前回、山口県下関市にある「角島大橋」をご紹介しました。美しい海の上を駆けていく、大きくて長い橋は、ツーリングの目的地として充分に魅力的。なのですが、下関にはまだまだたくさん見どころがあるのです。今回は「角島大橋」とあわせて立ち寄りたい下関のおすすめツーリングスポットをご紹介します。
本州最西端! 毘沙ノ鼻
角島大橋に行くのなら、せっかくだからこちらにも立ち寄りたい。本州最西端の地、毘沙ノ鼻(びしゃのはな)です。角島大橋からは海沿いの国道191号経由で38km、バイクで約45分と近いですからね。
北緯34度6分38秒、東経130度51分37秒。無料の駐車場にバイクを駐め、遊歩道を200mほど歩くと広場に出ます。ここが毘沙ノ鼻。灯台を模した記念碑に「本州最西端の地」と記されています。ウッドデッキ調の展望所からは日本海の眺めがドン!
派手なモニュメントもなければ、にぎやかな土産物屋もない。特に何かがあるってわけじゃないのですが、むしろそれが清々しく、最果て感が得られます。本州最西端まで来たという、その事実が自分のツーリング人生に刻まれるってだけで充分。筆者はそう思いました。
ちなみに本州最北端は青森県の大間﨑(おおまざき)、本州最東端は岩手県の魹ヶ崎(とどがさき)、本州最南端は和歌山県の潮岬(しおのみさき)です。すべて訪ねると各市町の観光協会で「本州四端踏破証明書」がもらえます。
海の幸と活気を味わう、唐戸市場
その土地の食文化が学べる場所でもある、卸売市場。下関地方卸売市場の唐戸市場で目についたのは、やっぱりフグでした。下関はフグの本場ですからね。
とはいえ、まさかロング・ツーリングの最中に生のフグを買うわけには行きませんから、食べたい! ってときは市場内の市場食堂もしくは場外の食堂でいただくわけですが、唐戸市場の場合はスケールがでかい。「活きいき馬関街(ばかんがい)」という名称の屋台イベントが、毎週末(金曜~日曜)と祝日に市場内で開催されるそうです。海鮮丼や、にぎり寿司、揚げたてのフライやフク汁など、ご当地ならではの海の幸を食べ歩きすることができるのだとか。
筆者は平日に行ったため、場外の食堂で「ふく刺しぶっかけ丼」をいただきましたが、週末や祝日に行く機会があったら、ぜひ体験してみてください!
武蔵と小次郎の決闘の舞台、巌流島
剣豪・宮本武蔵と佐々木小次郎が決闘の地に選んだのが、巌流島。恥ずかしながら、実在しているとは知りませんでした(正式名称は、船島)。巌流島へは、下関の唐戸1号桟橋から連絡船で約10分(1日約10便、毎日運航、大人往復800円)。
周囲1.6kmほどの小さな無人島はほとんどが公園になっていて、文学碑などの記念碑や、武蔵・小次郎像が建立されています。島のあちこちから眺める関門海峡の眺めが素晴らしい!
城下町の風情を感じる、長府
歴史と文化が豊かな城下町、長府。唐戸市場からは、国道9号線で約10kmほど北にあります。長府藩侍屋敷長屋の残る壇具川(だんぐがわ)沿いの道は、これぞ日本と呼びたくなるような情景です。また、当時の風情を残す「古江小路(ふるえしょうじ)」は土塀や石垣が続き、タイムスリップしたような気分に。
関門海峡を眼下に! 火の山公園
中国道・下関ICの料金所から約4km。火の山公園は標高268mの「火の山」山頂にある公園で、眼下に関門海峡を眺められるビュースポット。火の山パークウェイという名のちょっとしたワインディングロードを駆け上がった先に駐車場があり(通行料、駐車料ともに無料)、そこから徒歩で公園内を散策してみましょう。圧巻の風景が広がっています。
夜は夜で、みごとな夜景。日本夜景遺産に登録されているそうです。
いかがでしたでしょうか。山口県下関市、筆者はつくづくいいところだなあと感じた次第。機会があれば、あなたもぜひ!
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