伊豆市の魅力をPRするツーリング

2023年2月12日(日)、伊豆半島北部の地域クラブである原動機研究部(以降、原研)と伊豆市・菊地豊市長が同市の魅力を紹介するツーリング「ライダー誘致とバイクイメージアップ 伊豆市の魅力と交通安全」を開催した。
原研は、バイクやクルマといったモビリティの楽しさを同年代の若者にもっと知ってもらいたいと、地域の高校生やそのOBら10~20代のメンバーで活動している団体だ。
活動の柱のひとつには地域活性化もあって、今回のイベントは菊地市長と一緒に伊豆市のツーリングスポットを巡り、ライダーの誘致や交通安全の啓発につなげたいというものだった。

●公式Facebook:原動機研究部

同市が課題とするライダーに向けた安全運転啓発

伊豆市は伊豆半島のど真ん中にある。東の山には伊豆スカイライン、西の山には西伊豆スカイラインが通っており、多くのライダーがツーリングを楽しんでいるエリアだ。その一方で、スカイライン上での事故は増加傾向にあり、伊豆市内から救急車が山に駆け上がっていくことが地域住民に不安を与えている。

「ライダーに来てほしい」という反面、県外ライダーが山の上で事故を起こしている現実を見過ごすことはできない。これは多くのツーリングエリアが抱えている課題でもある。
ツーリングの出発式では、静岡県警による安全運転講話が行われた。大仁警察署の太田さんは、ヘルメットのあご紐とグローブの着用、プロテクターの活用といった心がけのほか、自賠責保険や免許証の有効期限、法定速度の遵守、信号機の変わり目で無理をしない、横断歩道での歩行者優先など安全運転のための具体的な注意点について呼びかけた。
また、安全装具として無限電工のエアバッグシステム「ヒットエアー」も実演紹介。参加者の代表や菊地市長が実際にエアバッグの展開・起動を体験した。菊地市長も「ごわごわしてると思ったけど、そうでもないし軽いね!」と好印象だった。

話題の電動バイク「CAKE」もツーリングに参加

伊豆市は、2050年までにカーボンニュートラルとプラスチックごみ排出ゼロを目指しており、脱炭素社会の実現に向けて伊豆市ゼロカーボン戦略「かけがえのない地球を守る小作戦」を宣言している。
今回のツーリングには、この春発売予定のスウェーデンの電動バイク「CAKE(ケイク)」も参加してツーリングや試乗会を行なった。参加したのは「オッサ プラス ワーク(235万4000円)」「マッカ レンジ(86万9000円)」の2台。

日本での取り扱いはバイクウェアのブランドとしても有名なゴールドウインが行う。製造時になるべくCO2を出さない、災害時等にはVtoHで電力供給が可能など、ゼロ・エミッション時代を見据えたサスティナブルな電動バイクだ。

●CAKE公式サイト:https://goldwin.ridecake.jp/

市役所を出発し中伊豆ワイナリーヒルズへ

伊豆市役所で出発式を終えた一行が最初に向かったのは、市内の丘陵地に位置する中伊豆ワイナリーヒルズ。狩野川沿いの市役所からは徐々に標高を上げていくので、ちょっとしたワインディングを走りながらのツーリングとなった。
敷地内には、広大なぶどう畑が広がっていて遠くには富士山も望める(上の写真は昨年10月中旬のもの)。また、ホテルやグランピングといった宿泊施設のほか、日帰り入浴可能な温泉施設も備え、レストランやワインショップも充実している。
ワイナリーでは、蒸留所やワイン蔵、瓶詰工程などの製造施設も見学できる。オーナーのこだわりにより、ぶどうの収穫はすべて手摘みで行われ、採れたぶどうの実1kgからワイン1本ができるのだという。
時期的にぶどう畑はまだ実っていなかったが、一行はアイスクリームを食べたりショップを物色するなど、伊豆半島唯一のワイナリーを満喫した。

●中伊豆ワイナリーヒルズ公式サイト:https://nakaizuwinery.com/

天城のツーリングスポット「浄蓮の滝」へ

続いては、天城方面へ向かう。中伊豆の大動脈である国道414号をゆるやかに上っていき、やがて一行が到着したのは天城エリアの超有名スポット「浄蓮の滝」だ。
ツーリング中は排気量などにより3班に分かれて走り、それぞれの法定速度を遵守。
時間の都合上、滝つぼまでは降りられなかったが、菊地市長による浄蓮の滝の説明や川端康成、井上靖といった当地にゆかりのある文豪の話を聞きながら展望所から眺めることができた。

●浄蓮の滝観光センター公式サイト:https://www.j-taki.com/

昼食は修善寺らしく名店のそばを頂く

浄蓮の滝からは折り返しとなる。車の多い国道414号ではなく県道349号線で狩野川沿いをのんびりと行く。この道は知る人ぞ知る心地よい快走路だ。修善寺の街中からはだるま山へと続く山道を上っていく。
ほどなくして、昼食スポットとなっている「そば処 ささや」に到着。駐車場が細長くてバイクには使いやすくマスツーリングにもお勧めだ。座席も40席と多いのだが、人気店のため予め電話予約しておくといいだろう。
いただいたのは、自家栽培野菜の天ぷらがついたざるそば。そばは北海道産のそば粉を使った十割そばで、ツルツルとのどごしの良いものだ。

修善寺には蕎麦屋が多いが、ささやのオーナーは元フレンチのシェフということで、くどさがなく上品な味わいと香りが印象的だった。添えられていた梅ジュースも修善寺ならでは。夏場は特にさわやかに感じることだろう。

●公式サイト:そば処 ささや

修善寺梅林を散策したのち市役所で無事解散!

食後に梅林を軽く散策したのち一行は再び伊豆市役所に戻ってきた。駐車場で円陣を作り、原研メンバーが締めの挨拶をして解散! 半日ほどの伊豆市内ツーリングは無事に終了した。

●公式サイト:修善寺梅林

東京から親子で参加した梅原さん

梅原さん親子はモンキー125とモンキー50でツーリングを楽しんだ。お父さんの慎治さん(写真左)はドゥカティやBMWなど複数台を所有しサーキット走行からツーリングまでバイクを楽しむライダー。ちなみにお母さんもバイクに乗るというバイク一家だ。

都立高校1年生の康右さん(17歳・写真右)は普段はSR400に乗っていて、アニメの「ゆるキャン△」を見て最近キャンプも始めたそうだ。伊豆半島のツーリングは初めてだったが「自然が豊かで走りやすくて楽しかった」とのこと。伊豆市内には魅力的なキャンプ場も多いので、また親子で来てもらいたいものだ。

初春のさわやかな陽気のなか行われた伊豆市内ツーリング、原研や伊豆市の今後の活動にも期待したい。

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安全運転のPRも兼ねて、ライダー誘致とバイクのイメージアップを

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