ベストセラー1位が現実のものに!!

 こんにちは、青木タカオです。フリーランスのライター/編集者という仕事柄、いろいろなメディアに寄稿させていただいております。


 こちらForRの4月の記事では、『カワサキWファミリー大全~All about Kawasaki W~』(モーターマガジン社=3月31日発売)に記事を書かせていただき、ボクが30年間愛車にしている「W1SA(1971年式)」について、さらにカワサキWシリーズと片岡義男氏のオートバイ小説のことを書いたことを報告いたしました。

 そのとき、『カワサキWファミリー大全~All about Kawasaki W~』が、発売前から大手通販サイト(Amazon)で「ベストセラー1位」(カテゴリ:バイクの雑誌)となっていて、嬉しく思いつつ、自分が編集長を務める『WITH HARLEY』(ウィズハーレー/内外出版社=年4回ペースで発売中)も「そうならないかなぁ〜」「うらましい」と、本音を綴ったのでした。


 そして1ヶ月半後、ウィズハーレーの最新号が発売となると、なんとなんと! 同じく大手通販サイトでベストセラー1位(バイク雑誌の売れ筋ランキング1位)を発売後から連日続けているではないですかっ!!

なぜ、こんなにも売れている!?


『WITH HARLEY Vol.24』(ウィズハーレー/内外出版社=6月25日発売)で、いったい何が起きているのやら……。ココだけの話しですが、正直、編集長であるボクにもわかりません。

『WITH HARLEY Vol.24』(ウィズハーレー/内外出版社=6月25日発売)

▲『WITH HARLEY Vol.24』(ウィズハーレー/内外出版社=6月25日発売)


 というのも、出版社の販売部担当者やジャンルを問わず各誌編集長らと話すことも多いのですが、“売れ行き”というのはどう左右するのか、結局のところ明確にはわからないと口を揃えます。

「表紙が良かった」「特集が充実していた」「有名人が誌面に登場した」、いろいろな要因があるはずで、一昔前なら読者アンケートハガキの反響などもありましたが、編集部はそれを知るのが大きな課題でした。

 どうすれば売れるのかが分かれば、次もまた売れるものをリリースできますから、雑誌に限らず、どんな商売でもそれは似たところがあるはずでしょう。

 もちろんボクたち製作陣もアレコレ考え、練りに練って企画を考えて取材し、読者に好まれるような誌面づくりに励みます。

 アンテナを張り巡らせ、今回のウィズハーレーがどうして売れるのか、おおよその検討というか、心当たりはいくつかありますが、それは核心をついているかどうかは、神のみが知るところなのです。

自慢じゃなく、ご報告です!!

『WITH HARLEY Vol.24』(ウィズハーレー/内外出版社=6月25日発売)

▲『WITH HARLEY Vol.24』(ウィズハーレー/内外出版社=6月25日発売)

 そして、先に言っておきますが、決してこれは“自慢”ではないのです。レッドバロン様をはじめハーレーダビッドソンジャパン様など、雑誌広告を載せるというかたちでスポンサードしていただいている協力企業様に“ご報告”をしたいのです。

 もちろん、読者(購買してくださるお客様)があってこその紙メディア。売れる雑誌をつくることで、企業様も後押ししてくれるという図式があります。それは雑誌だけでなく、テレビやラジオも民放放送なら変わりません。

 出版不況の中、紙メディアである雑誌は、コンビニでもだんだん見かけなくなり、評価されない時代になりつつあります。

 そんななか、ウィズハーレーはその名の通り、ハーレーダビッドソンに特化した専門誌。「どれだけの影響があるのか?」と協力してくださるスポンサー企業にもクエスションを感じさせることもあるはずですが、こんな時にこそ、声を大にして報告したいのです。

「それなりに売れておりまして、お役に立てております」と!!

 もちろん、売れ行きには波があり、これまでもこうしたことは幾度ともなくありましたが、制作サイドがアピールすることはあまりなかった気がします。

 ですが、せっかくヒットしているのに、それを黙っているのもなんだか変だなと今回は思いましたので、こうして僭越がら、この場を借りて自慢……、じゃなかった報告しております。


 飲食店なら「ミシュランガイド星付き」とか「●●●グランプリナンバー1」とか、漫画にだって「マンガ大賞」があり、選ばれたらアピールするはずですからね。

最後発ながら頑張ってます


 先にも触れた通り、出版不況で雑誌メディアはどんどん少なくなっています。そんな中、ハーレー専門誌としては最後発(2019年10月)で創刊したのがウィズハーレーです。

「やめておいた方がいい」「無謀」と言われる中、それでもボクは少しずつ歩を進めてきました。ちなみにレッドバロン様は、創刊号から協力にバックアップしてくださいました。そんなふうに協力してくださる企業も、発行するたびに少しずつ増えてきました。

 取材へ出かければ、「ウィズハーレー、なにそれ?」と言われることもありましたが、少しずつ認知度も高まってまいりました。

 それもすべて読者をはじめ、クライアントのおかげであり、こうして結果が出た時は、だからこそしっかり報告したいと思います。

1気筒あたり1172ccの怪物

 さてさて、その売れ筋ランキング1位の『WITH HARLEY Vol.24』の内容はといえば、巻頭特集はハーレーのVツインエンジンがとにかくデカイということを伝えたくカスタムシーンからお届けいたします。

ハーレーダビッドソンが米国にて発表した131台限定の特別仕様車「CVOロードグライド131RR」。最高出力153HP/5750rpm、最大トルク20.7kg-m/4750rpmを発揮する排気量はおよそ2147ccにも達する。

▲ハーレーダビッドソンが米国にて発表した131台限定の特別仕様車「CVOロードグライド131RR」。最高出力153HP/5750rpm、最大トルク20.7kg-m/4750rpmを発揮する排気量はおよそ2147ccにも達する。

 ハーレーダビッドソンが米国限定131台で発売することを発表した『CVO ロードグライド131RR』の排気量は同社史上最大の2147cc。限定モデルといえども、ついに純正エンジンが2000cc超えを果たしているのです。

※ちなみに131という数字は排気量をキュービックインチで示したもの。

 その『CVO ロードグライド131RR』をも凌ぐ『ロードグライド143』(排気量2343cc)が、ここ日本に存在するのです。ウィズハーレー最新号の巻頭特集は、試乗インプレッションからスタートします。

『WITH HARLEY Vol.24』(ウィズハーレー/内外出版社=6月25日発売)

▲『WITH HARLEY Vol.24』(ウィズハーレー/内外出版社=6月25日発売)

 1気筒あたり1172ccという、ケタ違いのバケモノ。超弩級なのはエンジンだけでなく、外装はフルペイントでわかりませんがすべてカーボン製であったり、足回りもカーボンホイールをはじめアルミスイングアーム、ラジアルマウントキャリパー、前後サスペンションがオーリンズであるなど、米国で人気となっている「KING OF THE BAGGERS」のバガーレーサーレプリカと呼ぶに相応しい内容なのです。

『WITH HARLEY Vol.24』(ウィズハーレー/内外出版社=6月25日発売)

▲『WITH HARLEY Vol.24』(ウィズハーレー/内外出版社=6月25日発売)

 そして、クラブスタイルで人気の『ローライダーST』は、ハーレーダビッドソン純正のスクリーミンイーグル131キットで排気量を2147ccにまでスケールアップしたミルウォーキーエイトエンジンに、ターボチャージャーが組み込まれているから驚きを隠せません。

 過給機はクルマでは珍しくありませんが、バイクでは普及していないのは、これを読んでいる人ならご承知のはず。しかし、ハーレーのカスタムシーンではアメリカで盛んなドラッグレースに由来し、トレンドの兆しがあります。

 これまでもボクは、ターボだけでなく、スーパーチャージャー付きなど過給器搭載の大排気量ハーレーに乗ってきましたので、ダイジェスト化して記事にしました。

新車で買える純正ノーマル車もデカイ!

 カスタムシーンだけではありません。新車で買える状態から、ハーレーは1977ccエンジンを積むようになっています。最高峰モデル「CVO(カスタム・ビークル・オペレーションズ)」では121キュービックインチ(1977cc)のスクリーミンイーグル・ミルウォーキーエイトエンジンを搭載。


 誌面にて特集を組んだ「CVO ロードグライドST」のライドモードには、スーパースポーツさながらのトラック(サーキット)モードまで搭載するのですから、ハーレーのスポーツ路線への意欲は高まるばかりです。

 ロードグライドといえば、大柄なシャークノーズフェアリングを備えたグランドツーリングモデルの代表格ですが、シートはソロ仕様。軽量化のため、フェンダーなどにカーボンパーツがふんだんにおごられ、ブレーキにブレンボのラジアルマウントキャリパーが組み込まれ、前後サスはオーリンズと、カスタムしてグレードアップを図る場所はもはやありません。

 いかがでしょうか。巻頭だけでも濃厚な内容となっている『WITH HARLEY Vol.24』。少しでも長く、売れ筋ランキング1位が続くようボクは祈っております。

 今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

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