神奈川県の横浜市中区山下町にある“横浜中華街”と言えば、全国に名前を知られている観光名所かつグルメの街。同じ横浜市に暮らし始めて15年、何度となく家族で足を運んだものの早朝7時から営業している店があるとは知りませんでした……。いざ調べてみたら誰もが感動するナイスなお味とか!? これは行くしかないと愛車に火を入れたのです!!
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パスポート不要、バイクで行ける異国へ!
ルーツをたどれば1859(安政6)年、江戸時代に横浜が開港して外国人居留地が造成されたことに端を発する横浜中華街。
約0.2平方キロメートル(よくテレビで使われるイマイチ分からない単位“東京ドーム○個分”で言えば約4.3個分……やっぱり全然分かりませんね〈笑〉)のエリア内に500店以上もの店舗がひしめく、日本最大であることはもちろん、世界的にも有数な規模を誇るチャイナタウンです。
私にとって“朝めし”というキーワードと“横浜中華街”とはまったくリンクしていなかったのですが、彼の地に詳しい友人から「えっ? 知らないの!?」と懇切丁寧に貴重な情報をご教授をいただき、さっそくGSF1200Sの前輪を山下公園(←中華街直近!)方向へと向けた次第です。
朝7時から開いている中華街のお店はココだけ!
第三京浜・都筑IC~首都高速・神奈川1号横羽線~横浜公園ICを出たら中華街西門から街の中心へと向かい、突き当たる“長安道”を急角度に右折すれば、すぐ道沿い右手に「馬(まー)さんの店 龍仙」が出現。なんと自宅から20分弱で到着したのには驚きました。
私の日課であるNHK教育テレビ……いや、Eテレで絶賛放送中の「テレビ体操」(毎朝6時25分~6時35分)をやり終えてからスタートしても7時の開店前には到着してしまう計算になるではありませんか!
徒歩+電車だと家から中華街まではフツーに1時間半コースなのですけれどね。
ビバ、モーターサイクルの機動性!! と、改めてライダーであることに感動しつつ、すぐ近くにあったバイク駐車場にGSFを駐めて、いい香りの漂う店内へ足を踏み入れます。
一番人気のセットメニューを頼んでみた!
今回訪れたのは平日の7時30分過ぎだったのですけれど、店内にはすでに数組のお客さんがいらっしゃいました。
週末ともなれば朝7時のオープン前に行列ができるそうですから素晴らしい人気店です。
鶏粥、ピータン粥、牛モツ粥、野菜粥、龍仙粥、マーボー粥、ネギ粥、フカヒレ粥……。多種多様なお粥はそれぞれ単品でも注文できますが、自家製ザーサイ、春巻、ミニサラダ、杏仁豆腐などがひとまとめになったセットメニューがやはりお得感たっぷり。
そこで今回は、中でも一番人気だという税込み1210円の「龍仙粥セット」を注文してみることにしました。
店内を見渡してみれば、王貞治さん、長渕剛さん、横山剣さん、アグネス・チャンさん、オードリーさんほか多数の有名人がプライベートや取材で訪れたことを示す写真があり、皆さんホントにいい笑顔……。期待は否応なしに高まります。
いよいよ湯気が立ち上る絶品お粥の登場……
「うまい! うまい! うまい!」
もう気分は鬼滅の刃の煉獄さん。
到着したお粥にフーフーと息を吹きかけつつヒトさじごと口へ含めば、鶏ダシの優しくふくよかな味わいがフワッと舌を包み込んでいくではないですか。
そんな滋味溢れる柔らかなお米の中にゴロンゴロンとエビ、ホタテ、イカ、白身魚、揚げワンタンなどの大きな具が隠れておりますので、次に何がサルベージされるのか楽しみでしょうがありません。
夢のような時間というのは、瞬く間に終わってしまうもの。
ハッと気が付いたときには、セットデザート杏仁豆腐の最後を飾る咀嚼済みのモモとサクランボが咽頭から食道へと滑り落ちていきました。
余韻を楽しみ、しばし瞑想。先行して胃袋へと吸い込まれていった温かく消化の良いお粥のおかげで、すでに体は足先までポカポカ状態、元気がみなぎっています。
26年間、1日も休まずお店を開け続けてきた女将さん
ちょうどオーナーの馬さんが店へいらっしゃったので、しばしお話を伺うことができました。
馬さんいわく……「店を始める前にいろいろ調べてみると、横浜中華街には朝早くから開いているところがなかったので、ならば私が……と毎朝7時にオープンすることを決めました。おかげ様で熱心なファンの方も付いていただいたので良かったです。毎年お正月に北関東からツーリングの途中、必ず寄ってくれるライダーの方たちもいらっしゃるんですよ!」
年中無休を貫き、繁盛してきたお店ながら、やはりコロナ禍の影響は大きかったとか。「一時期は営業時間を大幅に短縮しなくてはならず、お酒も出せませんでしたからね……。ただそれもチャンスと考えて、できた時間を有効に使うため大手デパートとコラボした地方でのイベントへ積極的に参加しまして、お陰様で多くの方と触れ合うことができました」
還暦をとうに過ぎている年齢とは思えないほど情熱的で肌もツヤツヤな馬さん。元気の秘訣は?「もちろんお粥ですね(笑)。あと料理でも催事のとりまとめでも、人のためになる行動を続けれていれば自分の“居場所”もできますし、老け込むヒマだってなくなると思いますよ」
美味しいお粥だけでなく、人生の教訓までいただいてしまった筆者でありました。
総じてバイクなら駐車代も超リーズナブルですから、焦ることなく関帝廟や媽祖廟などをのんびりお参りし、そのまま歩いて横浜元町商店街や山下公園(←立派な屋内駐車場もありますし動くガンダムもすぐそこ。関連する情報はコチラ)など、近くに数多くある観光スポットを巡ったあと、ランチを再び馬さんのお店でいただくことだって大アリです(笑)。
いっそ電車とバスを活用するもよし。早朝から行動すればバイクを置いた駐車場を起点にして遊びに行けるところは無限大!
峠が凍りつく時期でも横浜なら安心!?
当日、午後から所用があった私ですら、馬さんのお店~中華街探索~(GSFで移動して)~赤レンガ倉庫〜大さん橋などをたっぷり散策できました。
ぜひアナタも中華街へ朝めしツーしたあと、“バイクでYOKOHAMA”も楽しんでみてくださいね!