ラリーツーリング『Door of Adventure』
今年の冬に行ってから約10ヶ月ぶりにXR BAJAで林道ツーリングに参加し、あらためて「やっぱりバハはオフロードでこそ本領発揮。これからも積極的に走りに行こう!」と思った次第。
そんなある日、SNSを見ていると気になるイベント情報が目に留まった。
開催概要によると「福島県南会津町の特設会場を拠点にして、1日約200kmをルートマップ(コマ図)を用いて走るラリーツーリング。200kmのうち、ダート率は20~30%」とのこと。
ちなみにダートはビッグオフでも走れるレベルで、開催期間は2日間! なにこれ、楽しそう!!
だけど「コマ図を用いて走るラリーツーリング」って一体どういうことだ? ラリーということは競技なのか?
安心してください。「ラリーツーリングとは、配布されたマップをもとにルートを見つけて走るツーリング。タイムやスピードは競いません。」(開催概要より)とのこと。
まぁ、それでもわからないことだらけだが、面白そうだということはわかった! というわけで、とりあえずエントリーをしてみたのであった。
『マップホルダー』と『ラリーメーター』は必須
勢いでエントリーしたのはいいけれど、うーん、やっぱりわからないことだらけ。そもそもコマ図って何なのよ?
……そういえば、ミヤシーノ宮下さんのSNSによく「コマ図」というキーワードが出ているぞ! 早速連絡だ!
で、いろいろ教えていただけるということで、ミヤシーノ事務所に向かう。頼りになるぜ、コマ図師匠!!
というわけで、早速ご教授いただく。
まず、ラリーに必須なのが、マップホルダーとラリーコンピューター。
『Door of Adventure』をはじめとする多くのラリーイベントではスマホのマップ機能は使用禁止。主催者から支給される“紙のマップ”をマップホルダーにセットして、そこに書かれた情報をもとにルートを探し出して走るのだ。
上の写真は宮下さんのマップホルダー。電動タイプで、ハンドルに取り付けたスイッチで巻くことができるスグレモノ。
マップホルダーの上にセットされているのがラリーコンピューター(トリップメーター/積算距離計)。
後述するが、コマ図にはスタート地点からの距離が10m(0.01km)単位で書かれており、この距離をもとに曲がるポイントなどを知る。ただし、途中で道を間違えた場合や誤差が発生した場合など、メーターの表示距離をマメに修正しなければならない。
ところがバイクのトリップメーターでは距離の修正はできないし、そもそも最小単位は100m(0.1km)である。
そのため、専用のラリーコンピューターが必要となるのだ。
まわりに養生テープを貼り、油性ペンで当日の変更点や注意書きなどを書き込むのが「通な使い方」と宮下さん。たしかに、なんだか玄人っぽいね!
マップホルダーはN-Systemさんのレンタル品を宮下さんが用意してくれた。こちらは手巻きタイプで、電動タイプより断然リーズナブル。
ちなみに、会場では弁当箱などを使った自作ホルダーを使っている人が多かった。僕も次は自作しようかな!
ホルダー横にあるダイヤルを回すことでマップを巻き上げる。
ラリーでは迷った時は前の地点まで戻るのが定石。そのため、巻き戻し用のダイヤルも必要だ。
こうしてマップホルダーは確保! ラリーコンピューターはスマホアプリ『T2RC』をインストールすることにした。
『コマ図』って何なのよ!?
マップホルダーにセットするのが『コマ図』……正式名称『ルートマップ』だ。
コマ図にはさまざまな情報が書きまこれているのだが、これには国際基準があり、ルールに則って記載されている。
上のマップは宮下さんがよく参加するという『コマ図練習会』で使用したもの。
真ん中のコマで解説すると……
・左の「227.05」は、スタート地点から225.59kmの距離
・その下の枠「1.46」は前のコマから1.46kmということ。前のコマ「225.59」に「1.46」を足すと「227.05」になる。
・地図は「左カーブの途中に右へいく道があるので、右折せよ」の意。ただし、イラストにあるカーブや右折路の角度などは参考程度。1本線の道はダートで、右下の三角形と上りの矢印は、右折路が上りであることを指している。
・「CAP 287°」は方角。0°=北、90°=東、180°=南、270°=西。つまり「CAP 287°」とは、右折路は西よりほんのちょっと北向きの方角を向いているということ。
このようにコマ図にはじつにさまざまな情報が書かれていて、ラリーではこの情報をもとに、バイクを走らせることになるのだ。
ちなみに上の写真では道が2本線で描かれている。これは舗装路である。
他にも、地図をつなげるためにセロハンテープやハサミの用意など、詳しいレクチャーを受ける。
これで準備はバッチリだ!
オイル交換は予約不要!
その足で、レッドバロン東大和へ向かう。
暑い夏を乗り切り、これから南会津で計400km以上を走るのだ。エンジンオイルの交換は不可欠といえよう。
レッドバロンでは会員のオイル交換は予約不要。気が向いたときにお店に行けば、サクッとオイル交換をしてくれるのだ。
この日もいきなり行ったにも関わらず、30分ほどで作業は終了した(混雑状況による)。
もちろんオイルリザーブシステムにより、オイル代は支払い済み。作業工賃とオイルフィルター代のみでOKなのも嬉しい。
こうして準備は万端! いざ南会津へ出発だ~!!(あ、自走ではなくトランポで行きました・苦笑)。
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