突然ですが、皆さんに質問です。高知県の名物といえばなんでしょう?……せーのっ

「カツオのたたき!」

高知県では昔からカツオがよく揚がり、品質にこだわった一本釣りが盛んです。
消費量も全国ナンバーワンで、中でもカツオの表面を焼いてニンニクやショウガを添えて食べる、カツオのたたきは非常に有名です。

四国へツーリングに行くからには「絶対にカツオを食べるぞ!」と心に決めていたところ、道の駅 ビオスおおがたの食堂に「カツオたたきバーガー」という気になるメニューを発見してしまったのです。
カツオとご飯の組み合わせはよく聞きますが、パ、パンですって…?

提供は朝8時からスタートするということなので、いっちょ朝ご飯ツーリングに行ってみましょう!

カツオたたきバーガーを食べよう!

高知県にやってきたのは、愛車クロスカブで四国横断ツーリングをしている途中。この日は四万十市から高知市に向かって西へ進む予定です。

宿泊していたのはビジネス&リゾートホテル ココモ。四万十市の南側にあり、東西へとのびる国道56号線のすぐ目の前の好立地です。

ホテルを出発したのは午前8時半。カラッと晴れた天気はツーリングにピッタリです!
 
国道56号線を西へ進むと、交通量も信号もほどほどに少なく快走路です。午前中はそれほど気温が上がらないため、風を切って鳥になったようないい気分で走れました。

道の駅ビオスおおがたには20分ほどで到着です。地元でとれた魚介類や野菜を販売する直販所が人気なのだそうで、この日も朝から観光客がたくさん訪れています。



ビオスおおがた内、お目当ての『ひなたや食堂』の前にはメニューが置かれていて、その中に発見、カツオたたきバーガーです!

カツオたたきバーガーは、地元の大方高校の学生さんたちが考案したメニューで、好評につき認証制度を設けて取扱い店舗を増やしたのだということ。

認証の条件は5点。

  • カツオのタタキを使う
  • バンズやパンには鰹節を練りこんだものを使用する
  • 原材料は地域の特産品を活かしたオリジナルな商品であること
  • 商品のパッケージに「元祖黒潮町」のロゴを入れること
  • 安心、安全な商品を提供すること(食品に関する事故やクレームについては取扱店個々が全責任を負うものとする)

ちなみに、ひなたや食堂のその他のモーニングメニューはこちら。

モーニングメニューにはサラダ、味噌汁、ドリンクなどが付属しているようで意外にボリューミー。卵がふたつも入った卵かけごはんが美味しそうです!

想像以上にカツオがたっぷり!

注文したのは、カツオたたきバーガーとドリンクのセット。お値段は650円でした。

名前の通りに(カツやコロッケではなく)カツオのたたきそのものがバンズに挟まれています。これまでいろんなご当地メニューを食べてきたつもりでしたが、生の魚とパンの組み合わせは初めて見ました。インパクトがすごい…!


「水分でビチョビチョにならないの?生臭くないの?」なんていろいろと心配をしていたのですが、なによりも先に「デカッ!」と思わず口に出してしまったのは、主役のカツオが今までに見たことがないほど大きかったから。


カツオの厚さは推定3cm。最初のひと口はこの通り、口を大き~く開けなければかぶりつけないほどです。
「いただきます!」

口に入れてひと噛み、ふた噛み…。おや、これは!
濃厚で旨味が強くプリプリのカツオ、シャキシャキでちょっと辛みのある玉ねぎ、サッパリとした青じその香り、タルタルソースの酸味とまろやかさ、タレの四国らしい柑橘っぽい爽やかな味…すべてがマッチしているのです。

心配していたビチョビチョ感や嫌な臭いは一切なく、アッサリとした味わい。朝ご飯にピッタリです!

その美味しさは、一緒に食べていた夫と「カツオって実は米よりもパンに合うのかな…?」と言い合ったほど。


とにかくカツオが立派なサイズなので、初めから終わりまでギッシリと入っていて大満足でした。
話のネタで食べてみたら、いい意味で裏切られるはず。高知西部に来たなら食べなきゃ損なハンバーガーでした!

食後のデザートはレモンソフトクリーム

「お腹も満足したことだし、そろそろ出発しようかな」と思って食堂を出たところ、すぐ隣に気になるものを発見!
なになに、黒潮町のレモンで作ったレモンソフトクリームですって!?

バイク乗りたるもの、どんな時でもご当地ソフトを食べるべし!…というのは私が勝手に心に決めていることなのですが、地元の食材を使ったオリジナルソフトとなると見逃せません。
やはり甘いものは別腹なのでしょうか?お腹の中で胃が動き、カツオたたきバーガーを隅に寄せてソフトクリームが入る隙間を作り始めたような気がします。

夏のソフトクリームは受け取った瞬間から溶け始めます。慌てて一口食べたところで写真を撮り忘れたことに気が付き、パシャリ。
 

ビオスおおがたのレモンソフトクリームは、シャーベットとアイスクリームの真ん中ぐらいの立ち位置でしょうか。
フルーティな酸味にショリショリとした舌触り。あっさりとしたお味ながら、ベースにはうっすらとミルクのまろやかな甘味があります。


「この爽やかさ、夏にピッタリ過ぎる…!」

暑い中バイクに乗らなきゃいけないことを少し憂鬱に感じていましたが、ソフトクリームで心と体がヒンヤリ冷やされ、俄然やる気が出てきました!

近隣のおすすめスポットをご紹介

腹ごしらえが済めば、いよいよツーリングに出発です。
今回のツーリングでは、景色がよいところを走りながら観光もしっかり楽しむスタイルを意識しました。

個人的おすすめスポットをご紹介します!

①海洋堂ホビー館四万十&かっぱ館

フィギュア制作のパイオニア、海洋堂の関連会社が運営するミュージアムです。

ホビー館では、これまで海洋堂が手掛けてきたハイクオリティなフィギュアが8000体以上展示されています。

ウルトラマンやエヴァンゲリオン、北斗の拳といった人気作品のフィギュアだけでなく、食玩、ガチャガチャのフィギュアもコンプリートの状態で展示されています。
海洋堂の創業時(1964年)から現在までとにかくたくさんの作品の展示を見られるので、大人から子供まで年齢を問わず楽しめること間違いナシです。
ひとつひとつをゆっくり眺めると、朝から夕方まで楽しめちゃいそうでした!

かっぱ館は、自然との触れ合いをコンセプトに作られたかっぱ専門のミュージアム。

チェンソーアート作家山本祐市さんの作品と、四万十川カッパ造形大賞というかっぱに特化したコンテストの受賞作品を中心に、600点以上のかっぱと出会える全国唯一のスポットです。

私は特に山本祐市さんの作品が気に入ってしまい、自分用にかっぱの置物を購入したほど。
チェンソー捌きが素晴らしく造形が細かいことはもちろんですが、かっぱたちの表情にはどこか人間味があり、一緒にお茶をしたくなるような親近感を覚えました。

入場料は、ホビー館とかっぱ館の両方に入れる共通券が大人1200円、子供600円。
どちらも県道55号線を30分ほど走ったところにあるのですが、グニャグニャとワインディング続いて道幅も狭く、なかなかの冒険感が味わえますよ!

高知名物「沈下橋」

四万十川にはたくさんの沈下橋がかかっています。

沈下橋とは、欄干がついていないシンプルな形の橋のこと。雨などで川が増水した際は沈むように作られており、一般的な橋よりも水面と近いことが特徴です。
四万十川には48個の沈下橋があると言われており、今回私は四万十町にある上宮(じょうぐう)沈下橋に行きました。

バイクで渡っている様子はかなり写真映えします!
欄干がないおかげで川とバイクが遮られることなく映り、まさに「高知の夏」という雰囲気の涼しげな写真に仕上がりました。

ただし沈下橋に慣れていない観光客としては、渡るのがちょっと怖い…。幅が狭いうえ、万が一運転がフラついてしまったら直接川に落ちてしまいます。

進行方向に対して垂直に川が流れるため、川に注目し過ぎると川下に向かって吸い込まれてしまいそう。まっすぐ遠くを見ると走りやすいので、観光の際は十分気を付けてくださいね。

横浪黒潮ライン

高知県の南側にある、横浪半島を横断できる人気のツーリングスポットです。
19kmにわたって信号のない快走路で、どこまでも伸びる水平線を眺めながらゆっくりと流せます。優しい潮風が火照った体に気持ち良く、いつまでも走っていたくなるような道でした。


この日は天気が良かったため、途中で立ち寄った帷子崎(かたびらざき)展望台からは足摺岬(高知の東側の岬)が見えました。
太平洋の海岸はゴツゴツとしていて、海は深いネイビーブルー。とてもダイナミックです!

ちなみに、近隣では伊勢海老が獲れるのだそうで、横浪黒潮ラインの南側にある池ノ浦漁港では極上の伊勢海老料理店が営業しているのだそう。もう一度来る機会があれば、ここに泊まって伊勢海老三昧をするぞ…!



──以上がおすすめツーリングスポット3選です。
たくさん食べてたくさん走って、大満足のツーリングでした。皆さんも高知へお越しの際は、美味しいカツオを食べてたくさん観光してくださいね!

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