嬉し恥ずかしの紹介文
こんにちは青木タカオです。今回、『カワサキWファミリー大全~All about Kawasaki W~』(モーターマガジン社、3月31日発売)に記事を書かせていただきました。
W1の礎となったメグロK1からW1、W650、W800、最新MEGRO K3とエストレヤ、W230、MEGRO S1まで、カワサキWファミリーを一冊にまとめた永久保存版となっていて、その濃厚な内容から販売はたいへん好調のようです。
というのも、発売前から大手通販サイトでは「ベストセラー1位」(カテゴリ:バイクの雑誌)となっていましたし、発売後も販売ランキングの上位にずっと食い込んでいます。微力ながら自分が携わった以上、とても嬉しく思います。
通販サイトや出版社販売部の公式ホームページでは、表紙画像などとともに発売を告知する紹介文が載っていますが、そこにはこう書かれているから、なおさら嬉しいかぎりで、そしてまた少し照れくさかったりもします。
巻頭特集は長年に亘るW1オーナーであり、Wシリーズに造詣の深い二輪ジャーナリスト青木タカオ氏の書き下ろしエッセイも必見です。
カワサキW1について、そして多大なる影響を受けた片岡義男氏のオートバイ小説について、ボクはこれまでもいろいろなところで稚拙な文章を書いてきましたが、今回は表紙をめくってすぐの巻頭から7ページも割いてくださり、さらに自分の愛車である「W1SA(1971年式)」のパートでも、4ページを担当させてもらいました。
W1SAについては、「溺愛せずにはいられない! 穏やかに走るもいいし狂気じみた高回転も病みつきになる!!」と題した文章を書きました。
旧車は穏やかに走るイメージを持たれがちで、決してそれも間違いではありませんが、アグレッシブさも持ち合わせています。
今でこそW1シリーズは50年以上前の旧車ですが、当時はW2系で北米市場へ進出したわけですし、高性能を謳っていました。
「味わい深い」なんていう評価は後(のち)にされるわけで、カタログには「にっぽんの高速GT カワサキW1スペシャル」などとキャチコピーが入っています。
片岡義男氏の小説でも、W1SAやW3がエキサイティングに走る描写がたくさんあります。登場人物たちは穏やかに走るだけでなく、エキサイティングな走りをしっかりと堪能しているのです。
ボクの好きな描写は、『彼のオートバイ、彼女の島』(角川書店1977年)にも、もちろんあります。
風圧と風切り音、エンジンの音、そして車体から全身に伝わる振動は、すさまじい。
小説にもこうあるように、滅多に使わない高回転域、7500rpmからのレッドゾーンに針が届くまでは狂気じみた感覚になり、それは現代のオートバイでは味わうことのできない独特なもの。重厚な機械感があり、ボクを病みつきにさせているのです。
『カワサキWファミリー大全~All about Kawasaki W~』は、他のページも読み応えたっぷりで、本棚にずっと並べておきたいと思います。
片岡義男.comでも触れられた!!
そしてさらに『カワサキWファミリー大全~All about Kawasaki W~』とともに、なんと『片岡義男.com』にてボクのことを紹介してくださっているから感激もひとしおなのです。
『ForR』についてもリンクされているから、光栄としか言いようがありません。
ウィズハーレーもどうぞよろしく
ボクが編集長を務める『WITH HARLEY(ウィズハーレー)Vol.23』も3月24日に内外出版社より発売されました。
今回、愛車のXLH1000(1975年式)とともに、表紙を飾っていただいたのはMAKIさん。
コロナ禍に家で見たバイクでのツーリング動画を見て興味を持ち、二輪免許を取得したばかり。これまで運転免許はなく、原付スクーターやクルマの運転経験はまったくなし。
「どうせなら大型二輪も」と一気に取得し、ショベルヘッドのスポーツスターを購入しました。
バンソン&ショベルで表紙だ!!
撮影時はVANSONのレーザージャケットを着用。MAKIさんがまだ生まれる前のライダースジャケットです。これがとてもキマりました。
ボクは撮影前からカメラマンにこっそり「表紙でいきます!」と耳打ちし、白の背景にすることも心の中ですでにイメージしていました。
表紙や誌面のレイアウトを担当するデザイナーも現場に呼び、どのように撮影していくのか、念入りに打ち合わせしました。
雑誌の顔であり、売れ行きも左右する表紙は、編集長だけで決めるのではなく、いろいろな意見や方針を取り込まなければなりません。なので、締め切り直前まであらゆるパターンを想定し、試行錯誤を繰り返すのですが、今回は当初からの狙い通りに突き進めました。
『カワサキWファミリー大全~All about Kawasaki W~』のように、こちらもヒットしてくれればと、祈るばかり。出版不況の中、紙の雑誌をつくり続けるボクの願いでした。
今回も最後まで読んでくださいまして、ありがというございました。最後にウィズハーレーの撮影現場にて収録したMAKIさんのインタビュー動画をリンクしておきますので、もしよろしければご覧ください。