カワサキは、ロー&ロングなフォルムの新型車「エリミネーター/SE」を大阪モーターサイクルショーで世界初公開した。発売予定日は4月25日、価格は75万9000円から。シート高は735mmとフレンドリーで、エンジンは低中速トルクを強化した398cc並列2気筒だ。

●文:ヤングマシン編集部(ヨ) ●外部リンク:カワサキモータースジャパン

水平基調のロー&ロングフォルムに前18/後16インチホイール

カワサキのブランニューモデル「エリミネーター/SE」の登場だ! 以前から250? 400? と噂にのぼっていたが、搭載するエンジンはニンジャ400/Z400系の398cc並列2気筒で確定。70.0×51.8mmのショートストローク設定と48ps/10000rpmの高回転パワーをそのまま継承し、力強い加速力とリニアなレスポンス、そして扱いやすさを提供する。

エンジンのインテークファンネルは左右で長さを変え、トルクの谷を解消。スロットル径はφ32mmで、斜めにレイアウトされた楕円スロットルバルブを採用する。インジェクターは噴霧粒65μmの微粒子で燃焼効率の向上に貢献。このほか、オープンデッキシリンダーやスリーブレスのメッキシリンダー、ダイレクトなピックアップを実現する軽量フライホイール、振動を軽減するバランサーシャフトなどを採用している。アシスト&スリッパークラッチも標準装備だ。

フレームは新設計の高張力管トレリスフレームで、ニンジャH2と同様のスイングアームマウンティングプレートをと介してスイングアームを結合し、剛性を確保することで優れた安定性と軽量化に貢献。リアサスペンションはツインショック、フロントには大径φ41mmの正立フロントフォークを採用する。ブレーキキャリパーは前後とも片押しタイプの2ピストンだ。

ヘッドライトは丸型LEDで、メーターはこれに合わせて同じく丸型だが表示はオールデジタルだ。テールランプも初代エリミネーターを思わせる横長の湾曲したスタイルで、もちろんこちらもLED。カワサキの400ccクラスとして初めてETC2.0車載器を標準装備するのもトピックだろう。

往年のエリミネーターSEを彷彿とさせるコンパクトなヘッドライトカウルを装備するのは、上級モデルの「エリミネーターSE」。同じく専用装備として、フォークブーツや防水設計のUSB Type-C電源ソケット、ツートーン表皮採用かつステッチ入りの専用シート、さらには前後にカメラを備えたカワサキ初のミツバサンコーワ製GPS対応型ドライブレコーダーを装備する。

シート高は735mmで、250~500ccクラスのカワサキ車でもっとも低い設定とし、良好な足着き性を実現。また、アクセサリーでハイシート(765mm)とローシート(715mm)もラインナップする。

価格は、標準モデルのエリミネーターがニンジャ400と同じ75万9000円、特別装備を誇るエリミネーターSEは85万8000円だ。

KAWASAKI ELIMINATOR / SE[2023 model]

KAWASAKI ELIMINATOR SE[2023 model]メタリックマットカーボングレー×フラットエボニー

KAWASAKI ELIMINATOR SE[2023 model]メタリックマットカーボングレー×フラットエボニー

KAWASAKI ELIMINATOR[2023 model]メタリックフラットスパークブラック

KAWASAKI ELIMINATOR[2023 model]パールロボティックホワイト

KAWASAKI ELIMINATOR[2023 model]パールロボティックホワイト

車名 ELIMINATOR / ELIMINATOR SE ※( )はSE
型式 8BL-EL400A
全長×全幅×全高 2250×785×1100mm(2250×785×1140mm)
軸距 1520mm
最低地上高 150mm
シート高 735mm
キャスター/トレール 30°/121mm
装備重量 176kg (178kg)
エンジン型式 水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ
総排気量 398cc
内径×行程 70.0×51.8mm
圧縮比 11.5:1
最高出力 48ps/10000rpm
最大トルク 3.8kg-m/8000rpm
変速機 常時噛合式6段リターン
燃料タンク容量 12L
WMTCモード燃費 25.7km/L(クラス3-2、1名乗車時)
タイヤサイズ前 130/70-18
タイヤサイズ後 150/80-16
ブレーキ前 φ310mmディスク+2ポットキャリパー
ブレーキ後 φ240mmディスク+2ポットキャリパー
乗車定員 2名
価格 75万9000円(85万8000円)
発売日 4月25日

エリミネーター/SEのディテールを解説!

トラディショナルな雰囲気の丸型LEDヘッドライトはφ130㎜。上下に分割してハイ/ロービームを点灯するが、消灯側にポジションランプを装備することで全体が光っているように見せる小憎らしい演出も。

ワイドかつフラットなハンドルバーを採用し、リラックスしたポジションを実現。左右の切れ角は35度あるので街中の小回りシーンなどでも安心だ。

フロントを絞り込んだ形状のシートは見た目に肉厚な印象。シート下のゴムダンパーが不快な振動を抑制する。

ライディングポジションをZ400と比較。

ライディングポジションをバルカンS(650)と比較。

シートはアクセサリーとしてローシート/ハイシートをラインナップ。

標準シートはシート高735mm。写真はツートーンのシートレザーとステッチを施したSE専用品(以下同)だ。

ハイシートはシート高765mm。

ローシートはシート高715mm。

幅広で薄めの燃料タンクは容量12L。

並列2気筒エンジンはダウンドラフト吸気を採用し、48psを発揮する。アシスト&スリッパークラッチも標準装備。

複雑に湾曲したエキゾーストパイプ。

水平基調のマフラーがロー&ロングなスタイリングデザインに寄与。触媒は集合部に搭載している。

φ41mm正立フロントフォークにφ310mmディスクブレーキ、2ピストンキャリパーを組み合わせる。

リアサスペンションはツインショックを採用。プリロード調整機構を備えている。

新設計のオールデジタルインストゥルメンタルパネル。エリミネーターの正統派スタイルに無理なく溶け込みながらモダンさも忘れない。スマートフォン接続機能も持ち、専用アプリ「RIDEOLOGY THE APP」を使用することで、車両情報やライディングログ、電話/メール着信通知、基本設定(時計など)の機能が使えるようになる。

SEは、初期のエリミネーターSEをイメージしたコンパクトなヘッドライトカウルを装備。特許出願中の独自の取り付け方法を用いているという。その下にはドライブレコーダーのカメラを装備。

SEのコックピット風景。

右ハンドルにはUSB Type-C電源ソケットを装備する。防水設計(雨中の走行は推奨せず)だ。

後ろ側にもドライブレコーダーのカメラを装備する(SE)。横長の湾曲テールランプが初代エリミネーターを彷彿とさせるディテール。もちろんLEDだ。

高張力管トレリスフレームを採用。スイングアームはエンジンに直接マウントせず、マウンティングプレートを介するタイプ(ニンジャH2と同じ)だ。

純正アクセサリー

フレームスライダー。

ラジエータスクリーン。

タンクパッド。

グリップヒーター。

グラブバー。

リヤキャリア。

このほかヘルメットロックや電装アクセサリー用リレーもラインナップする。

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