ダートをのんびり走りたい

 こんにちは青木タカオです。先日はレッドバロンにて新車で購入したホンダ『CRF250L<S>』で、ツーリングに出かけました。

 目指したのは「毛無峠」(けなしとうげ)。長野県上高井郡と群馬県吾妻郡嬬恋村の境目で、標高1823mにあります。

今回の目的地は長野県上高井郡と群馬県吾妻郡嬬恋村の境目、標高1823mにある毛無峠。レッドバロンで購入したホンダCRF250Lで行く!

▲今回の目的地は長野県上高井郡と群馬県吾妻郡嬬恋村の境目、標高1823mにある毛無峠。レッドバロンで購入したホンダCRF250Lで行く!

 そもそも『CRF250L<S>』を買って、イチバンしたかったことは林道ツーリング。今秋はKTMをはじめ、ハスクバーナやGASGASを「ワイルドクロスパークGAIA」(長野県大町市)にて、さらに「スポーツランドSUGO」(宮城県柴田郡村田町)にてYZシリーズに乗りオフロードを満喫しましたが、いずれもコンペティション(競技専用)モデルのジャーナリスト向け試乗会でのこと。←つまりお仕事です。

 競技モデルでクローズドコースを走るのは、もちろんメチャクチャ楽しく大好きなのですが、ナンバー付きトレールでも山の中をゆっくりトコトコ走ってみたいのです!

CRF250Lを購入したワケ

 10代の頃、テレビやVHSビデオで観たスーパークロスに憧れ、ヤマハ『YZ80』の中古車を買ったボク。それからホンダ『CR125R』やヤマハ『YZ250F』などに乗り換えましたが、走るのはレースやスポーツライディングのためにつくられたモトクロスコースがほとんど。

 そんななか、友人らに誘われ林道をノンビリ走ると、なんと気持ちのいいことか。20代の頃から、ナンバー付きのオフロードバイクも所有していたいと考え、スズキ『HUSTLER TS50W』やホンダ『CRM80』、ヤマハ『DT200R』や『TW200E』など、いろいろとデュアルパーパスも乗り継いできました。

一般公道も走れるナンバー付きデュアルパーパスが欲しかったボク(青木タカオ)が、メディア向け試乗会で乗り、購入をすぐ決めたホンダCRF250L。

▲一般公道も走れるナンバー付きデュアルパーパスが欲しかったボク(青木タカオ)が、メディア向け試乗会で乗り、購入をすぐ決めたホンダCRF250L。

 しかし、気がつけばナンバー付きトレールを所有していない時期が続いており、「このままではいかんっ!」「林道をまったり走りたい!!」と、無性に欲しくなったのが2021年式でフルモデルチェンジした『CRF250L<S>』(MD47)です。

 オフロード性能を向上し、フロントマスクをはじめスタイルも精悍になった新型。報道向け試乗会で乗り、その高いダート走破力にすぐに魅了されてしまい、購入を即決したのでした。

ボクは高速道路もとても快適

まだ空が暗いうちから出発。関越自動車道の三芳パーキングエリアで、記録用に写真を撮るため一旦停止。エンジンも停めないまま、再スタートします。

▲まだ空が暗いうちから出発。関越自動車道の三芳パーキングエリアで、記録用に写真を撮るため一旦停止。エンジンも停めないまま、再スタートします。

 ハナシを戻しましょう。早朝から「毛無峠」へ向けて、関越自動車道を北上。藤岡ジャンクションから上信越道に入り、碓氷軽井沢インターで高速道路をおります。

『CRF250L<S>』は高速巡航もオフ車にしては快適で、後付けで追加装備したウインドスクリーンのおかげもあって追い越し車線もグイグイいけちゃいます。

 これを言うと、他の人には「そんなにも快適?」「左の車線をゆっくり行く感じなのでは!?」と言われてしまいますが、ボクが所有する愛車は他にハーレーダビッドソン『XR1200』(2010年式)だったり、カワサキ『W1SA』(1971年式)といったクセの強いモデルたち(振動が多め……!?)ばかりなので、バイクに対する快適性であったり、クルージング力という部分では、評価が“ガバガバ”に緩んでおりまして、まったくアテにならないのでございます。

最初の休憩、セブンイレブン中軽井沢店でホットコーヒーをいただく。この頃には空がもう明るくなっておりました。

▲最初の休憩、セブンイレブン中軽井沢店でホットコーヒーをいただく。この頃には空がもう明るくなっておりました。


 というわけで、普段から東京から浜松※くらいの距離なら、給油以外は高速道路も休憩なしで突き進むボクと『CRF250L<S>』。この日も「軽井沢くらいならすぐ」という感覚で突き進むのでした。

※浜松:仕事柄、よく行きます。

地図アプリを見ないで行くのが贅沢

 軽井沢は昔から馴染みのある場所で、「道を知っている」と過信してナビアプリも見ず、インターから北上を続けます。

 まだ朝が早く、開いているガソリンスタンドを見つけて給油しておきます。『CRF250L<S>』の燃料タンク容量は7.8リットルで、こうしてツーリングに出掛けると少なく感じます。

まだ開店したばかりのJAのガソリンスタンドで給油。

▲まだ開店したばかりのJAのガソリンスタンドで給油。

 ただし、今のところボクはビッグタンクをつける気にはなりません。このスリムなモトクロッサー的なスタイルがカッコイイのですから、ホンダ開発者の皆さんがもしこれを読んでいたのなら申し上げたい。←唐突だな、オレ……。

ノーマルタンクはこのままでOKです!

 クロスカントリーやエンデューロではビッグタンクの装着率も高いようで、純正オプションや社外品で用意されるのはとても良いと思います。

「毛無峠」はドゥカティ『ムルティストラーダ1200エンデューロ』がデビューした2016年の夏、ジャーナリスト向け試乗会のコースに組み込まれるなどし、なんとなく位置を頭の中で把握しておりました。

デビュー当時(2016年)、2日間をかけて開かれたドゥカティ「ムルティストラーダ1200エンデューロ」のジャーナリスト向け試乗会。都内から北軽井沢方面へ、市街地、高速道路、ワインディング、オフロードなど、あらゆるシチュエーションで乗り、その高性能ぶりを味わうことができました。画像提供:DUCATI JAPAN

▲デビュー当時(2016年)、2日間をかけて開かれたドゥカティ「ムルティストラーダ1200エンデューロ」のジャーナリスト向け試乗会。都内から北軽井沢方面へ、市街地、高速道路、ワインディング、オフロードなど、あらゆるシチュエーションで乗り、その高性能ぶりを味わうことができました。画像提供:DUCATI JAPAN

 給油時、スマホのナビアプリで「もっと北の方へ向かう感じね」と、チラッと見てまた出発します。道の確認がいい加減すぎますが、プライベートで走るときは、このくらいアバウトなのが好きなんです。

 しかし、これがイケマセン。最短距離を行くなら「浅間白根火山ルート」で万座温泉へ向かうべきなのですが、「つまごいパノラマライン」を根拠なく選んで、気がつくと草津温泉へ。

「絶対に遠回りしているようなぁ」と思いつつも、今度は国道292号線「志賀草津高原ルート」を走ります。途中、殺生河原の中を駆け抜けたりし、『ジパングツーリング』(2009年休刊)で記事を書いていた頃を思い出します。

『ジパングツーリング』が部屋のどこかにあるはずと探したら、ありました。なんとボク(青木タカオ)が表紙ではありませんか。言うまでもありませんが、まったくカッコ良くありませんし、まったく面白くもない。イチバン恥ずかしい感じではないか……。どうしてくれるんですか、田中淳磨元編集長!

▲「ジパングツーリングが部屋のどこかにあるはず」と探したら、ありました! なんと、ボク(青木タカオ)が表紙ではありませんかっ!! 言うまでもなく、まったくカッコ良くありませんし、ちっとも面白くもない。イチバン恥ずかしい感じです……。どうしてくれるんですかっ、田中淳磨元編集長!!

 いろいろな場所をツーリングし、カメラマンと撮影した記憶がよみがえり、なんだか懐かしくもあります。インターネットがまだあまり普及していなかった時代、旅するバイク乗りたちにとっては『ジパングツーリング』の情報はとても貴重で、小さな判型の雑誌に地図と情報がぎっしり詰め込まれていたのでした。

行き先変更もあり!?

現在、草津白根山火口周辺(湯釜付近)の立ち入り規制により、草津白根レストハウスは休業中です。白根山頂駐車場も閉鎖していました。

▲現在、草津白根山火口周辺(湯釜付近)の立ち入り規制により、草津白根レストハウスは休業中です。白根山頂駐車場も閉鎖していました。

『ジパングツーリング』でも紹介したはずの草津白根レストハウスは休業していて、大きな駐車場も人の気配がありません。

草津白根山は、これまで何度も噴火を繰り返してきた活火山。志賀草津高原ルートには火山シェルターが設置されています。

▲草津白根山は、これまで何度も噴火を繰り返してきた活火山。志賀草津高原ルートには火山シェルターが設置されています。

 沿道にところどころあるのは、災害時の緊急避難所。噴火時に避難できるシェルターが設置されています。直ちに出発しました。

ライダーにも人気の志賀草津高原ルート。冬期(例年11月下旬から翌年4月下旬まで)は雪のため閉鎖されます。

▲ライダーにも人気の志賀草津高原ルート。冬期(例年11月下旬から翌年4月下旬まで)は雪のため閉鎖されます。

 快適ワインディングが続き、とても気持ちがいい。このまま行けば、中央分水嶺を超えて日本国道最高地点があり渋峠、横手山ドライブイン、志賀高原を抜けて湯田中温泉かぁ〜、なんて考えますが、今日はダートを走りたい気分です。

 いよいよ、道を間違えないようにしようと、スマホをポケットから取り出し、曲がる場所をしっかりチェックしました。

 昔なら地図を持たないでツーリングに出るなんて考えられません。今はスマホがあるから大丈夫です。ただし、ボクの場合、道中ほとんど見ません。目的地に近づいて、さんざん迷った挙げ句、最後にチェックする感じです。

スマホホルダー装着しようかなぁ

 複数台ある愛車ですが、いずれにもスマホホルダーがついていません。これは自慢や主義主張ではなく、ただ買っていないだけ。

道に迷うことが多いので、スマホホルダーをつけてもいいなぁーとぼんやり思う今日この頃。

▲道に迷うことが多いので、スマホホルダーをつけてもいいなぁーとぼんやり思う今日この頃。

 ウインドスクリーンを装着したりして、実用性も重視しつつある『CRF250L<S>』には、スマホホルダーを備えてもいいかもしれません。

 あれれ……、言っていることがメチャクチャです。ならば、ビッグタンクに換装してもいいはず。我ながら、どこにこだわりがあるのか、ないのか、意味不明です。

 なんてダラダラ書いていたら、またしても長文になっているではありませんか。『CRF250L<S>』で目指す「毛無峠」ツーリングの前編は、ココまでにしたいと思います。

 今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。次回、後編はいよいよダートへ! どうぞ、お楽しみに〜!!

 最後に『CRF250L<S>』を買おうと決めたメディア向け試乗会での走行動画を貼り付けておきます。もし興味がありましたら、ぜひコチラもご覧ください。

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