2020年のベストセラーを検証する当コーナー。今回は、126~250ccクラスで販売1位を記録したホンダ「レブル250」の魅力とヒストリーを解説していく。

販売台数は驚異の1.3万台、4年で4倍超に!

2017年の発売以来、右肩上がりで販売台数を大幅に伸ばしているのがレブル250だ。
業界紙「二輪車新聞」(https://www.nirin.co.jp/)によると、2017年4月に販売開始され、同年は2895台、2018年=4779台、2019年=8140台を販売。そして2020年は1万3958台と毎年1.5倍以上の伸びを示している。
2020年は、126cc以上の全バイクで唯一1万台以上を記録しており、2位のADV150(6689台)にダブルスコアをつけた。年間1.4万台という販売台数は、爆発的に売れた400ccネイキッドのゼファー並み。レブル250がいかに人気かおわかりになるはずだ。

2021年上半期のランキングは未発表だが、全国軽自動車協会連合会による1~6月の軽二輪車(125~250cc)新車販売台数では、ブランド別でホンダが3年連続のトップ。前年同期比5.7%増の1万5270台で3年連続増だった。2021年にモデルチェンジしたPCX160が登場したとはいえ、恐らくレブル250が高い人気を維持し、販売を支えていると思われる。

レブル250販売台数

↑一般的にデビューイヤーが最も販売台数がいいのだが、レブルは例外。年を追うごとにますます人気が増大している。。

20代が主な購入層、近頃のバイクでは異例

購入層は若者が中心だ。
ホンダモーターサイクルジャパンの室岡克博社長が、自工会のインタビューで「(レブル250は)お客様の65%が30代以下で、さらにその80%は、免許取得後に初めてバイクを購入した人たち」とコメント。2021年1月までに「累計約2万台を販売」しているとのことで、約1万人の新しい若いライダーを生んでいる計算になる。
バイクの新車購入層は平均50代だが、レブルの購入層は例外的に若い。後述するが、抜群の足着き性と扱いやすさを誇り、女性からの人気も高そうだ。

レブルと若者

↑若者から支持されているレブル250。後述のとおり若者に受ける要素が詰まっている。初期型以外、車体色は全て落ち着いており、ファッションを選ばないのもミソか。

アップル製品に通じる人気の理由?

「スタイル」「足着き性」「気軽さ」と様々な魅力がレブル人気の理由と筆者は考える。
スタイルに関しては、プレーンな造形にナローなくさび型スタイルを組み合わせ、普通なのに新しい。まるでアップル社の製品のようにシンプルながら一工夫を加えた、現代らしいセンスだ。飽きにくく、万人受けする秀逸なデザインだと思う。若者はもちろん、オジサンが乗っても違和感がない。

足着き性は車体設計の時点から徹底的に追求されている。690mmの低シート高に加え、足を降ろした際の車体幅をスリム化にすることで、足着きを向上。一般的なバイクは電装類をシート下に収めるが、レブルではエンジン側に寄せることで股下のスリム化に成功している。

レブル、デザイン

↑中央が狭い、くさび型フォルムがレブルの特徴。デザイン性と足着き性をともに両立している。

 

「気軽さ」は乗ってみればスグわかるはず。抜群の足着き性に加え、車体が軽い。ハンドル切れ角は35度もあり、小回りを含めて取り回しもしやすい。
エンジンもストレスフリーだ。低回転域から力強く、パワーバンドが広いので多少ギヤが合っていなくても走れてしまう。プレーキにも唐突感がなく、とにかく気をつかわずに流すことが可能だ。
一方で、スポーティさも兼ね備える。レブルはそのスタイルから“クルーザー”と思われがちだが、実は走りもイイのだ。CBR250R譲りのDOHC4バルブ水冷単気筒は、その気になれば高回転まで淀みなく吹け上がる。旋回性もネイキッドのように自然。意外とバンク角もあり、外観からナメてかかると、その軽快な走りにきっと驚くはずだ。

レブル走り

↑現在、250クラスではクルーザースタイルのライバルが不在。これも人気の一因だろうが、万人受けするスタイルに優秀な走りはレブルでしか持ち得ない魅力だ。人気が出るのも当然かもしれない。

<ヒストリー&カラバリ>全7色アリ、初代から継続するのは1色のみ

ここからは2017年型の初代から現行型までのカラーバリエーションと変更点について解説したい。

2017年型レブル250/ABS
元祖の「レブル」は1985年に発売され、人気を呼んだ250ccアメリカン。北米では継続販売されたが、日本では1999年型でラストとなった。
そして2016年秋、海外のショーで新作の「レブル300/500」が発表。国内には250と500が投入されるとアナウンスされ、久々の「名車復活」とあって話題になった。
日本では2017年4月に発売開始。同様のシャーシに471cc並列ツインを積むレブル500と同時発売された。
ノンABSとABS仕様が用意され、ABSの車重は2kg増。車体色はともに同じ3カラーだ。なおヴィクトリーレッドは500専用色で、250にのみレモンアイスイエローが設定される。

↑マットアーマードシルバーメタリック

 

↑レモンアイスイエロー

 

↑グラファイトブラック

●税込価格53万7840円(本体価格 49万8000円) ABS仕様=58万8600円(本体価格 54万5000円) ※当時 ●発売日:2017年4月17日

主要諸元■全長 2190 全幅820 全高1090 シート高690 軸距1490(各mm) 車重168[170]kg(装備)■水冷4スト単気筒249cc 最高出力26ps/9500rpm 最大トルク2.2kg-m/7750rpm 燃料タンク容量11L■タイヤF=130/90-16 R=150/80-16 ※[ ]内はABS仕様

2019年型レブル250/ABS
2018年型は、前年をキャリーオーバーし、2019年型で「パールカデットグレー」「マットフレスコブラウン」の2色を導入。従来色のイエローは廃盤となり、既存の「グラファイトブラック」「マットアーマードシルバーメタリック」と合わせ、全4色設定となった。
主要諸元や価格に変更はない。
なお国内の年間販売計画台数は、2017年の1500台から3200台と倍増した。

↑パールカデットグレー(新色)

 

↑マットフレスコブラウン(新色)

 

↑グラファイトブラック(継続)

 

↑マットアーマードシルバーメタリック(継続)

●価格:同上 ●発売日:2019年1月25日

2020年型レブル250/Sエディション
マイナーチェンジで、フルLED化と前後サスの仕様変更を実施。
ヘッドライトは、従来のφ135mmガラスレンズ+アルミダイキャストステーに対し、φ175mmに大型化。インナーレンズ式の4眼LEDを採用した。テールライトは楕円形の薄型タイプとなり、クリアレンズの丸型ウインカーも導入した。

4灯LEDヘッドライトほかフルLEDを採用。より精悍で、高級感のあるルックスになった。

φ41mm正立式フォークは低フリクション化され、倒立タイプと同じグレードのサスオイルに変更。リヤサスを窒素ガス封入ダンパーとしたほか、前後バネレートも最適化したことで乗り心地がアップしている。

加えて、クラッチレバーの握りを軽くし、エンブレを緩和するアシストスリッパークラッチを新採用。クラッチレバー形状も変更し、一段と扱いやすさが増した。
液晶メーターは、ギヤ段数表示を追加し、ウインカーインジケーターを左右独立式とした。
さらに純正アクセサリーのカウルやフォークブーツ、ブラウンのシートを標準装着した「Sエディション」を新たに設定。
車体色はSTDに「マットジーンズブルーメタリック」を追加。従来色のブラウン、ツヤ消しシルバーは継続。ブラックが消滅し、初代の2017年型から継続するのは唯一、ツヤ消しシルバーのみとなる。
Sエディションは「マットアクシスグレーメタリック」1色の設定だ。

価格は従来のABS仕様から据え置き。ノンABS仕様は2020年モデルから廃止になった。SエディションはSTDから本体価格3万5000円高。
年間販売計画台数は9000台で、前年の約3倍に増加した。
さらに2021年、最上級モデルのレブル1100が追加されている。

↑マットジーンズブルーメタリック(新色)

 

↑マットフレスコブラウン(継続)

↑マットアーマードシルバーメタリック(継続)

●税込価格: 59万9500円(本体価格:54万5000円)※当時 ●発売日:2020年月3月19日

↑Sエディションは「マットアクシスグレーメタリック(新色)

●税込価格:63万8000円(本体価格:58万円)※当時 ●発売日:2020年月3月19日

主要諸元■全長 2205 全幅820 全高1090 シート高690 軸距1490(各mm) 車重170[171]kg(装備)■水冷4スト単気筒249cc 最高出力26ps/9500rpm 最大トルク2.2kg-m/7750rpm 燃料タンク容量11L■タイヤF=130/90-16 R=150/80-16 ※[ ]内はSエディション

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