大好きなバイク、知ってるつもり、乗れてるつもりでも、ミスやトラブルはつきものだ。ライダーがやらかしがちな「バイクあるあるトラブル」と、その対策を知っておこう。

Uターン

Uターンは、ストリートライダーにとって典型的な難関テクニックだ。ベテランの中にもUターンに苦手意識をもっている人は多く、実際に転んでしまうケースも少なくない。なので、うまくできないからといって恥ずかしがることはない。まずは無理せず安全にUターンを攻略することが大切だ。

Uターンを成功させる!

ホンダ LEAD125 Uターン

エンストしない自動遠心クラッチ付きの小型スクーターなら、Uターンも難しくはない。(ホンダ LEAD125)

 

転ばず安全に、できればカッコよくUターンしたいと思うのは、ライダーなら当然のこと。難関テクニックであると同時に、日常的なテクニックでもあるからだ。だがUターンなどの低速旋回は、フォームや視線の使い方、ステップへの荷重、ブレーキのかけ方など、マスターすべきポイントが多く、それなりの練習と慣れが必要だ。完璧じゃなくてもいいから「最低限、転ばずにUターンできる」ことを目標にするなら、まず次の3点を意識するところから始めるといい。

①エンストさせない!(半クラッチをうまく使う)
②フロントブレーキは使わない!(リアだけを使う)
③視線はターンの先へ!

もしUターン中にエンストすれば、それだけで転ぶ可能性が高い。なので、なんとしてもエンストだけは避けよう。またバイクの姿勢に影響しやすく、スロットルとの連動操作が難しいフロントブレーキは、最初は使わないほうが無難。スピード調整はリアブレーキに任せよう。視線は地面に落とさず、進行方向のずっと先へ。首が痛くなるくらい大きくひねって遠くを見るとうまくいきやすい。安全確認のためにもハズせないポイントだ。

スロットルでバイクを起こせる!

Uターンにトライするとき覚えておきたいのは「ターン中にスロットルを開ければバイクは起きてくる」ということだ。思ったよりも車体がイン側に切れ込み、倒れ込んできたときには、スロットルを少し開ければ車体を起こすことができる。

足で支えるなら前のほうで!

Uターン中にバランスを崩し、もうリカバリーできないと判断したら、緊急的にイン側の足を着いてバイクを支えることがある。また転びそうになる前に、補助的に内足をチョコチョコ着きながらUターンすることもよくある。こういうときは、できるだけ車体の前方、フロントタイヤ側に足を出す意識を。ステップの真横に足を出すと、バイクの動きで足が後方に引っ張られ、車体を支えられなくなることがあるからだ。

あきらめるのも技のうち

Uターンをうまくやるには、ライディングスキルのレベルや考え方によって、さまざまな方法がある。テクニックを身につけ、いつでもどこでもUターンができるようになればそれに越したことはない。が、だからといって、いつでも必ずトライしなければならないものでもない。それよりも「かっこよくUターンをキメよう」などと無理をしないことが大切だ。

その場でUターンする自信がなければ、さっさとあきらめ、もっと転回しやすい場所が見つかるまで道を進んでから安全な場所で大きく安全にターンするか、どうしてもその場でUターンしたい場合には、いさぎよくバイクを降りて押し歩きするのも賢い選択だ。

戦国武将にライディングを学ぶ

イラスト 徳川家康 Uターン 高橋克也

徳川家康には、どことなくズル賢いタヌキおじさん風のイメージが定着しているが、じつは実戦経験と武芸に優れた勇猛な武将で、とくに馬術の名手として知られていたそうだ。あるとき丸木橋を馬で渡ることになり、見物人が「家康はどんな華麗なテクニックで橋を渡るんだろう」と期待していたら、手前であっさり馬を降り、従者に馬をあずけて橋を渡らせたと伝えられている。あくまで言い伝えなので史実かどうかは怪しいが、現代のライダーが「無駄なリスクを避け、あえて時間と手間をかけるのもテクニックのうち」と心に刻むにはぴったりのエピソードだ。

ゆるゴケは想定内で

クラッチレバー Uターン

Uターンなど、極低速時の転倒でもレバーは折れる。とくにクラッチレバーが折れると、修理できる場所まで自走するのさえ難しくなる。

 

たとえ低速時であっても転倒は絶対しないのが理想だ。とはいえ、Uターンなどでゆるゴケする可能性くらいは想定しておいたほうがいい。転倒時には、まあまあな確率でレバーが折れたり曲がったりする。右側への転倒でブレーキレバーが折れるだけならまだしも、マニュアルミッション車の場合、左側への転倒でクラッチレバーが折れると、路上で途方にくれる事態にもなりかねない。レッドバロンの「ロードサービスゴールドカード」などのレスキューが利用できれば万全だが、あらかじめバッグの中に交換用のレバーを忍ばせておくのも、ゆるゴケのトラブルを最小限におさえるために有効なテクニックだ。

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