大好きなバイク、知ってるつもり、乗れてるつもりでも、ミスやトラブルはつきものだ。ライダーがやらかしがちな「バイクあるあるトラブル」と、その対策を知っておこう。

冬の朝、一面に広がる銀世界……スキーヤーにとっては至福の光景だが、雪を喜ぶライダーはほとんどいない。そして冬場のライダーは、望まない雪や氷に直面することがある。
雪道は走れない!

冬の林道では、晴れた日でも雪の痕跡に出くわすことがある。(ヤマハ SEROW225/RIDER Tomoko Kitajima)
勇者でも雪はムリ!
雪や氷を恐れるのは、ライダーなら当たり前のこと。が、雪を蹴立てて白銀の世界を走り回りたがる恐れ知らずの猛者でも、雪道はそう簡単には走れない。日本のほとんどの都道府県では、バイクもクルマと同様、タイヤチェーンなどの滑り止めなしで走ると条例違反になるからだ。
観測史上ほとんど雪が降ったことがなく、積雪の記録がない沖縄県には条例がないが、それ以外の地域では、原則として雪道や凍結路をノーマルタイヤで走れば条例違反になる。バイク用スタッドレス・タイヤやチェーンが手に入りづらい現状では、「雪道はルール的に走れない」と割り切っておくほうがいい。
それでも雪は降る

東京都内の道路でも、またたく間に雪に覆われることがある。
とはいえ、ひとカケラでも雪がある道路を走れば、ただちに違反になるというわけではない。現実的には、あきらかな凍結やそれなりの積雪がなければ許容範囲とされるのが一般的だ。ただ、雪の降り方は刻一刻と変わり、場所ごとの差も大きい。ある町では積雪がなくても、隣町では一面真っ白になっていることだって珍しくない。安易な判断、甘い見通しは禁物だ。
情報を集めて判断を
雪の対応に迷ったときは、まず現状の降り方や雪質、積雪をよく観察しよう。ヤバいかなと感じたら、バイクをやめて公共交通機関などを使うのがベスト。もしやむなく走るなら、より詳しく気象状況を検討してからだ。WEBの予報サービスやテレビニュースなどから、できるだけ精度の高い情報を集め、安全を確認してから走ることが大切だ。
気象庁の「今後の雪」は、現在の降雪・積雪状況と、6時間先までの予想を地図上に表示するサービス。雪のおそれがあるときには活用してほしい。
突然の雪で動けない!

降り出した雪が数十分で積もり、走れなくなった東京都のライダー。自宅まで数kmの道のりをバイクを押して歩く決断をしたという。 ※撮影/掲載許可をいただいています。
東京をはじめとした太平洋側の都市など、雪が少ない地域のライダーなら雪の影響を受けづらいかというとそうでもない。寒さ対策はしていても、雪の備えが手薄なケースが多いためだ。
バイクで外出中に急速に雪が積もり、身動きがとれなくなることもある。いったんそうなると、バイクを押し歩いて帰る、知人にレスキューを頼む、その場にバイクを置いて帰宅する……といった緊急避難的な対応しか打つ手がなくなる。突然の雪は、降り出してからでは対応が難しい。出発前の天気予報チェックが重要だ。
冬にヤバい路面はコレ!
日陰、トンネル、橋の上
冬の朝、雪も氷もないからと安心して走り出すと、思わぬ伏兵に足をすくわれることがある。そのひとつは「日陰」だ。コーナーを抜けて山影やビル影にさしかかったとたん、目の前に広がる鏡のような凍結路や真っ白な雪にパニクるライダーは珍しくない。周囲の地形と太陽の位置を頭に入れながら走れば、ある程度は防げるアクシデントだが、雪道などの走行経験が少ないと危険ポイントの予測は難しい。少なくとも冬のブラインドコーナーには、徹底的に減速して進入しよう。
また橋の上やトンネルの出入り口なども凍結しやすい。たとえそこまでの道路がドライでも、そこだけいきなりバリバリに凍っていることがあるから十分なスローダウンを。
ブラック・アイスバーンにご用心!

冬のヤバい路面のなかでも最凶なのがブラック・アイスバーン。表面の水分が凍り、薄い氷でコートされた路面が黒く見えるため、水に濡れただけのウェット路面と見分けづらい。四輪車のテストでは、ウェット路面に比べて雪道は2倍ほど滑り、ブラックアイスバーンだと約7倍も滑るとされている。バイクなら転倒不可避の超ツルツル路面だから、走らないのはもちろん、絶対に踏み込まないくらいの覚悟をしておこう。
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