ヘルメットに装着するインカムですが、B+COMシリーズのベーシックモデル「B+COM TALK(ビーコムトーク)」を購入しました。接続台数は自分を含めて3台までと少な目だけど、ユニバーサル接続もできるし、ほぼほぼぼっち(言い慣れた)の自分にはちょうどよいってわけです(前編はコチラを参照)。

▲B+COM TALK開封の儀を済ませたところ


後編ではB+COM TALK装着時のコツと注意点、さらにはスマホアプリと連携する時の注意点(知らないと困るかも)について説明します。

公式サイトの装着例を参考にしよう!

▲インカム本体と集合ケーブル(スピーカーユニットとマイクユニットを接続したもの)。接続部はUSB Type-C端子で、インカム本体への充電端子も兼ねているので充電しながらの使用はできません


インカム機器のヘルメットへの装着は基本はどれも一緒です。スピーカーユニットをヘルメットのイヤーホール部(耳の穴のある位置)に固定し、マイクユニットをチンガード部(あごや口の位置)に固定するというもの。

マイクユニットはヘルメットの形状に合わせて、フルフェイスヘルメットにはワイヤータイプを、ジェットヘルメットなどのオープンタイプにはアームタイプを装着します。

最後にスピーカーユニットとマイクユニットの配線を接続し、集合ケーブルの端子部をインカム本体に差し込むというのが流れです。
B+COMシリーズの場合は、開発販売元のサインハウスの公式サイト「ヘルメット取付情報」ページに、インカムとヘルメットごとの装着事例が豊富に掲載されているのでこちらを参考にしましょう。自分のヘルメットが載っていなくても似たタイプのものがあるはずです。

自分は今回、アライのフルフェイスヘルメット「アストロGX」にB+COM TALKを装着しましたが、装着事例の中にアストロGXにB+COM SB6X(上位機種)を装着する説明があったので参考になりました。

装着失敗? 長時間走行後に問題が発生! 

▲システムパッドのインカムホールにスピーカーを設置した状態。取付情報にも「厚み調節のため、インカムホールのスポンジは取り除くことをおすすめします。」と書いてあったのを読み飛ばしてました(失礼)


サインハウスによる装着手順は写真つきでわかりやすいものですが、どうやら自分は重要なポイントを見逃していました。それに気づいたのはバイクに乗って遠出をしていた時です。

「あれ? 耳のあたりが痛いかも???」

高速道路のサービスエリアで休憩するたびにヘルメットを脱いでいたのですが、だんだんと耳が痛くなり時間が経つほどにひどくなりました。そういえば走行中もじんじんと痛いときがあったような(アドレナリンが出ているためかあまり気にならないけど)。

自宅に戻ってから改めてヘルメットをかぶってみると、うーん、やっぱりスピーカー部が耳を圧迫しているかもと思ったわけです。

必要ならば迷わずスポンジを取り外す

▲青線の部分はスピーカーを収めるインカムホール部にあるスポンジ、赤線部はサイズがきつい時にはがすスポンジです。結果的にはこの両方をはがして解決しました


取付情報を読み返してみると重大なポイントでミスしていたことに気づきました。必要ならば、内装(システムパッド)部のスポンジを取り外すという箇所です。

チーク部の内装であるシステムパッドを外して、スピーカーの装着をやり直しました。以下が手順です。

①インカムホールのスポンジ。インカムホールにフタをするようにかぶせられています。これを取り外します

②取り外しました! もともと丸いスポンジの外周は一部を残して切れているのできれいに外せました

 

③赤線部のスポンジはストライプ状に接着されていますが、むしり取るようにはがしていきます。全部はがすと黄色いスポンジが残ります

 

④左がBefore、右がAfterです。グレーのスポンジ(厚みは5mm)をはがしたぶん右のシステムパッドのほうが薄くなっています。見た目はそんなに変わらないけど、ヘルメットをかぶると圧迫感の違いに驚きます


青線部(インカムホールのスポンジ)と赤線部(チーク部の調節パッドのスポンジ)を取り外すことで内装の厚みが薄くなり、耳やあご、側頭部への圧力をやわらげるわけです。

スポンジを外したことで快適なかぶり心地に!

これまで、ヘルメットが窮屈で頭部を圧迫していた場合は、厚みを薄くした別売のシステムパッドに交換していたので、スポンジをはがすということを軽視していました。

スピーカーを固定してヘルメットをかぶってみると、無事、圧迫感が改善されました。ロングツーリングで一日走り回っても耳やあご、側頭部が痛くなることはありませんでした。

システムパッドのスポンジをはがす、またはシステムパッドそのものを厚みの薄いタイプに変更するということはインカムを取り付けるうえで重要なポイントなんですね。

注)スポンジをはがすことに対応していないヘルメットの場合は、無理やりスポンジをはがさないこと。アライ「アストロGX」の場合はあらかじめ対応していることが取扱説明書に記載されています。※下図はアストロGX取扱説明書から引用


なお、いきなりスポンジを取り外すのではなく、必ずヘルメットの取扱説明書やヘルメットメーカーに確認のうえ行ってください。

スマホアプリとインカムがつながらない!! 解決法はコレ!

ヘルメットのシステムパッドを調整して以降、特に問題もなくインカム自体も調子よく使えていました。頃合いを見て、スマホアプリ「B+COM TALK APP」をiPhoneにインストールしてインカム本体と連携させようとしましたが、ここでまたトラブル発生。

接続機器の画面で「TALKが見つかりません~」と出てしまいます。どうやらアプリがインカム本体を認識できないようです。ちなみにiPhone側の設定のBluetoothデバイス一覧には「B+COM TALK V1.0」と表示されているので、iPhone自体はインカムをデバイスとして認識できています。

▲デバイスとしてiPhoneに認識(接続)させるだけではインカムとアプリを連携させられませんでした

アプリペアリングモードにする必要がある!

この問題、いろいろ試しても解決できず、サインハウスのサポートに確認しました。

正しい手順が公式サイトの取扱説明書/【B+COM TALK 関連】/B+COM TALK APP アプリケーションマニュアルに示されています。

B+COM TALK APP アプリケーションマニュアル

このマニュアルの5ページに「アプリ接続/⑥ B+COM TALKをアプリペアリングモードにする」という説明部があります。これが解決法です。

インカム本体を「アプリペアリングモード(アプリとインカムをペアリングする際の専用操作)」にしてからアプリ上の更新ボタンを押さないと「接続」ボタンが出てこないため連携ができないのです。※上図はB+COM TALK APP アプリケーションマニュアルから引用

アプリペアリングモードにする必要があることやその操作方法については、アプリのストア画面での説明やアプリ内画面、ユーザーマニュアルにも記載がないため、ここでつまずく人が多いようです。この辺はサインハウスに改善を求めたいですね。

以上が、B+COM TALKを快適に使うための装着時のコツと注意点、アプリとペアリングする際の注意点になります。インカムの使い勝手や音質といった性能自体には大満足ですので、今後もフル活用したいと思います! B+COM TALK、おすすめですよ!

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