那須モータースポーツランド(MSL)のコース攻略もいよいよ後半戦。6コーナーから最終コーナーを紹介しよう。タイムを削るためのポイントが満載なので、お見逃しなく!
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高速6~7コーナーではなるべく速度を乗せる
前回の攻略①で紹介した4~5コーナーだが正直、筆者は苦手。速度が落ち込んでしまうし、頭でわかっていても理想のラインがなかなか通れない。だからタイムが伸びないのかも……?
ともかく次に行こう。続く6~7コーナーは高速コーナー。5コーナーを直線的に立ち上がれれば、キレイに速度が乗る。竹内支配人によると「上手い人は直線と同じように走ります。メインストレートやバックストレート並の速度が出ます」とのこと(自分はマダマダ……)。
6~7コーナーにクリッピングポイント(CP)は特になく、ともにイン側の縁石(ゼブラ)すれすれをなめるように走行する。
そして8コーナーも高速カーブで、右回りのブラインドとなっている。アウト側から進入し、コーナー後半のイン側に沿って曲がっていく。
8コーナーを走行していると、すぐに左ヘアピンの9コーナーが見えてくる。
8コーナーのイン側を走行すれば、9コーナーにはアウト側から入ることが可能。また、8コーナーがオーバースピードだと9コーナーへの進入が苦しくなるので、適度な速度調整が必要だ。
いいカンジにヘアピンに入れる、秘密の目印!
ヘアピンの9コーナーにも実は重要ポイント「その2」があるのだ。路面にアスファルトを貼り替えた跡があり、その角にフロントタイヤを重ねるように曲がる。これでヘアピン後半のCPを取りやすい。
下の動画は那須MSLライディングスクールと同カレッジの模様。早くインについた場合、ヘアピン後半でアウトに膨らんでしまう。詳細は『重要なのはバンク角じゃない。安全で速いのは直線的に立ち上がるライン!【ライテクUP講座3】』を参照。
このライン取りで重要なのは目線だ。いや、全部のコーナーで目線を向けるのは基本中の基本ながら、特にこのヘアピンは大事。アウト側にパドックとギャラリーが見えるのだが、前述したアスファルトの角が前輪にさしかかると同時に顔をグイッとギャラリー方面に向ける(ギャラリーがいる上方向じゃなくてOKです笑)。
これでバイクの向きもグイッと変わるのだ。
ヘアピンと10コーナーはペアで考えたい
ヘアピンと次の10コーナーは、一つのコーナーと考えて走りたい。
9コーナーのバンク角を保ったまま、徐々に内側に寄せ、10コーナーのゼブラに膝を当てるイメージで走行する。
すぐに右回りの11コーナーが見えてくる。ここはなるべく減速を抑えたいので、10コーナーのインを走行後、すぐにスロットルを戻してフロントフォークを少し沈ませ、これをキッカケに左から右に切り返す。
ラインは早めにインに寄るのではなく、真ん中をまたぐような感じで進入。曲率は緩やかなので、特にCPはないものの、コーナー後半のインをなめるように走る。
最後の難関=最終コーナーは直線的な立ち上がりがキモ
11コーナーの後はすぐコース外側に寄ろう。
そして、ついに最終コーナーだ。竹内支配人によると「最後の難関」で「一番難しい」。ここまで上手く走れても、最終コーナーを失敗すると台なしになるほど大事。重要ポイント「その3」となる。
最終コーナーの進入は緩い右コーナーから始まるが、すぐインにつかず、外側いっぱいを使って走行。目線はメインストレートを見るぐらいでいい。
スロットルオフか軽くフロントブレーキをかけて、前輪に荷重を移し、コーナリング。コーナーのかなり奥からインに寄り、直線的にスロットルを大きく開けて立ち上がるのがベストだ。
なお、早めにインにつくとオーバーランは必至。また、進入が登り坂で、立ち上がりは平らな路面となるのでフロントのグリップが弱くなる可能性もある。向きを変えようと頑張ってしまうとスリップダウンやハイサイドを起こしやすいのでご注意を。
どこからインにアプローチするかは、「車種や技量によってそれぞれ」と竹内支配人。上手い人ほど遅すぎず速すぎずアプローチし、すぐマシンを直立させてスロットルを開けていくという。
最終コーナーの立ち上がりで、続くホームストレートでの伸びが大きく変わり、速度も10km/h以上違ってくる。自分にとってどこがベストなのか確認しながら周回を重ねたい。
まとめ:ブレーキング勝負ではなく、まずはラインを学ぼう
今回レクチャーしたのは、安全かつ無理せずタイムも狙えるライン。ストレートエンドまでブレーキングを遅らせてタイムを短縮する方法もあるが、転倒のリスクが高くなる。まずはコーナーの立ち上がりでスロットルを開けられてストレートの速度が伸びるラインから練習した方が賢明だ。
ちなみにプロライダーや上級者のラインは全く違うとのこと。スライドでバイクをVの字に曲げたりと、より小さく速く旋回するという(エェ)。
那須MSLをこれから走ろうと考えている人や、タイムが伸び悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてほしい。きっと走りが一段と楽しくなるはずだ。そして自分なりの攻略法を編み出してほしい!