【出発編】【上陸1日目】はこコチラ。

東京都江戸川区からスタートした北海道ツーリング。
北海道に来たからには、どうしても行きたい場所がありました。

それは道東に位置する「知床横断道路」。今から14年前に訪れた時は天候が悪く、景色を何も楽しめないどころか、雨と霧の洗礼を受けて前がまったく見えず、恐怖を覚えた道です。しかし、晴れていれば展望台からは羅臼岳を間近に見られる眺望の良い場所とのこと。いつかまた道東を訪れることがあれば必ず走りたい道。北海道上陸2日目はそこを目指して、CT125ハンターカブを走らせます。

昨日は苫小牧港から上士幌へ移動して、上士幌航空公園キャンプ場で一泊しました。(上陸1日目の模様はこちら
本日、まず向かったのはナイタイ高原牧場にあるナイタイテラス。ここでしか手に入らないTシャツを購入するためです。訪れたのは2022年6月でBMW JAPANが全国5カ所、それぞれで限定Tシャツを販売するイベントを開催していました(2022年8月末で終了)。標高の高い高原に広がる牧場を走り抜け、頂上にあるナイタイテラスを目指します。

ナイタイ高原牧場 ナイタイテラス

所々で、ホルスタインさんが出迎えてくれます。

残念なことに頂上は濃霧に包まれていました。晴れていたらどんな眺望が開けていたのでしょうか? いつの日かリベンジしたいものです。
Tシャツは店内で販売されていますので、オープン時間の10時に合わせて入店します。

このイベントの面白い点は、ガチャガチャを回して出てきたピンポン玉の色により特別なカラーのTシャツを獲得できるという、あそび心溢れるところです。

コインを入れ、ハンドルを回すと、なんと1発目で特別カラーをGET!
左がそのレアカラーのイエローで、グレーは通常カラーです。スタッフに聞いたところレアカラーが出る確率は1/10とのこと。これは幸先がよさそうです。目指す知床横断道路では絶景が拝めるかも?

期待しつつバイクを走らせます。国道241号を北東へ進み、足寄峠を越えて、阿寒湖に辿り着きました。

阿寒湖アイヌコタンと林道

阿寒湖近くには「阿寒湖アイヌコタン」というアイヌ文化を伝える資料館があります。周辺には土産物屋が軒を連ね、アイヌの紋様が入った装飾品や置き物を販売しています。どのお店でも気さくに話しかけてくれるので、木彫りや着物の模様について色々と教えてもらいながらお土産を購入でき、楽しいひとときを過ごせます。

店頭に並ぶ商品のそのほとんどが一つ一つ手で彫られた品。妻と母へのお土産を購入しました。

阿寒湖周辺には未舗装のダート路が多くあります。地図で確認したところロングダートも発見! しかし、通り抜けるのに時間がかかりそうなので諦めます。腹八分目にと、短めのダートで新緑を楽しみます。重機でしっかりと踏み固められた路面で、ロードタイヤでも不安なく走れそうな道でした。

屈斜路湖、摩周湖には立ち寄らず、道の駅摩周温泉で名物のデミグラスソースのかかった「エゾシカバーガー」をいただきます。

天候はやや曇りで肌寒く、ホットコーヒーで暖をとります。

国道241号から国道243号にスイッチし、中標津経由で標津町に入ります。久々に見る海ですが、どんよりとした空模様にがっかり。根室海峡を右手に羅臼町へ向かいます。以前はウトロから羅臼方面に走ったので、今回はその逆を行くことにしました。

リベンジ! 知床横断道路

リベンジできるか?
羅臼岳を見ることができるのか?

そんなことを考えながら知床横断道路に入った結果、景色どころか前も見えないほどの濃霧。知床峠展望台付近の山肌には残雪が残りかなり寒かったこともあり、休憩することも、写真を撮ることもなくウトロへと下ります。

標高が下がるごとに霧は徐々に晴れ、視界はクリアに。ウトロへ到着する頃には、雲ひとつない青空となりました。もう一度知床峠まで登ったら素晴らしい景色が望めるのでは? と思って振り返りますが、残念ながら知床峠は雲に包まれているのでした。

本日はウトロの民宿に宿泊するので、天気次第ですが、明日再度チャレンジすることに。日が暮れるまでまだ時間があるので、オホーツク側最東端のカムイワッカの滝へ向かいます。

カムイワッカでの出会い

広葉樹が生い茂るフラットダートを走ります。
路面は、砂利ですが、重機や車の走行で踏み固められている箇所が大半。しかし、新しく補修された箇所にはふかっとした砂利がのっていてハンドルをとられます。慎重に転ばないように走らせます。

木立が途切れると、オホーツク海を望むことができます。この道には絶景を拝める地点が数箇所あります。

カムイワッカの滝までの間、四輪駆動ではない乗用車と多数すれ違いましたので、オンロードタイヤのバイクでも行けないことはありません。でもオフロード走行の経験がない方にはおすすめはしたくないかな? というのが率直な感想。砂利でハンドルが取られるのと、距離が10kmと長いからです。

カムイワッカの滝の上流では温泉が噴き出していて、川に手を入れると温かみを感じます。上流へ行くほど温度が上がっていきます。

入口には熊への注意を促す看板があります。筆者が到着した時にいた人たちはいつの間にか全員帰ってしまい、気付けば自分だけが取り残されていました。ひとりで川を遡るのには身の危険を感じるので、諦めます。

と、その時「ガサガサ」と葉の擦れる音が。「マジ?熊???」と川の向こう側を凝視したところ、現れたのはエゾシカの親子でした。

急な斜面を小鹿に寄り添いつつ登って行きます。まだ生まれたてのようで、足元がおぼつかない様子に、見ているこちらがハラハラします。
たった数分でしたが、時間を忘れて見入ってしまいました。

徐々に日が傾き始めました。林道の木立の隙間に横から差し込む光が美しい。先ほどの見晴らしの良い場所で水面に反射する夕日を眺めます。知床横断道路では霧のために景色を楽しめずに残念な思いをしましたが、こちらでは想像もしていなかった自然の美しさを堪能できて、大満足です。

しかし、その時事件が起きました。

ガシャっという嫌な音で振り返ると、バイクが倒れていました。道路の傾斜を考慮せずに駐車したのが原因。パニアケースに傷がついてしまいました。トホホ。

ウトロ漁港に到着する頃には、夕日が沈みきりました。本日は近くの民宿で海の幸を堪能する予定です。
明日は晴れるかな? 晴れたら知床峠までもう一度上がってみるつもりです。

(続く)

CT125ハンターカブ 北海道ツーリングの記事

 

● 第四話 【上陸1日目】旅仕様のCT125でいざ行かん、北の大地へ【ハンターカブで行く北海道ツーリング】 
● 第三話 旅仕様のCT125でいざ行かん、北の大地へ【ハンターカブで行く北海道ツーリング〜出発編】
● 第二話 【ロングツーリング前に安心感を】法定2年(24ヶ月)点検と消耗品交換で長旅の準備【CT125ハンターカブで北海道へ】
● 第一話 ハンターカブ(CT125)の積載量さらにアップ! ロングツーリング仕様に

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