お父さんライダーにおすすめの『朝めしツーリング』
ForRの人気企画に『朝めしツーリング』がある。これはちょっと早起きして1時間程度プラっと走って、朝ごはんを食べる。そして昼には帰宅するというもので、これまで記事を2回制作した。
>関東朝めしツーリング【檜原村カフェかなかなのチーズバーガー】ワインディングの先の絶品バーガー
>関東朝めしツーリング【八王子市・石川PA(下り)『Bread’s plus』のハムカツパン】デカすぎて、コレひとつで満腹!!
もともとは編集部からの提案ではじまった企画なのだが、実はコレ、僕のようなお父さんライダーにはうってつけなのだ。
というのも、休みの日は子どもたちと過ごしたい、だけどバイクにも乗りたい……そこで家族が寝ているうちにサッと出掛けて、昼前に帰ってくる。そして昼めしは家族と食べて、午後は子どもと過ごす。めちゃくちゃ充実した休日が過ごせるのである!
そんなわけで僕は、同じくお父さんライダーのイヂチさんと定期的に完全プライベートで朝めしツーリングを楽しんでいるのだ。
そして今回、スズキさんからSV650Xを借りることができたので、『勝手に朝めしツーリング』と題して、プライベートなツーリングを皆さんにチラ見せしようと考えた次第なのである。
さて、集合場所は中央自動車道・石川PA。以前の『朝めしツーリング』でハムカツパンをいただいた場所である。
しかし当然、今回はここがゴールではない(笑)。むしろスタート地点。集合時刻より少し早く着いたので、PA内にあるドトールコーヒーで一服。
バイクとコーヒーって、なんでこんなに相性がいいんだろ?
そんなことを考えていると、イヂチさんが到着。イヂチさんの愛車はカワサキが誇る名車・GPZ900R、そうNinjaである。
最近買ったばかりで、2人でしっかりツーリングに行くのは今回がはじめてだ。
しらすと猫とお参りと……
中央道から圏央道に入り、ひたすら南下。
高速道路を降りて、海沿いを気持ち良く走っていると、目の前に江の島が現れる。
いくつになっても、何度も見ても、ツーリングやドライブ途中で現れる富士山と江の島にはテンションが上がる(笑)。
今回の目的地は江の島内にある『cafeとびっちょ』。もともと江の島内には『とびっちょ』というしらす料理の人気店があるのだが、いつも店の前には大行列で、1~2時間待ちは当たり前。
ところが『cafeとびっちょ』は朝8時からやっていて、メニューも軽めなものが多いので、そこまで混んでいることはない。それでもとびっちょ名物のしらす丼は食べられるということで、ちょっとした穴場になっているのだ。
日曜日の午前10時。観光客はそれなりにいたが、cafeとびっちょは並ばずにオーダーできた。
この日は残念ながら生しらす丼はなし。そこで釜揚げしらす丼を注文。生たまごか温泉たまごを選べるので、僕は温泉たまごをチョイス!
いただきまーす! ……(モグモグ)しらすの旨みを温泉たまごと醤油がさらに引き立てて、とっても美味しいです!
イヂチさんはミニサイズの釜揚げしらす丼をオーダー。少食派の朝食にはこちらが良さそう。
ところで、40代以上のライダーの中には、この写真を見て「あれ?」と思った方がいるかもしれない。そう、イヂチさんとはその昔、造形社『カスタムバーニング』で広告営業を担当していた方。毎回コスプレをしながらカスタムショップを案内する『営業イヂチのショップガイド』はモノクロ1pながらも大人気で、この企画で紹介してもらいたいから広告を出すショップがいたとか、いないとか(笑)。ともかく、カスタムバーニング時代からの友人で、もう20年以上もの付き合いになるバイク仲間なのだ。
お腹いっぱいで大満足! さて、食後の運動とばかりに江の島を散策する。
11時前にも関わらず、すでに参道はなかなかの人出。
上の方まで行こうかと思ったけど、最初の階段で疲れて断念(笑)。早々に階段を降りる。
階段の一番はじめの場所に賽銭箱があったので、そこでお参り。江の島の神様、ひ弱な僕たちを許してください。
江の島には、じつはいろいろ横道・脇道があって、細かい道を入っていくのも面白い。(ただし民家も多いので、騒いだりはしないように!)
参道入り口付近から脇に逸れた道を進んでいくと……
海!
釣り人がいたり、カヌーが置いてあったりと、観光客だらけのメインストリートとはまったく違う風景が広がるのだ。
そして江の島の隠れた名物(?)といえば、地域猫たち!
数年前はもっとたくさんいたんだけど、去勢が進んで子猫が減ってしまったのか、この日は探しても探しても見つからず。
結局見つけたのは、公園に数匹だけ。
この写真のなかに猫が隠れています……さて、どこにいるでしょう?(笑)
しらすを食べて、猫を愛でて、お参りもしてと、すっかり江の島を満喫したので、そろそろ家路につく。そう、我々は昼めしまでに家に帰らなければならないのだ!
人気の江ノ電。映画の影響で、鎌倉高校前はカメラを構えた老若男女で大変なことになっていた……。
街中も高速も思いのままに走れるカフェレーサー
さて、今回の相棒・SV650Xである。
大型二輪免許で乗れる“ビッグバイク”としては、コンパクトな車体で、排気量も小さめ。免許を取ったばかりのライダーであれば、リッターマシンなどのもっと大きなバイクに乗りたいと思う人もいるかもしれない。
だけど、このコンパクトさによって、ライダーがバイクを自由に操ることができて、じつに楽しい。645cc Vツインエンジンはトルクフルで、低速からモリモリパワーを出してくれるから、街中でも高速道路でもストレスを感じることがない。加速したいと思ったところでアクセルをひねれば、思ったとおりの加速をしてくれる。そして、コンパクトな車体はそんなパワーをしっかり受け止めつつもコントローラブル。思ったとおりのラインをしっかり走ることができる。
はじめての大型バイクとしてはもちろん、何台も乗り継いできたベテランライダーもきっと満足できる。懐の深い1台なのだ。
『X』にはヘッドライトカウルを装着。往年のヘリテイジレーサーを思わせ、クラシカルかつレーシーな雰囲気を高めている。
セパレートハンドルによって、適度な前傾姿勢となる。フロントフォークにはプリロードアジャスターを装備し、好みのセッティングに変更可能だ。
シートもクラシカルなタックロールタイプを採用。シート高は790mmで、良好な足付き性を実現している。
ただ、少し硬めで、長時間走行ではお尻が痛くなってしまった。
スズキ伝統の90° Vツインエンジンがトルクフルで高速までスムーズに回る、まさに『名機』。645ccという排気量も、大きすぎず、ライダーが気負わずに操れる絶妙なところ。
美しさと軽さ、剛性を兼ね備えたトラスパイプフレームにも要注目だ。
ライディングポジション。ライダーの身長は161cmで、ステップの位置や足付きは良好。やや前傾がキツめで意外と首が疲れるが、その気にさせるポジションだ。
こちらは身長184cm。車体がコンパクトすぎて少しキツそうだが、「軽くて気軽に乗れる。それでいてセパハンがやる気でいいね!」とイヂチさん。
170cm台の平均的な身長のモデルはおらんのかい!! というツッコミはなしでお願いします(苦笑)。
最後は流れ解散……それぞれの家庭へ!
帰りは来た道を戻り、圏央道に入る。そして厚木PAで最後の休憩。
この時点で時刻は12時前。それぞれ休憩をして、流れ解散となった。
ライダーとしての午前を終え、午後からはそれぞれ良きパパとなる。これって、サイコーな休日の過ごし方と言えるのではないだろうか。