街乗りからツーリングまで、ちょうどよい大きさとパワーで人気の高い150ccクラス。中でもADV160は、唯一のアドベンチャースタイルを持つスクーターとして、熱い注目を集めているモデルだ。今年1月にフルモデルチェンジを果たしたのを機に、早速ツーリングに出かけてみた。

150ccクラスは高速道路に乗れる!!

これまで「スーパーカブC125」「ダックス125」と、僕が個人的に気になるモデルでプチツーリングを楽しんできた。

ホンダ・スーパーカブC125で下道トコトコ、富士山を眺めるショートツーリング
初秋の秩父をホンダ・ダックス125で日帰りツーリング

今までは偶然にも125cc、そしてホンダ車だったのだが……

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今回のツーリングもホンダです(笑)。だけど、150ccクラス! そう、今人気の「コンパクトスクーター」枠!!

それが先日、フルモデルチェンジを果たしたばかりのADV160である。じつは僕は、ADV150が登場してからのファン。XR BAJAを購入する時も、候補としてADV150の新車を挙げていたほどなのだ。

「いやいや、あんた前にセロー250かランツァが候補って言うてたやん……」と思った熱心な読者のあなた!! それも正解。だけど、記事では書かなかっただけで、ADV150も候補の一つだったのだよ(これ、ホント)。

買っときゃよかった、この1台……セロー250 vs DT230ランツァ

というわけで4月上旬、春を先取りすべく、南房総へツーリングに行ってきた。

ちなみに我が家があるのは東京都西部にある小平市。房総半島までは距離があるのだが、問題はなし! そう、ADV160は原付二種クラスのコンパクトボディだけど、高速道路に乗れるのだよ!!

東京湾アクアラインをビューンと走って、内房某所に指定したカメラマンさんとの待ち合わせ場所へ。長距離移動はさすがに少ししんどいが、都市高速や短距離の高速道路ならADV160は非常に快適だ。

 

陸続きの無人島「沖ノ島」を探索


さて、最初の目的地は沖ノ島だ。島とは言いつつも、房総半島と陸続きになっている無人島なのだが、なんと明治時代までは海で隔てられていたそう。それが地震をはじめとする「隆起」によって、徐々に房総半島と繋がるようになったのだとか。特に大正12年の関東大震災では2m近く海底が隆起したという。

無人島だが、島内には神社もあって、ちょっとした探索も楽しめる。夏は海水浴場もオープンするので、これからの季節はさらに楽しみが増えそうだ。

もちろん、ツーリングコースは海沿いがメイン。まだ少し冷たい潮風を浴びながら走るのが心地よい。

次に目指したのは洲埼灯台。「洲埼」と書いて「すのさき」と読む。ちなみに「埼」は「崎」ではないので要注意。埼玉県の「埼」なのだ。

洲埼灯台は中には入れないが、展望フロアから見る絶景が好評。缶コーヒーを買って行って、景色を見ながら休憩するのがおすすめの過ごし方だ。

ちなみに灯台のふもとには民間の無人駐車場がいくつかあって、バイクはおおむね1~2時間で200円。今回、僕が停めた駐車場は1時間200円だった。

周辺に自動販売機があるので、缶コーヒーを買っていけば良いだろう(100円玉がない時の両替としても使える)。

洲埼灯台は「1919(大正8)年に点灯を開始した、高さ約14.75mの灯台です。対岸の三浦半島にある剱埼灯台とともに、東京湾の入り口を守る灯台として航行する船舶の安全を支えています」(千葉県公式観光物産サイトより)とのこと。しかも国の有形文化財にもなっている貴重な建造物なのだ。

東京湾と内房の海岸線が絶景を作り出す。あ~、癒されちゃうなぁ!

のんびり過ごしていると、あっという間にお昼の時間になってしまった。

 

絶品海の幸と取り放題の日替わりおかずがサイコー

漁港食堂 だいぼ
千葉県館山市伊戸963-1
tel.0470-29-1221
定休日:火曜日


向かったのは「漁港食堂だいぼ」。自前の定置網漁船で獲れた魚を調理して提供してくれる人気のお店で、リーズナブルな価格でボリューム満点の料理が好評。

定食か丼を注文すると、ご飯、味噌汁、サラダに日替わりおかずなどが取り放題の「伊戸のお母ちゃんセット」がついてきて、これがまた美味しそうなものばっかりで、ついつい取りすぎちゃうほど。

もちろん、食べ残しはマナーとしてもルールとしてもNGなので、しっかり美味しく全部いただきました。

本日のサービスランチ
カワハギの煮付、お刺身3点、アジフライ
2200円


定食だけでもボリューム満点!! これに「伊戸のお母ちゃんセット」がついてくるんだから、そりゃ人気が出ないわけがない!

当日も平日にも関わらず、たくさんのお客さんで賑わっていた。

「漁港食堂 だいぼ」を出て、海沿いを南へ走る。この辺りは日本の道100選にも選ばれた「房総フラワーライン」。早春は菜の花、夏にはマリーゴールドが道に沿って咲くのだが、今回は季節を外してしまったようだ。

それでも気持ちよい道なので、ツーリングルートとして年中おすすめできる。

 

今度の灯台は入れるぜ!!

野島崎灯台は房総半島最南端にある灯台。しかも全国に16しかないという「のぼれる灯台」のひとつ。しかも、明治2年に日本で2番目に点灯した洋式灯台でもある。

なんだかいろいろすごいでしょ!!

しかし何より、「のぼれる」という点にテンションが上がる!

これから入っちゃうぜ~!

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「強風のため見学できません」

あまりにもショックで、このあと行こうと思っていた「頼朝の隠れ岩屋」を忘れて、すっ飛ばしてしまった。灯台から歩いて行けるところにあったのに……。「鎌倉殿の13人」が大好きすぎて、今回、絶対に行こうと思っていたのに……。

強風のバッキャロ~!!

さて、気を取り直して、最後の目的地「道の駅 ちくら・潮風王国」に到着。

道の駅といえばソフトクリームが定番だが、この日は「春を先取り」と言いつつ、曇りでけっこう寒かった。そのため、ソフトクリームは断念!

曇り空のバッキャロ~!!

だけど、いろいろとお土産を買えるのが道の駅の嬉しいところ。「道の駅 ちくら・潮風王国」でも、各種海産物をはじめ、「くじらのたれ」や「さざえカレー」などが揃っている。

僕もせっかくなので、家族のためにお土産を買うことに。ADV160は容量29Lのシート下トランクを備えているので、こういう時は本当に便利である。

というわけで、お土産を購入して、今回のツーリングは終了!! 

帰りももちろん、東京湾アクアラインを使う。結果、十分に南房総を満喫しつつ、晩ごはん前に帰宅できた。

150ccクラスは原付二種のようなのんびりツーリングを楽しみつつ、移動の効率を高めることも可能だ。小さなバイクで旅を楽しみたいけれど時間が取れない……そんな人にぴったりといえそうだ。

そして次回は、ADV160に1日乗った感想とプチインプレッションをお届けするので、乗り味が気になった人は来週の記事も要チェックですよ!

 

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