ここ数年はキャンプがブームになっているようで、週末はどこのキャンプ場も人であふれ、大混雑というありさま。たまには静かな環境でのんびりとキャンプを楽しみたいではないですか。となれば、冬こそチャンス！ 寒い季節にキャンプをする人は少ないですからね。ということで今回は、冬のキャンプに欠かせない、体が温まる野外料理のレシピを３つ、ご紹介。「冬はキャンプに行きたくない」という方は、ご自宅で作ってみてはいかがですか？
山形風「芋煮」キャンプバージョン
まずは東北の郷土料理「芋煮」。この料理はそもそも秋、広い河原などの野外に友人知人で集まっていただく鍋料理ですから、体は温まるし、簡単だし、これぞ「The 野外料理」です。筆者はこれをキャンプツーリングでも無理なく作れるよう、さらに簡素化して味わっています。
材料は薄切り牛肉、さといも、こんにゃく、長ねぎ、めんつゆ。めんつゆはビン入りだと持ち運びが面倒なので、粉末タイプがおすすめ。粉末タイプは、シマヤや、ヒガシマルから発売されています。
こんにゃくはあらかじめ下茹でしてアクを抜き、そのお湯は捨てます。こんにゃくの残ったクッカーに適量の水を入れ、火にかけます。
沸騰したら牛肉、冷凍さといもを入れて茹でましょう。アクを取りつつ、茹であがったら粉末そばつゆを適量入れて、斜め切りにした長ねぎも加え、味が染みるよう加熱します。
素材に火が通り、味が染みたら完成。シエラカップなどに取り分け、いただきましょう。
牛肉はタンパク質、さといもは炭水化物。ローカロリーのこんにゃくも入っているからヘルシー。お酒のつまみにしているうちに冷めたなら、また温めればいい。冬のキャンプめしは、バランスのいい食材が一度に調理できる鍋こそ最強でしょう。
ご家庭で作るのならば粉末そばつゆではなく、醤油、みりん、料理酒、だしの素などでお好みにどうぞ。
煮えればOK鍋
バランスのいい食材が一度に調理できる鍋こそ最強、ということで、今度は肉類と野菜類を入れた無名の鍋料理をご紹介（つまりはテキトーに作ってみた鍋）。
野菜が高騰して手が出ない、なんてときは、安い野菜で済ませます。このときは人参とチンゲン菜を使ったっけ。人参は固いからバッグの中でつぶれにくいし、傷みにくいし、キャンプでは重宝します。
クッカーに水を入れ、人参を投入して火にかけます（人参などの根菜は、水から煮るのだそうです）。
沸騰したら肉（このときは豚コマだった。切らずに済むからラク）を入れ、アクを取ります。アクが出なくなったら、カサ増し用の油揚げ（カット済みのものだとラク）と、食べやすい大きさに切ったチンゲン菜とキノコなんかを入れます。
すべてに火が通ったら、味付けです。筆者が野外料理で多用するのは、味の素「鍋キューブ」。これは固形タイプだから軽く、液漏れの心配がない点で優秀。液体タイプはバッグの中で破損したりすると大変じゃないですか。
味は「鶏だし・うま塩」「濃厚白湯」「うま辛キムチ」「鯛と帆立の極みだし鍋」などから、お好きなものを選べばいい。一袋に8個のキューブが入っていて、キューブひとつで一人前（180cc）に対応。
味が付いたら完成。これもシエラカップなどに取り分け、冷めたら再加熱します。
肉と野菜が入っていて、ちゃんと味付けがしてあって、食べれば体が温まる。ああもうこれで充分です。
残ったつゆは翌朝、うどんを投入して朝めし代わりにしたりも。
玉こんにゃくのピリカラ煮
最後は、おつまみ。これも体が温まるものがいいですね。それも、超カンタンなものがいい。材料は、玉こんにゃく、鍋キューブ、以上。
下茹でした玉こんにゃくをフライパンに入れ、ごく少量の水と鍋キューブを投入して煮ます。濃い目の味付けになっているので、そんなに煮込まなくてもOK。鍋キューブがしっかり溶け、水分がやや飛んだら、完成。
これもシエラカップなどに取り分け、お好みで一味唐辛子などをパラパラと。
玉こんにゃくのピリカラ煮は、冬キャンのつまみにぴったりです（しかも相当に安い！）。
切り開いた紙パックは使える！
キャンプ地で食材を切ったり、皮をむいたりするのって面倒ですから、今回はそういう作業の少ない料理にしましたが、それでも、切ることはあります。
そこでお勧めしたいのが、牛乳などの紙パック。
切り開いて洗って乾かせば、まな板の代わりになります（しかも折り畳み式）。さらには写真のように、切った食材を鍋に投入する際も便利。
焚火をあおぐウチワの代わりにもなるので、筆者はキャンプの際、必ず持っていくようにしているのです。
それでは、風邪など引かぬよう、万全の対策をして冬キャンをお楽しみください！
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