3年ぶりの開催となった東京モーターサイクルショー2022。3月25日(金)から27日(日)の3日間で、なんと12万3439人もの来場者が会場である東京ビックサイトを訪れたとか。来場者の数字だけ見るなら3年前に比べて83%と減ったようだが、コロナ禍である現状を考えれば、十分盛り上がったと言える。

さて、僕も3日間、取材で通い詰めて思ったのは、“バイクが今流行っている”ってこと。会場には3年前にはおそらく免許を持っていなかったであろう若者の姿が多く、しかも女性も多い。ファミリーやカップルも多かったが、とにかく若者の姿が目についた感じだ。

また会場を回っていて気付いたことは、バイクキャンプ推しの展示が多いこと多いこと。カスタムパーツ系のブースでは、CT125ハンターカブのキャンプ仕様を会場のあちこちで見かけたし、実際来場者の多くがそれらの車両を食い入るように見ていた。

ただ僕的にびっくりしたのは用品メーカーのデイトナやラフ&ロードスポーツが、ついにオリジナルのツーリング用テントを発表したことだ。テントメーカーのOEMや委託販売じゃなく完全オリジナル! 自分たちの企画で設計したツーリング用テントを登場させるというのだから驚いてしまう。

実はバイクが今よりもずっと盛り上がっていた90年代にも同じようにバイク用品メーカーからバイクツーリングに特化したテントが発売されていた時期があり、もう僕には往時の盛り上がりが見えるよう。令和のバイクブームもここまできたかって感じなのだ。

今回はそんなアウトドアグッズ視点でモーターサイクルショーのブースを見ていくことにしよう!

デイトナ [オリジナルテント・ドールルームテントが登場!!]

デイトナ オリジナルテント「 ドールルーム」

デイトナの東京モーターサイクルショーブース。

 

バイクキャンプブームの盛り上がりに合わせ、近年『デイトナアウトドアサプライ』というキャンプ用品のブランドを立ち上げたデイトナ。ただテントはこれまで、国産テントメーカーの老舗・ogawaステイシーST-Ⅱにデイトナのネームを入れたものを販売してきた。しかし今回のモーターサイクルショーではついに自社開発のテント・ドールルームを発表したのだ。

今年5月発売予定だというこのドールルームテントの特徴は設営のしやすさ。ソロでも立てやすいよう、ポールの形状を工夫することで自立するようになっているという。また、この自立するポールのおかげで、床面210×130㎜のスペースに対し115㎜の天井スペースを確保することに成功している。

またツーリング用として片面の前室スペースは大きくとったことで、出入りや荷物を置いたりするのにも便利。雨天時には前室の前幕をフリップアップすることで、炊事スペースを確保することもできる。

ドールルーム
●価格:3万1900円(5月発売予定)
●素材 フライ:ナイロン72デニール×ウレタン・コーティング/インナー:ナイロン35デニール/フロア:ナイロン72デニール×ウレタンコーティング/ポール:アルミ合金A7071φ9.0㎜ ●耐水圧:3000㎜ ●付属品:張り綱φ4㎜×6本、アルミ合金ペグ15本 ●収納サイズ:435×180㎜ ●重量:3.9㎏ ●対応シーズン:春〜秋

デイトナ オリジナルテント「 ドールルーム」

デイトナの新作テント・ドールルーム。Y字を逆さにしたようなポールのおかげで一人でも設営が楽とのこと。

 

デイトナ オリジナルテント「 ドールルーム」

前後両開きに加え、片側の前室は広くなっており、荷物置き場や炊事スペースとしても使いやすそうだ。

デイトナ オリジナルテント「 ドールルーム」

床面は130×210㎜を確保し、一人で使えば十分快適で、フロアに荷物を置かなければ大人二人がなんとか寝られるくらいのスペースになっている。

 

デイトナ オリジナルテント「 ドールルーム」内部

前後大きなメッシュスクリーンに加え、サイドにもメッシュスクリーンを装備。防寒第一の登山用とは違い、ツーリングテントとして暑さ対策に重きを置いている。春~秋用。

 

デイトナ オリジナルテント「 ドールルーム」収納袋

収納サイズは435×180㎜とし、同社の幅530㎜のシートバッグ(DH-760 LLサイズ)にも収まるように設計されている。重さは3.9kgとちょっと重め。

 

ラフ&ロードスポーツ [オリジナルテント・RR5954 ラフツーリングテントを発売開始!]

かつてはテントもラインナップしていたラフ&ロードスポーツが再びオリジナルテント『RR5954ラフツーリングテント』をリリース。キャンプデビューにちょうどいいテントをコンセプトに、“約2万円でちゃんとした使いやすいテント”を目指したという。製品を見れば、前後ダブルハッチに広めのフロア、そして荷物置き場としても便利な最大幅80cmの前室を前後に装備するなど、ツーリングテントとして押さえるべきツボをしっかり押さえられているのがわかる。

感心したのは収納サイズで、何と長さは50cm。これはバイクへの積載を考えたときに非常に使いやすいサイズ。シートバッグへ入れたときに、無駄なくきっちり収まるようになっているというワケだ。

またポールがアルミなのも心憎い。2万円強と安価だが、重く水濡れ保管に弱いグラスファイバーではなく、丈夫なアルミポールを採用。テントの生地も、年数回の使用を想定して長期保管にも強い素材を選んだとのことで、キャンプデビューにぴったりのテントになっている。

RR5954 ラフツーリングテント
●価格:2万1780円(発売中)
●素材 フライ:ポリエステル70デニール ダイヤモンドリップストップ(耐水圧:4000㎜) /インナー:ポリエステルブレッサブルリップストップ/フロア:ポリエステル210デニール(耐水圧:4000㎜)/ポール:アルミ合金φ8.5㎜ ●付属品:張り綱、アルミ合金ペグ ●収納サイズ:500×140×130㎜ ●重量:2.9㎏

ラフ&ロードスポーツ

ラフ&ロードスポーツの東京モーターサイクルショーブース。

 

ラフアンドロードスポーツ RR5954ラフツーリングテント

RR5954ラフツーリングテントは、310×220の大きさで高さは110㎜を確保している。

 

ラフアンドロードスポーツ RR5954ラフツーリングテント

フロア面積は140×210㎜でソロなら快適。大人2人でも、室内に荷物をおかなければ何とか寝られるスペースがある雰囲気。

 

ラフアンドロードスポーツ RR5954ラフツーリングテント 内部

天井でポールをクロスさせる典型的なドーム式で、天井高は110㎜を確保。

 

ラフアンドロードスポーツ RR5954ラフツーリングテント 収納袋

長めの収納サイズも拘り。50cmの長さは大抵のキャンプ用シートバッグに収まるちょうどいい寸法なのだ。重さは2.9kg。

 

RR5954ラフツーリングテント

RR5954 ラフツーリングテントはすでに発売中。しかも今なら、テント、シュラフ、グランドシートの3セットや、さらにシートバッグをプラスしたセットが約5000円ほど安く買えるぞ!

 

ラフ&ロードスポーツ

このほかラフ&ロードスポーツでは、高精度プレス部品製造の技術でアウトドア用品を作るフェニックスライズ商品の取り扱いを開始。キャンプがもっと楽しくなりそうだ。

 

フラッグシップ [難燃ライディングウエア・リフレイムシリーズを今秋発売!]

フラッグシップ

フラッグシップの東京モーターサイクルショーブース。

 

個人的にもっとも驚かされたのは、フラッグシップのブースだ。フラッグシップはどちらかというとロゴを大きく配置したスポーティなウエアを作るイメージがあるのだが…。なんとキャンプの焚き火を想定した難燃素材のライディングウエアを登場させるというのだ。

フラッグシップ

大きなロゴをデザインに取り入れるウエアのイメージの強いフラッグシップが、難燃素材のライディングウエアをリリース!

 

その名もリフレイムシリーズで、ライディングウエアとしての立体形状やストレッチ性はそのままに、火の粉に強い難燃素材を採用していることが最大のポイント。ミリタリーテイストを取り入れたジャケットの『FJR-A215 リフレイムジャケット』には、前身ごろ、背面下部にモールシステムを装備。この規格に合うポーチなどのアイテムが自由に取り付けられるようになっている。

すごいのはプロテクターの入ったライディングジャケットはもちろんだが、インナー素材にも防燃素材を採用していること。これにより春から秋まで、季節を問わず焚き火を楽しめるようになっているとのことだ。フラッグシップではアウトドアも同時に楽しめるライディングウエアシリーズ・フィールドライドシリーズを今後も拡充していく。


FJR-A215 リフレイムジャケット
●価格:2万9480円(秋発売予定)
●サイズ:S/M/L/LL/3L/4L

防燃素材を使った焚き火仕様のFJR-A215 リフレイムジャケット

FJR-A215 リフレイムジャケット

 

FPR-A405 リフレイムパンツ
●価格:1万9580円(秋発売予定)
●サイズ:S/M/L/LL/M/LL/L/3L

防燃素材を使った焚き火仕様のFPR-A405 リフレイムパンツ

FPR-A405 リフレイムパンツ

 

FGR-A611 リフレイムグローブ
●価格:7480円
●サイズ:S/M/L/LL/3L

FGR-A611 リフレイムグローブ

FGR-A611 リフレイムグローブ

 

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