6月8日(A期間)
仙台〜苫小牧
B寝台(洋室)
二輪車(51〜400cc)

B寝台大人運賃:11,300円(2等だと9,000円)
二輪車(51〜400cc):7,800円
合計:19,100円

乗船日の28日以上前に予約すると「早割」プランが適用され、格段と安くなります。

早割適用後の価格:合計11,000円(税込)

予約はインターネットで行います。その時に必要になるのが、クレジットカードと車両のナンバー。

画面に従って予約するだけなので、特に難しいことはありません。しかし、気をつけないといけないのがクレジットカード。予約したクレジットカードを乗船時に提示する必要があるのです。ですから普段から持ち歩いているカードでの予約をお勧めします。忘れるといけないので。

今回の目的地は道東です。上士幌のナイタイ高原牧場(北海道の中央からやや東寄り)周辺で1泊予定。それ以外はまったくのノープランです。帰りのフェリーは天候や仕事の状況にあわせて流動的にしたいので、予約はしませんでした。ハイシーズンにはまだ早く、空きはあると仮定し、数日前の予約で充分という判断です。

ツーリング1日目の目的地は那須塩原

待ちに待った2022年6月7日がついにきました。

CT125ハンターカブの左右パニアケースにはキャンプ道具を、トップケースには着替え、仕事道具(ノートパソコンと撮影機材)を分散して入れました。ケースにきれいに収納できて嬉しい。外に飛び出しているのは濡れても問題のない三脚くらいです。追加で股の間にTTPL製の防水バッグをくくりつけてみました。中にはレインウエアが収まっています。

出発前日に荷物を積載し、ガソリンを満タンにしがてら、近所を試走済みです。リアの重さが少し気になりますが、サスペンションのカスタムとセッティングをしているので、以前に比べるとふらつきが大幅に少なくなり、安定しているのが分かります。しかし、今までとは乗り味がかなり変わっているので、慣れるまで油断は禁物。高揚した気持ちを抑えつつ、そろそろと出発します。目指すは那須塩原!

東京都江戸川区小岩の自宅を5時に出発。路面は濡れていますが、雨は止んでいました。CT125ハンターカブは原付2種なので、高速道路の使用はできません。江戸川西側の堤防沿いで信号が少なく、交通の流れが良い道を北上し、埼玉県へ入ります。

埼玉県春日部市から国道4号線に合流。片側3車線のバイパス道を通勤の車やトラックに混じりつつ走っていると、いつの間にか栃木県です。さらにひたすら真っ直ぐ進みます。途中雨が降り始めたので、コンビニで休憩がてらレインウエアへ袖を通します。

さくら市で国道4号を外れ、那須塩原市にある目的地へ。現場までは160km、4時間弱かかりました。この日は、終日、二輪専門誌のロケに立ち合い、その後、バイク仲間と合流して西那須野駅前のビジネスホテルにチェックイン。1年ぶりの会食を楽しみました。

西那須野から目指すは仙台港。ツーリング2日目

翌朝からは、完全にプライべートでのツーリングです。栃木県西那須野を朝9時に出発して、仙台港を目指します。グーグルマップの経路だと、200km、4時間半とのこと。しかし、少しでも早く太平洋を拝みたかったので、少し遠回りですが、南相馬あたりから海沿いを目指し、国道288号線で東に向かいました。

しかし、下調べが不十分だったため、至る所に二輪通行止め区間が。いまだ残る帰宅困難区域を跨ぐルートは通れません。自動車なら通行できる箇所もあるのですが、二輪車や自転車、徒歩はNG。震災の影響がまだまだ色濃く残っていることを実感します。


通行規制のある県道沿いのガソリンスタンドで、回り道を教えてもらいました。少し西へ戻り、飯館村経由で相馬市へ入り、1時間ほどのタイムロスで太平洋に辿り着きました。そこからは右手に海を感じつつ、真っ直ぐに北上。この辺りも震災の影響で閑散としています。仙台市に入ったのは16時。フェリーの時間まで余裕があるので、急遽必要となった「防寒具」を買うことにします。

というのも、福島の山中で実感したのは、装備を見誤ってしまったということ。予想以上に寒いのです。

上はゴールドウイン製のゴアテックスインフィニアム素材のジャケット。下はマックスフリッツの厚手のジーンズ。グローブはゴールドウインのレザーグローブ。全て3シーズン用の装備です。さらに電熱ベストを持参し、グリップヒーターも装備しているので、電気の力で温度調整は可能で、寒さ対策もばっちりと考えていましたが、それらをフル稼働しても「寒い」のです。

特に電熱系の恩恵を受けられない下半身が凍え、カッパのズボンが手放せません。そこでジーンズの下にアンダーウエアを着込もうと、全国チェーンの作業着店に飛び込んだのですが、商品が夏物に切り替わっていて、防寒インナーがありません。次に訪れたのはバイク用品店の「2りんかん」。ダメもとで店員さんに「冬物はまだありますか?」と聞いたところ、現品限りのセール品をお薦めしてもらえました。


RSタイチ製の真冬用のズボンを購入しました。裏地はフリース素材で、さらに表面が撥水加工されていて、防風性能も高いモデルです。

もう一点購入したのが冬用のグローブです。この日に気付いたのですが、グリップヒーターの右手側が故障していました。どんなにコントローラーをいじっても、左手しか熱くならないのです。予定外の出費が2万円ほどかかってしまいましたが、これで準備万端です。

この日走ったルートはこちらです。規制区間で行ったり来たりしたはずですが、GPSログ上ではさほど影響は受けていないようです。

なお、このGPSの軌跡と地図は株式会社昭文社ホールディングスが提供する「Route!」というアプリケーションを使用して記録しました。
最新のツーリングマップルをスマートフォンで閲覧しつつ、ログを残せるので、ツーリング時はいつも愛用しています。

このアプリのすごいところは、ツーリングマップル上に自分の位置が表示されるので、観光スポットを見逃さない点。

さらに地図を拡大すると、Google Mapに切り替わるので、細かな道や、都市部でも現在地をロストすることはありません。

気になる方はぜひこちらをご覧ください。

Route!(株式会社昭文社ホールディングス)
ツーリングマップル〇〇版を購入すると(〇〇にはエリア名が入ります)、1年間そのエリアの地図データをアプリ上で閲覧できます。

なお、月額600円で日本全国全ての地図データの閲覧ができます。筆者はこちらのプランで利用しています。

仙台港で太平洋フェリーに乗船

予約の1時間前にはフェリー乗り場に到着できたので、そのまま受付をします。

予約番号と予約時に使用したクレジットカード、ナンバープレートの番号が記載された登録証が必要です。乗船チケットを受け取ったら、予約番号が記載された提示票をバイクのハンドルに括りつけます。

仙台から乗船するバイクはシーズン前ということもあり、10台ほど。チケットを受け取ったら、バイク専用列に並びます。ありがたいことに屋根付きでした。本日乗船するフェリーは太平洋フェリーが所有する「きそ」です。昔、名古屋から乗船したことのある懐かしい船。19時40分に仙台港を出港し、翌朝11時00分に苫小牧港へ着岸する15時間20分の船旅です。

誘導員に案内され、フェリーに乗り込みます。指示された位置に停車すると、係員がベルトで固定してくれます。その後、着替え一式と貴重品のみを持って、客室へ移動します。忘れ物があっても、出港後は車両まで取りに戻れないので要注意です。タラップを上がり、予約したB寝台でバイクウエアからスウエットに着替えます。ブーツを脱ぎ、持参した使い捨てスリッパに履き替えてひと段落。

使い捨てスリッパやタオル、歯ブラシなどは船内でも購入可能です。


船内には、バイキング形式のレストランと軽食の食べられるカフェがあります。他にもカップラーメンや冷凍食品を購入できる自動販売機も。もちろん飲兵衛には嬉しい缶ビールやハイボールも売ってます。この日はカフェで名物のカレーを肴にビールでひとり乾杯。その後、お風呂に入ったりマッサージチェアの心地よい振動の中、ツーリングの疲れを癒やし、就寝となりました。

ツーリング3日目、ついに北海道に上陸です。フェリーっていいですね。寝ていれば自動的に目的に到着できます。ガソリンもタイヤも減らないし、何せ体が楽ちんです。

ゆっくり目に起床し、朝ごはんを昨晩と同じカフェでいただきます。ちょっとダラダラしている間に、いつの間にか苫小牧港へ到着です。日差しはあるものの、空気が冷たく、湿気が少ないから気持ちイー!!

上陸後、目指すは道東です。8年ぶりの北の大地。思う存分、楽しみます‼︎

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