那須モータースポーツランド・トライアルパークでのトライアル体験もいよいよ今回で最終回! スラロームをなんとかクリアして、次は坂の登り降りに挑戦だ!!

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降りはお尻を引いて、登りは体をハンドルに近づける

これまではスタンディングやスラロームといった、いわば平面での動きを学んだ。ここからは坂……つまり、立体的な動きである。

グンッとトライアル(=オフロード)っぽくなったので、少しワクワク。すると、僕のそんなワクワク感が伝わったのか、片平コーチが「せっかくですから、トライアルパークのセクションを楽しんでもらいたいですからね!」。

さすが、わかっていらっしゃる!! 初心者でもいかに楽しんでトライアルに親しめるかを考慮したメニューに感心しきりである。


まずは片平コーチのお手本。

坂の登り降りで重要なのは、トラクションのかけ方ということで、降りではお尻を引いて後輪にトラクションをかける。

これくらいの坂であれば大丈夫だが、急坂を降りる場合、しっかりリアへ加重しておかないと前転してしまうこともある。

そうならないための基本と言えるだろう。


登りでは足をしっかり伸ばして、体をハンドルに近づける。こうすることで前輪にトラクションをかける。

もしもリアに加重した状態で坂を登り切ると……坂の一番上でフロントからバイクが飛んでいってしまうこともあるのだ。


ちなみに、長い登り坂では、坂の途中ではリアにトラクションをかけて、坂が終わる寸前でフロント加重にするとのこと。

片平コーチのお手本を見た後も、あらためて姿勢の取り方についてレクチャーを受ける。

で、実践だ!!

まぁ、そうは言っても僕もこの1年、XR BAJAで林道をブイブイ走っているのだ。さらに、じつはCRF125Fでモトクロスコースをちょこちょこ走ったりもしている。

これくらいの下り坂なんてどうってことないでしょ!!


……ま、たしかに余裕で降りることはできたのだが、なんかライディングフォームが片平コーチと違う(汗)。

腰が反れていて、顎が突き出ている……ダ、ダサい。

うん、だけど、しっかりトラクションはかけられているのでヨシとしよう。


次は上り。

フロントが飛び出さないように、しっかりハンドルに体を押し付けて……って、やりすぎるとリアにトラクションが掛からずに空転!!


そして、エンスト(泣)。

林道やモトクロスコースではできているつもりなんだけど、いざ意識してやってみると、うまくいかないもので……でも、だからこそ、基本の大切さをあらためて知ることができた。


その後も、何度も練習を繰り返す。

坂の途中はリアに加重し、坂の上でハンドルに体重をかける!!


下りはやっぱりフォームがかっこよくないけど(笑)、だけど合格点はもらえたので、これまたヨシとしよう。


最後は急で長めの坂にチャレンジ!!

体重移動をしっかりこなして、上り切ることができた。

 

「ウイリー」じゃないよ、「フロントアップ」だよ!

本日最後のレッスンは「フロントアップ」。その名の通り、前輪を上げるのだが、「ウイリーとは違う」と片平コーチ。

ウイリーは走りながらフロントを上げるのに対し、フロントアップは止まった状態から瞬間的にフロントを持ち上げる。

トライアルでは静止状態から岩や丸太に乗り上げなければならない状況がよくあるので、フロントアップも基本動作のひとつなのだ。


早速、片平コーチのお手本。

ギアは2速(もしくは3速)で、クラッチを握ったままアクセルを開け、フロントに体重を乗せる。そしてフロントを抜重し、タイミングを合わせてクラッチをつなげる……と書くと簡単そうだし、実際に片平コーチも簡単そうにやってのける。


ポンポンポンとフロントを浮かせる片平コーチ。フォームも綺麗である。


で、僕のチャレンジ!!……はい、そう簡単には浮きません。

だけど、やっぱりフロントアップできるようになりたいじゃない? だから、頑張りました。

そしたら……

なんとかできるようになりました(嬉)!

腰が引けて、片平コーチのフォームとはだいぶ違うけど、まぁ、できたことに変わりはない!!

ちなみに、この時点ですでに左手はパンパンで、クラッチを握るのはこれで限界。ちょうど時間もきたということで、今回のレッスンはここまで!

ちなみに、ライダーの上達具合によっては波状路など、レッスン内容を変更することもあるとのこと。レベルに合わせて楽しむことができるので、安心してほしい。


「ちょっとタイヤを越えてみてくださいよー!」という僕の要求に軽々と応えてくれる片平コーチのベストショットで、レッスンは終了。

いやー、僕もこれくらいできるようになりたいなー……だいぶ、道のりは遠そうだけど(笑)。


トライアルパーク入り口には洗車場があるので、使用したバイクはしっかり洗車。


ブーツについた泥も確実に落とす。

なぜなら、那須モータースポーツランドにはロードコースもあるから。泥や砂がコース内に入ると、バイクがそれらを踏んで転倒する可能性があるのだ。

 

バイクを操ることの基本が学べる

レッスンはあっという間だったが、つまり、それだけ熱中できたということ。

前回も書いたが、トライアルはオンロードを走るのはもちろんのこと、林道ツーリングともモトクロス、エンデューロともまったく違うもの。

停止状態からのフロントアップや、極低速でのハンドルとクラッチ操作によるスラロームなど、これまでのライディングではやったことのないことだらけ。しかし、まったくスピードが出ていないにもかかわらず、どれもが思い通りにいかないのだ。

トライアルによって、バイクを自分のテクニックで操ることの難しさと楽しさを、あらためて知ることができた。

那須モータースポーツランドってオンロードサーキットのイメージが強いけれど、せっかくならトライアルも体験してみてほしい! きっとハマると思いますよ!!

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