最初は「ダサイ」と思っていたのに使ってみたら便利すぎて手放せなくなったトップケース。先日、異変が!

補修品を入手する?

 トップケースの蓋を開けた時のこと。いつもなら、蓋はちょうどいいところでピタリと止まってくれるのですが(角度にして90度少々)、「ガバッ!」と180度全開に。な、何が起きた? ついに壊れたのか!?

トップケース修理

 冷静になってよくよく見てみると、蓋が開きすぎないように留めてくれていたヒモ状のパーツが、折れていたんですね。

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 パーツの素材は、柔軟性のあるプラスチックのようです。購入してから6年も経ってますので、いわゆる経年劣化でしょう。蓋を開閉するたび、伸びたり縮んだりする部分ですから、負担は大きかったはず。
 これがなくてもトップケースは使えそうですが、今度はヒンジの部分に負担がかかりそうです。

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 ヒンジまで壊れてしまっては、もうおしまいですよね?
 GIVIを国内販売しているDAYTONAの公式サイトで調べたところ、補修品がありました。筆者が使っている「E43NTL-ADV」用のは、GIVI「Z115R 開口制御プラスチック」という名称のパーツで、2本で660円。
 ネットで注文する? 送料がちょっとなあ、ならば用品店に取り寄せ? 日数がかかりそうだなあ。ということで、自己流でリペアすることに。

パラコードを使ってみた

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 「開口制御プラスチック」の代用として、短く切ったパラコードを使ったらいいのではないか。
 パラコードとは、パラシュートから人間などの重量物を吊り下げるために作られた、細くて丈夫なロープ。筆者がツーリングに出かける際は、必ず持参するアイテムです。洗濯物を干すのに使ったり、荷物が増えた際にバッグに結びつけたり、切れた靴紐の代わりにしたりと、用途はいろいろ。
 パラコードは、ワークマンでも売られています。Φ4㎜×約15mで、399円。

まずは折れたパーツを外す

 「開口制御プラスチック」は、赤いプーリーに輪っかで留められています。この輪っかがキツくて、手で引っ張ったぐらいじゃ外れません。無理に引っ張ったら、プーリーをネジ止めしている箇所のネジ穴が壊れちゃうんじゃないか。
 そんな予感がしたので、ドライバーを使って「開口制御プラスチック」を赤いプーリーごと取り外しました。

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 で、ニッパーを使って「開口制御プラスチック」の輪の部分をパチリ。

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 その後、赤いプーリーをトップケース本体に取り付けます。
 パラコードの直径は4㎜です。プーリーの溝にぴったりですね。

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結びつけ、開始

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 プーリーにパラコードを結びつける際は、作業がしやすいよう、蓋を支えておく必要があります。ライディングブーツをリアシートと蓋の間に挟んでみたら、ちょうどいい感じ。

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 パラコードの結び目をきつくするため、ラジオペンチを使用。パラコードの先端を強く引っ張ります。

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 で、パラコードをちょうどいい長さで切り(ニッパーで切るとラク)、切り口がほどけないよう、ライターの火であぶって固めます。

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 結びつけたパラコードの反対側は、あらかじめ結び目を作っておいて……。

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 結び目をプーリーに被せ、ラジオペンチできつく締めます。
 パラコードの先端は、火で溶かされて丸まり、やや太くなっていますので、結び目がほどけにくい状態。

これでなんとかなりそう!

 トップケースの右側と左側、2ヵ所でこの作業を済ませたら、リペアは終了。

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 いい感じじゃないでしょうか。
 使ってみて、結び目がほどけるようなら、液体の強力接着剤を結び目に1~2滴たらしてみます。
 それでもダメだったら、正式な補修品である開口制御プラスチックを購入することにします。
 今回の作業説明が、みなさまのお役に立てば幸い。え? トップケースなんかダサイから使ってない?
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