初めてのキャンツー。荷物はどうパッキングする?

 テントにシュラフ、ストーブやランタン、折り畳みテーブルとキャンプ用チェアに、クッカー、水筒、着替えにサンダル……。キャンプ道具って、けっこうな数になるもの。さて、どうやって運びます? 大きなリアバッグに詰められるだけ詰め込んで、リアシートに縛りつければいい? それだとちょっと、困ったことに。
 キャンプ道具には、重いものと軽いものがあります。いい加減な詰め込み方だと、重量バランスが悪くなって、バイクでコーナリングするときに気持ちよく旋回できません。旋回中にバッグの中で荷物が暴れれば、車体がグラついたりもします。じゃあ、どんなパッキングなら安心なのか。今回はそんなお話です。

キャンプ用品のパッキング方法

 これ、とある日の筆者の荷物です。防水バッグの容量は、約49リットル。中身はキャンプ道具一式。中身もお見せしますね。

キャンプ用品のパッキング方法

 就寝のためのテントやシュラフ類、調理器具とランタン、ミニタープ代わりのポンチョ、ラジオやサンダルも。重たいものも軽いものも、固いものも柔らかいものもあります。これらをバッグにどう詰め込むのか。
 まずは最初に、最終形態の直前の状態をどうぞ。

キャンプ用品のパッキング方法

 「なんてことないじゃん」。そう思う方もいらっしゃるかも知れませんね。でも、どの荷物をどこに配置するのか、実はいろいろと理由があるんです。
 それではバッグの奥のほうがどうなっているかを解説するために、中身をいったん取り出してみましょう。

バッグの底に土台を形成する

キャンプ用品のパッキング方法

 バッグの底は、こうなっています。リアバッグの中に収納した道具類が荷崩れしないよう、まずは平たいテーブルを一番下に置いているのです。そのテーブルの天板の上に、重いペグや、曲がると困るポールなどを添えます。さらには、硬いテーブルの角でリアバッグの内側が傷つかないよう、キャンプ用シートで全体をくるみます。これらがリアバッグ内部の土台となってくれるんです。

キャンプ用品のパッキング方法

 土台ができたら、その上に大物を配置。柔らかくて大きい「シュラフ、テント、マット」をバッグの左右に詰め込みます。写真左、左手で押さえているのは、シュラフコンプレッサーでコンパクトに収納したシュラフ。写真右はテント、右上はマットを配置しています。この状態で、バッグの重心はほぼ中央にありますよね? ストーブやランタン、ラジオ、クッカーなど、壊れやすかったり重かったりするものは、それらの中心に、挟み込む感じで収めましょう。

内容物が暴れないよう、隙間を埋める

キャンプ用品のパッキング方法

 実際にバッグに詰めると、こんな感じです。隙間があるようなら、軍手やタオルなどを詰め込みましょう。こうすることで、走行中(特にコーナリング中)、リアバッグの中で荷物が暴れたりしなくなるのです。

キャンプ用品のパッキング方法

 パンパンに詰め込んだ状態。ストーブやクッカーなどの硬いものは中央に収まっているので、リアバッグの内面と強く接触していません。柔らかいテントやシュラフに守られている状態とでも申しましょうか。こうしておけば、走行中の激しい振動を長時間にわたって受けたとしても、バッグの素材が収容物と擦れて裂けたり、穴が空いたりすることを予防できるのです。
 今回はオルトリーブのラックパックで説明しましたが、同様の防水バッグ、たとえばモンベルのドライダッフルや、エンデュリスタンのトルネード2ドラムバッグでも、同じ効果が期待できます。
 さて、こうしてキャンプ道具一式はリアバッグにうまく収納できました。では、レインウエアや着替え、スマホの充電キット、キャンプ用の食材などは、どのようにしたらいい? 次回「『キャンプツーリング』パッキング/高効率バックパック活用術」でご説明します!

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