2022年に発売された、レッドバロンのオリジナル用品ブランド・ROMのバイク用電熱グローブ『ゼロスグラブ ヒート2』。高機能素材をふんだんに使用し、指先まで暖かく、操作感も良好と評判がいいので、筆者も導入してみました。これで冬のツーリングがより快適になりそうです。
フルセットで2万円ちょい
収納ケースに入っていたのは、グローブ本体(左右)、専用バッテリー(2,200mAhのものが2個)、専用充電器、そして取扱説明書と保証書。フルセットで21,780円(税込)。
電熱グローブに2万円を出すくらいなら、グリップヒーターにしたほうが安いんじゃないかという方もいらっしゃるかも知れませんが、筆者はバイクを複数台持ちしています。所有しているバイクすべてにグリップヒーターを取り付ける? いやいや、だったら電熱グローブをひとつ買ったほうが手っ取り早いんですね。
しかもグリップヒーターだと、愛車を買い替えた際、そのグリップヒーターとお別れし、新たにまたグリップヒーターを取り付けなければならなくなってしまう。
てなことを考慮すれば、電熱グローブひとつあればいいじゃん、てなことになるのでした。
で、どうせ買うなら評価の高いものを、というわけで、『ForR』の谷田貝洋暁さんの記事を読み、『ゼロスグラブ ヒート2』に。
レッドバロンのバイク用電熱グローブがモデルチェンジ!【ゼロスグラブ ヒート 2】
ふたつ同時に充電できる
付属の専用充電器には、充電用端子がふたつ付いていますから、ふたつのバッテリーを同時に充電できます。
充電が面倒か、というと、そうでもありません。充電という作業は、スマホが手放せない現代人にとっては日課のようなもの。家に帰ればスマホを充電、泊まりがけのツーリングに出かけても、ホテルの部屋に入れば充電。電熱グローブのバッテリーも、それと同時に行なえばいいだけです。
ちなみに『ゼロスグラブ ヒート2』の付属バッテリーは、約5時間で満充電。充電器のランプが赤から緑に変われば充電完了。
グローブのカフ部分の裏側、手首の内側にあたる部分に、バッテリーを収納するポケットがあります。そのポケットの中に入っているコードを引っ張り出し、充電済みのバッテリーと接続。
その後、接続済みのバッテリーをポケットに納めれば、準備完了。
インジケーターが分かりやすい
電源のON/OFFは、電源ボタンを約3秒、長押しします。電源が入るとLEDが発光。
赤色LEDは、発熱レベルを3段階で表示。
青色LEDは、バッテリー残量を4段階で表示します。
画像ではLEDの発光量が分かりにくいかも知れませんが、かなり明るいLEDで、日中でも判別しやすいもの。
発熱レベルは、赤色LEDがひとつ発光していればセーブモードで、持続時間は約4時間。ふたつ発光していればノーマルモードで、持続時間は約3時間。3つ発光していればハイパワー(急速)モードで、持続時間は約2時間。
バッテリー残量は、青色LEDがすべて発光していれば、残量81~100%。ふたつ発光していれば、残量51~80%。ひとつ発光していれば、残量6~50%。そのひとつが点滅しだしたら、残量5%以下ということです。
指先まで暖かい!
スイッチを入れると、10秒ほどで暖かくなってきました。試しにハイパワーモードにしてみると、じんわりと汗ばんでくるほど。まだそれほど気温が低くないので汗ばんできたのでしょうが、これなら真冬でも充分に効果を発揮してくれるはず。
電熱線には繊維状の断線しにくいマイクロカーボンファイバーを採用していて、特に感心したのは指先、それも走行風で冷やされやすい甲側の加熱が高められていること。
指は、シフトチェンジやブレーキングのたびに冷え切ったレバーを握りますから、ジンジン痺れるぐらいに冷たくなるんですよね。なので、ここの部分を特に加熱してくれるのはありがたい。
開発者、わかってるなあ。この気配りができるということは、絶対にライダーでしょう。
グローブそのものの性能は
電熱の高い効果は確認できたとして、では、ライディンググローブとしての性能はどうでしょうか。
ナックル部分と掌側には、CE規格適合のプロテクターを採用。万が一の転倒時、手指へのダメージを最小限に抑えるようにと、小指の側面部分から手の腹の部分にかけて長めの衝撃吸収素材を縫い付けています。
親指と人差し指の股の部分に「Flex grip」とプリントされていますが、ここはハンドルグリップを握った時の疲労感を低減させるため、素材やカッティングに工夫を施したとのこと。ハンドルグリップを握った際、違和感を覚えるような縫製箇所もなく、確かにフィット感がいいです。
親指と人差し指の先端には、スマートフォンを操作できる導通素材を採用するなど、細かい点も抜かりはありません。
素材も吟味されています。風と雨が強く当たる甲側の中綿素材には、防風・防水性に優れたデュポン社のコンフォマックスを使い、掌側の中綿素材には薄くて保温性の高い3M社のシンサレートを採用するなど、使い分けているとのこと。
裏地は、繊維表面が滑らかで摩擦が生じにくく、湿気をコントロールして蒸れや乾燥を防ぐドイツ「ベンベルグ社」製の高機能生地を使っているそうです。
ウインターグローブなので全体的に分厚くなり、夏用のグローブに比べれば操作性は劣りますが、防寒性と操作性のバランスを考え抜いて最適化したであろう製品。12月に入って気温が今よりもぐっと下がった日に、走行テストをしてインプレ記事をまとめるつもりです。
ではまた!
ROM「ゼロスグラブ ヒート2」
●カラー:ブラック
●サイズ:S /M /L /LL
●価格:21,780円(税込)
〈オプション品〉
・バッテリー(3,000mAh) 4,400円(税込)
・バッテリー(2,200mAh) 3,850円(税込)
・充電器 3,080円(税込)
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