東京都と山梨県の県境に位置する、山梨県北都留郡丹波山村。秩父多摩甲斐国立公園に属している自然豊かな山村で、関東で最も小さな村でもあります。そんな丹波山村にも道の駅があり、休日には多くの行楽客はもちろん、たくさんのライダーがやってきます。今回はその「道の駅たばやま」をご紹介します。
奥多摩周遊道路から近い
奥多摩湖から青梅街道(国道411号線)を西へ向かうと約10㎞ほどで到着する「道の駅たばやま」。
こぢんまりした道の駅ながら、地元の新鮮野菜の直売所やちょっとした食事処、さらには日帰り温泉が隣接しているなど、施設の魅力は充分。
ライダーにうれしい屋根付きのバイク駐輪場も完備。けれども休日には大勢のライダーがやってきますので、屋根付き駐輪場では収容できず、青空駐輪場へと誘導されます。
どうしてこんなに多くのライダーが立ち寄るのか。それは「道の駅たばやま」が奥多摩周遊道路から近い、ということもあるのでしょう。
先ほど、この道の駅が奥多摩湖から約10㎞の距離に位置していると紹介しました。奥多摩湖は、奥多摩周遊道路の北側の終点から、目と鼻の先なのです。
ですのでライダーは、東京都の貴重な山岳ワインディングロードの奥多摩周遊道路、湖面のきらめきが美しい奥多摩湖、そして休憩スポットとしての「道の駅たばやま」もしくは「道の駅こすげ」を、走りつなぐような格好でツーリングしているのです。
鹿肉を使った料理をいただく
丹波山村は、雲取山や大菩薩嶺など2000mオーバーの山々に囲まれた自然豊かな村。村内の多くを山林が占め、畑作に適した土地が少なかったこともあり、食糧確保のため昔から狩猟が盛んだったのだとか。
獲物は、シカ、イノシシ、クマなど。
狩猟文化は代々、村の人たちに受け継がれ、今も大切に守られています。
「道の駅たばやま」内の食事処「TABAテラス」でも、ジビエ肉を使った料理がいただけます。人気なのは鹿肉100%のパテを使った名物の「鹿ばぁーがー」。
なんですが、この日は売り切れとのことで、気を取り直して店内へ。
入り口の券売機で「鹿カレー」を注文し、席に着きました。店内はウッディな雰囲気で、壁には鹿の頭蓋骨が飾られていました。立派なツノですねえ。
大きな窓の外には、秋色に染まりつつある丹波川の渓谷が見えます。野外のテラス席で食事をするのも気持ちよさそう。
席について数分、運ばれてきたのがこれ。鹿カレー(1250円)。食欲をくすぐるスパイシーな香り!
鹿肉は想像と違ってクセもなく、上品な味わい。スパイスが効いているせいもあるのかな。カレーは「1辛」ということで、それほど辛くありません。
メニューは他にスッキリ辛の「鹿グリーンカレー(1050円)、豚肉入りで「0辛」の「ブタダモンカレー(1150円)」、「1辛」のカツカレー(1250円)など。
農産物直売所はのぞく価値あり
食事が済んだら農産物直売所へ。新鮮な朝採り野菜、丹波山村産の原木マイタケ、ワサビやこんにゃくなどが販売されています。おみやげとして買ったら家族に喜ばれそう。
狩猟が盛んな村ですから、鹿肉も冷凍販売。「タバジビエ」ブランドとして捕獲から解体、加工、製造まで、徹底した品質管理で販売されているのだとか。
鹿ロースや鹿モモのブロック肉、鹿ソーセージ、BBQ用の鹿肉、しゃぶしゃぶ用の鹿肉スライスなどが売られていました。
「TABAテラス」や農産物直売所の裏に回れば、丹波川の渓谷が目の前。いい眺めです。陽だまりに置かれたベンチに腰かけ、のんびりするのもいいでしょうね。
吊り橋を渡れば温泉施設が
丹波川の渓谷には吊り橋が架けられています。
歩くとちょっぴり橋が揺れますが、怖いことはありません。橋を渡れば、そこには日帰り温泉施設が。
丹波山温泉「のめこい湯」です。「のめこい」とは、この地域の方言で「つるつる、すべすべ」という意味。入浴料金は大人900円、子供450円。ただし15時以降の入浴なら大人600円、子供300円。19時まで入浴可能。
ということで、道の駅たばやま。奥多摩周遊道路と組み合わせれば、満足のいくツーリングになるはずです!
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