シート表皮が破れた場合はひとまずガムテープで応急処置!ですが、貼り方に要注意!
いたずらでシートの表皮が切られてしまったり、経年劣化でシート表皮がやぶれてしまうことは良くある話です。
表皮が切れたまま放置すると、露出したシートスポンジ(アンコ)に雨水が染みたり、直射日光に当たって紫外線劣化が急速に進みます。
表皮が切れてしまった時はできるだけ早くバイクショップでシート表皮の補修、もしくは張替えを依頼しましょう。
ただ、すぐに修理に出せないような時は、ひとまず布ガムテープで応急的に補修しておくのが有効です。
しかしながら、そのままガムテープを破れた箇所に貼ると、粘着面がシートスポンジに触れることになり、ガムテープを剥がす時にシートスポンジにダメージを与えてしまうことになるのです。
シートスポンジが崩れてしまうと補修が必要となり、修理費用が通常より高額になってしまう可能性があるので注意が必要です。
だからこそ、シートをガムテープ補修する際は、裂け目にビニールを当て布のように使用して、ガムテープの粘着面がシートスポンジに直接触れないようにして、補修することが重要です。
シートのアンコ抜きをしたのに足着きが良くならない!
シート補修の際に、シート形状のカスタムをするのも手です。よくあるのが足着きをよくするための「アンコ抜き」。「アンコ抜き」とは、バイクのシート高が高すぎて足着きが悪い場合、シートスポンジを削ってシートをできるだけ低くする処置のことを言います。
ただ、このアンコ抜きを行っても足着きが良くならず、逆に乗りにくくなってしまうことがあるので注意が必要です。
下の図をご覧ください。
シート形状がサイドから上部にかけて穏やかに幅が狭くなっているような場合、シートは高くて足着きが悪いものの、股の角度が鋭角で両足の開きが抑えられていることがあります。
このシートの黄色の部分だけを削り取ってしまうと、シート高としては低くなるものの幅広形状になることがあります。こうなってしまうと足の開きが極端に広がることで、結果的に足着きが改善しないことがあるのです。
シートのアンコ抜きを行う際は、脚の腿の部分が接するシートの角の部分までなだらかに形状を整えて、脚の角度が開きすぎないようにすることが必要となります。
シートのアンコ抜きをすれば必ず足着きが良くなるということはなく、アンコの抜き方が重要であるという点は覚えておきたいものです。