キャンプシーズン到来! 山や海でキャンプして「ウマい肉とウマい酒をかっくらいたい」と考えているライダーも多いはず。というわけで、お肉を美味しく焼くなら必需品というスキレットのシーズニングについて紹介する。
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スキレットのシーズニングとは?
スキレットやダッチオーブンといった鉄製の鍋は、何もしないで置いておくと、あっという間にまっ茶色にサビてしまう。そうならないためのお手入れのひとつがシーズニングで、油をつけて焼くことで、鉄に油を馴染ませていく作業だ。
シーズニングをしておけばサビの原因となる酸素を遮断できる。また、料理に鉄臭さが移ることを防げるし、調理時にも焦げ付きにくくなる。面倒だけど普段からやっておくべきメンテナンスなのだ。
とっても簡単! シーズニングの手順
スキレットのシーズニング手順は以下となる。なお、新品の場合はまず洗剤でよく洗い、空焚きするなどしてしっかり乾かしてから手順に入ろう。
① 表面のすべてに油を塗る
ふだん使っているサラダ油やオリーブオイルでOK。クッキングぺーパーなどに染みこませ、持ち手や裏側も含め、スキレットの表面に薄く塗り広げていく。
② 5分くらい火にかける
火にかけて空焚きする。煙が出るので屋内で行う場合は換気し火災報知器が鳴らないように注意。煙が出てからの火加減は弱でOK。煙が少なくなったら終了。だいたい5分くらいの作業。
③ ①~②を2・3回繰り返す
スキレットの温度が下がったらまた油を塗って空焚きする。これを数回繰り返すことで鉄の表面に油膜がつくられる。
④ 野菜くずを炒める
野菜くずから出る水分がスキレットに塗られた油分を変性させ油膜を固定する。鉄臭さを取る効果もある。
⑤ 全体に油を塗って保管
温度が下がったらまた表面に油を塗って保管。空気に触れて油が酸化したり乾かないようにビニールやジップロックに入れておくとよい。
キャンプ場で使ったスキレットは?
使用後のスキレットは、食材がこびりついたり油が飛び散ったりとかなり汚れている。キャンプ場でしっかり乾燥させられないようなら汚れを拭き取る程度とし、そのまま持ち帰ろう。自宅でしっかり洗い、シーズニングし直してから保管しよう。
シーズニング中と保管後の注意点
・空焚きしたスキレットは高温なので火傷に注意。革手袋があると安心
・熱いスキレットには水をかけない! 本体が割れる場合がある
・保管期間が長く油が酸化した場合は一度洗って再びシーズニングを
・汚れたスキレットを洗う場合は鉄製のたわしは使わない。表面が傷つく
鉄なべのメリット・デメリット
ところで「そもそもなんで鉄なべなんや? アルミじゃあかんのか?」という素朴な疑問にライダー目線で答えておきたい。
鉄なべのメリット
スキレットなどの鉄なべを持っていくメリットは「ウマいものを食いたいから!」に尽きる。中でも鉄鋳物(いもの)製のスキレットは熱伝導性や蓄熱性に優れていて、アルミのフライパンではすぐにこげついてしまう食材でも、しっかりゆっくり中まで火を通すことができる。
ステーキなど厚めの肉を焼くときや、最初に肉・野菜に火を通してからつくるようなカレーやシチューも失敗しにくい。保温性も高いのでダッチオーブンのようにフタを使えば、温め直さずに食べられるのも便利だ。
鉄なべのデメリット
キャンプツーリングにとっての鉄なべの問題はとにかくその重さだ。 13cmほどのアルミ製フライパンが130gくらいだとすると、同サイズのスキレットは1kg超となり、およそ7~8倍の重さとなる。1kg超といったら登山用テントと同じくらいだから、荷物を軽くしたいというライダーは持っていくのにためらうこともあるだろう。
なお、ひとりでちまちま肉を焼く程度なら直径13cm程度もあれば十分だ。シーズニングというメンテナンスは必要だが、一度使えばやみつきになるはず。ぜひキャンプ場の夜を美味しく楽しく過ごしてほしい。