ELIS 旅の軌跡

宮崎県を後にして熊本県の阿蘇エリアを目指します。ライダーの憧れのツーリングスポットといえば、東は北海道、西は阿蘇と言われています。

阿蘇はツーリングに最適な走りやすいコースと、大自然の恵みを受けた絶景スポットの宝庫でもあります。

シャドウスラッシャーに乗るライダーと合流!

阿蘇では、熊本市内在住で同じカラーリングのシャドウスラッシャーに乗る同年代のまさとくんと、阿蘇キャンプの約束をしていました。今回の旅で同じバイクに乗るライダーに出会うのは2回目。これまでなかなか出会うことがなかったので、やっぱり並べてみると嬉しい気持ちになります。

予定していた「阿蘇スカイラインオートキャンプ場 遊牧民」に到着したものの、土日しか営業していないことが発覚(ちゃんと調べましょう…)。あたりは暗くなる一方で、急遽テントを張れる場所を探すことに…。

思いがけない出来事も誰かと一緒なので心強く、「なんとかなるよね!」とハプニングも楽しもうという気持ちになります。

大自然の中で過ごす夜

日も沈み、真っ暗な中でのテント設営は苦戦しましたが、最高のロケーションでテントを張れたので結果オーライ。「まあ、お風呂は朝でいいよね」とご飯の支度をしながら出会いに乾杯をしました。

阿蘇の大自然の中に身を置いて過ごす夜は、何を食べても美味しく感じられ、ただただ「最高!」の言葉しか出てきませんでした。まさとくんがバイクを購入した経緯を聞いてみると、偶然立ち寄ったレッドバロン福岡箱崎店で一目惚れして即決。もう10年間乗り続けているそうです。面白いのが、その後スクラッチくじで見事当選し、親に借りていたお金をすぐに返すことができたという、不思議なこともあったと話をしてくれました。

大観峰で日の出を拝む

翌朝、大観峰まで日の出を拝みに行きました。オレンジ色のグラデーションが美しく、頑張って早起きした甲斐がありました!大観峰は内牧温泉の北東方にある北外輪山の一峰で、360度の大パノラマが楽しめる阿蘇随一のビュースポット。展望所からは、阿蘇カルデラやカルデラ壁、阿蘇五岳、そして九重連山を一望することができます。

また周囲には広大な草原があり、眼下には、阿蘇の街並みが見渡せます。近くにはお土産店や食事処、人気のソフトクリームもあるので時間を改めてまた来たいです!土曜日ということもあってか、朝6時台にもかかわらずライダーやドライブに来る人が多く、駐車場はかなり混んでいました。

立ち寄り温泉へ

朝ごはんを済ませ、阿蘇市 内牧温泉の「宝湯」へ向かいました。宝湯は、「がね」という割烹料理店に併設されている温泉です。入浴料は大人400円、小人200円で、無料でタオルやシャンプー・ボディーソープも借りられます。

すごく親切で気さくなオーナーご夫妻で、何気ない話からバイクを見たいと言われ、駐車場に向かうと荷物の量にかなり驚いた様子でした。お風呂を出た後は、「この後もがんばってね!」と応援の言葉をかけてもらいました。阿蘇に来たらまた訪れたい場所です。

阿蘇神社

2500余年の歴史を持つ、全国に約500社ある「阿蘇神社」の総本社です。社殿群は、天保6年から嘉永3年にかけて、熊本藩の寄進によって再建されたもので、神殿や楼門などの6棟は国重要文化財に指定されています。

なかでも楼門は、九州でも最大の規模で「日本三大楼門」の一つに数えられていますが、平成28年熊本地震により楼門や拝殿が倒壊するなど、甚大な被害を受けたそうです。訪れた時も復旧工事が行われていました。

震災の爪痕

南阿蘇村は、平成28年の熊本地震で甚大な被害を受けた地域です。本震では地表地震断層(地震に伴って現れた断層)が出現し、村が引き裂かれ、突き上げるような強い揺れで数多くの家屋が倒壊。村のあちこちの斜面は崩落し、土砂災害による被害も多く発生したそうです。

熊本県観光交流政策課がこの災害の爪痕をそのままの姿で残そうと、橋桁の一部(長さ18メートル、幅9メートル、重さ250トン程度)が峡谷に引っ掛かった状態で残っています。この震災遺構は、約180メートル離れた対岸の展望スペースから見ることができます。

胸が締めつけられるような気持ちになり、同時にいつ起こるかわからない震災に日常でも、旅をする中でも、備えなければならないということを教えられたように思います。

また再会を楽しみに

ここでまさとくんとはお別れ。あっという間の2日間で、過ごす中で共通点があったり、身につけているものが似ていたと、まるでバイク乗りの弟ができたように感じられました。

 

今回ルートはこちら。2日間のトータル走行距離は320キロでした。阿蘇の魅力はこれだけではありません!翌日は、阿蘇が好きすぎて神戸から移住してきたというライダーに案内してもらいます!

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