2月下旬に発売予定のFieldCore・BASICドームテント(4900円)の紹介に続き、ワークマンが今後リリースするキャンプグッズを何回かに分けて紹介していこう。まずはキャンプにおける主役=焚き火用のアイテムから。もともと溶接作業用の綿かぶりヤッケが「焚き火ウエアに使える!」としてバズっただけに、その注力ぶりはかなりのものだ!

●文/写真: 大屋雄一(OYA Yuichi) ●取材協力: ワークマン

キャンプツーリング向けの焚き火台はこの2モデルだ!

キャンプにおける醍醐味として焚き火を挙げるキャンパーは多い。暖を取ったり煮炊きに使うなどのほか、最近の研究では炎のゆらめきや薪の爆ぜる音に自然界特有の「1/f揺らぎ」があることが証明され、その癒し効果が人気の理由の一つにもなっている。

さて、その焚き火について。現在、国内のキャンプ場の多くが直火禁止、つまり地面の上で直に火を焚くことを禁じている。火災予防はもちろん、土中の微生物や周囲の植物を保護するのが主な目的であり、そのために必要となるのが焚き火台と呼ばれるアイテムだ。

焚き火台にはさまざまな種類があるが、純粋に薪を燃やすだけのものと、網を組み合わせて調理用のグリルとしても使えるタイプの2種類に大別できる。我々ライダーがキャンプツーリングに使うことを考慮し、収納サイズがコンパクトな2モデルを紹介しよう。


癒し効果が証明された焚き火。ぜひお試しあれ!

【焚き火台】MONTAGNA フォールディングメッシュファイアースタンド[2400円]

約3分で組み立てられる軽量な焚き火台。中央フレームの上下にパイプを継ぎ足し、留め具でメッシュシートを張るというシンプルな設計で、公称サイズは約W43×D43×H35cmだ。

PE製の収納袋は円筒形で、公称サイズは約φ10×H25cm。隣に置いたのは6.5インチサイズのスマホで、いかにコンパクトかが分かるだろう。この状態での実測重量は608gだった。


キャンプ場で販売されている薪の長さは40cm前後でカットされていることが多く、このようにはみ出さずに積むことができる。耐荷重は約5kgで、重い広葉樹を載せても平気だ。

焼き網はないので本格的に調理をするならトライポッドが別途必要だが、例えば野菜などをアルミホイルにくるんで焚き火の中に投入する「ホイル焼き」であれば十分に楽しめる。

【焚き火台】MONTAGNA 折りたたみ式BBQグリル[3900円]

逆四角錐のステンレス製本体をスチールフレームが支えるという設計で、こちらも組み立ては非常に簡単。製品サイズは約W35×D35×H21.5cmで、本体重量は約1.9kgを公称する。

これがセット内容で、付属の薄い収納袋(約W35×D5×H19cm)に全て入ってしまう。この収納袋を含む総重量は実測で2011gと重めだが、風が強いときにはその重量がメリットに。

焼き網を外せば焚き火台に。対角線が40cm程度なので市販の薪をカットせずとも置ける。

炭(熾火)+焼き網でさまざまな調理が可能に。なお、焼き網なしでの耐荷重は約4kgだ。

焚き火用の耐火シートや耐熱性のグローブまで豊富に揃う

焚き火には、焚き火台以外にもいくつか揃えるべきアイテムがある。薪に火をつけるための着火装置や火起こしをスムーズに行うための着火剤、薪を燃えやすい状態にするための斧やノコギリ、火傷やケガを未然に防ぐためのグローブなどなど。挙げればキリがないのだが、これらのいくつかはすでに販売されており、それ以外についても2月下旬以降に順次リリースされる予定だ。付け加えると、今回は間に合わなかったが本格的な三条仕込みの薪ハサミ(1900円)も発売されるので期待が膨らむ。

なお、ハイブリッドソーなど一部のアイテムはワークマン専売品であり、それ以外の商品については他の流通よりも売価が最も安くなるように設定しているとのこと。例えばニチネンの固形燃料は100均ショップでも全く同じものが販売されているが、100均での売価が110円なのに対してワークマンでは99円となっている。こうしたトリビアはベテランキャンパーも知っておいて損はないだろう。


固形燃料は着火剤としても重宝する。

SOTO フィールドライターミニ(299円):新富士バーナーのアウトドアブランド「SOTO」のガス式ターボライター。このカフェオレはワークマンのリミテッドカラーとなる。風に強いターボ式で、セーフティロック付きだ。

ニチネン 固形燃料 25g×3ケ入り(99円):1個25gで燃焼時間は約15分。メスティンで1合の炊飯をするのにちょうど良いサイズの固形燃料で、焚き火の着火剤として使う人も。なお、直火調理(串焼きなど)への使用は不可。

OUTDOOWORK ハイブリッドソー(980円):L型カッター刃と鋸刃、2種類の刃を持つ便利なハイブリッドソー。カラーは写真のサンドベージュのほか、カーキをラインナップする。

TANOSHI-BI 軽量ハンドアッキス(1780円):全長32cm、ケース付きの状態で実測446g。バイクで運ぶのにちょうどいいサイズのアッキスで、鉈と斧の中間的なタイプと言える。

wmb N-585B 燃え広がりにくいアウトドアグローブ(499円):右は天然ゴムを使用したアウトドアテイストの背抜き手袋で99円。左の黒い方は繊維部にポリイミド、コーティングにクロロプレンゴムを使用した上位モデルで、燃え広がりにくいのが最大のポイントだ。

EXTRA GUARD EG-022 TAKIBI 3Mアラミド(1480円):焚き火から造船(!)まで幅広く使えるセミロングタイプの牛床革グローブ。オイル加工の牛表革は非常に柔らかく、内側の3Mシンサレートが心地良い肌触りと保温性を両立。縫製には耐切創の特殊糸を用いる。

MONTAGNA 焚火グランドシート(1500円):焚き火台の下に敷くことで地面を高熱から保護するグラスファイバー素材の耐火シート。折りたためば鍋敷きに早変わり。四隅にはペグで固定するためのハトメも設けられている。サイズは約W78×H57cmで、収納袋付きだ。

MONTAGNA アウトドア焚き火テーブル(2900円):天板サイズは約55.5×30cm。脚を畳むと厚さが約2.5cmとなることから、大きめのシートバッグなら収納できてしまう。耐荷重約10kgを誇る頑丈なスチールテーブルで、焚き火の上に置けば五徳としても使えるのだ。

FieldCore FC242キャンパーモック(1900円):今シーズンの新製品である防炎モックシューズ。アッパー生地、ソールともJISやISOに準拠する防炎性能を有しているのがポイントで、つま先には断熱素材を挿入している。

寒い時期はどうしても暖を取るために足を焚き火に近付けがちで、シューズのアッパーが化繊だと火の粉で穴が開いてしまうことも。この日は5時間ほど焚き火を楽しんだが、キャンパーモックに穴開きは確認できなかった。

wmb D017 パラフィン帆布フィールドシート(1500円):水を弾くパラフィン加工が施されたフィールドシートで、サイズは140×100cmと大きめだ。ベージュとオリーブがある。

芝生などが濡れていても、このシートの上に置けば薪を湿らすことがない。なお、この生地自体は熱に弱いので、焚き火をする際にはできるだけ離して敷くことをオススメする。

実際に5時間使って分かった焚き火台2モデルの魅力とは

この日は針葉樹と広葉樹、それぞれ1束ずつ購入して5時間ほど焚き火を楽しんだ。フォールディングメッシュファイアースタンドは風通しが良いためか燃焼しやすく、また見た目に反して薪をたくさん積み上げてもへこたれない丈夫さに感心した。そして、何より608gという軽さはバイク乗りにとって大きな魅力だ。

一方、折りたたみ式BBQグリルは重量こそそれなりにあるものの、収納袋はB4サイズのノートよりもやや小さいぐらいなので積載に困ることはない。また、どちらか片方ずつにはなってしまうが、焚き火と調理の両方をこれ1台で楽しめるのは便利と言っていい。

タイトルカットで筆者が着用しているのはFieldCoreのS202フルジップデニムパーカーで、ワークマンではこうした綿100%の焚き火対応ウエアを各種ラインナップしている。表地が化繊のライディングジャケットは火の粉で溶けて穴が開く危険性があるので、こうしたウエアを1枚羽織るだけでそれを未然に防げるのだ。

なお、商品販売ルートはアイテムによって異なり、2月下旬にワークマンオンラインストア内(直送なし、店頭受け取り限定)、もしくは店舗販売の2パターンを予定しているとのこと。また、これらは販売中に変更される可能性もあるので、詳しくは2月下旬にワークマンオンラインストアのアナウンスをチェックしてほしい。


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