大好きなバイク、知ってるつもり、乗れてるつもりでも、ミスやトラブルはつきものだ。ライダーがやらかしがちな「バイクあるあるトラブル」と、その対策を知っておこう。

バイクで走り出すのはなかなか簡単なことじゃない。クラッチを握ってローにシフト、アクセルを開けながらゆっくりクラッチミートして、いい感じのタイミングでブレーキをゆるめて走り出す……短時間でこんな多くのタスクをこなさなくちゃならないんだから、発進時にミスをやらかしやすいのも無理はない。

ローギアに入れ忘れてメチャ空ぶかし!

XSR125  メーター ニュートラルランプ

発進時のシフトミスを防ぐには、ギアポジション・インジケーターやニュートラルランプを活用しよう。(ヤマハ XSR125)

焦らないことが最重要!

信号が青に。走り出そうとクラッチをつないだものの、ローへのシフトダウンを忘れていて盛大に空ぶかし……とくに初心者にはよくあるミスだ。でも落ち着いて対処すれば、エンジン音で周囲の視線を集めてしまうほかに実害はない。なので「恥ずかしい」と思って焦らないことが大切。焦って再発進すると、思わぬ飛び出しや立ちゴケなどのトラブルにつながることもあり、かえって危険だ。

信号待ちはローギアで

ロングツーリングなどで疲れているとか、機器の操作で一時的にグリップから左手を離さなくてはならないとかの事情がなければ、停止中はローギアにシフトしたままでクラッチを握り、前後ブレーキをかけて、いつでも発進できる状態で待機するといい。道交法で決められてるわけじゃないが、発進手順がシンプルになってミスを減らせるだけでなく、信号停止中に他車に突っ込まれる「もらい事故」も多少は防ぎやすくなるからだ。

クラッチ操作をミスってエンスト!

クロスカブ110 発進

スクーターやカブ系など、クラッチレバーのないバイクなら発進でエンストすることはないが……。(ホンダ クロスカブ110)

たいしたミスじゃない、ゆっくり操作でリカバリー

発進時にエンストすれば、焦る気持ちもよくわかる。後続車に迷惑がかかると思えばなおさらだ。でもこれは、落ち着いてエンジンをかけ直して走り出せばすむだけのリスクの低いトラブル。超のつくベテランライダーだって、エンストはときどきやらかすもの。ミスというほどのミスじゃないから、むやみに焦らないことにだけ注意し、落ち着いて再発進すればいい。

発進時のポイントはコレ!

発進時には、スロットルやクラッチの操作のため、つい手元に気をとられがちになる。でも意識を手元にもっていくのはやめよう。

①バイクをできるだけ垂直にする
②視線をあげて進行方向の遠くを見る

教習所でも習う基本的な注意点だが、この2点を意識しておくと発進後の安全・安定が確保しやすく、もしエンストしてしまった場合でも立ちゴケしづらい。

信号待ち中は視線をフル活用

信号待ちで漫然と前ばかり見ていると、エンストに限らずさまざまなトラブルを招きやすい。停止中は走行中以上に視線を広く使い、前後左右の車両や歩行者の動きに気を配ろう。交差道路の信号や、歩行者用信号も観察しておけば、前の信号が青に変わるタイミングの予想がつき、発進操作がスムーズにできる。

発進で飛び出した!

ホンダ オフロード フロントアップ

オフロード走行では意図的にフロントを上げることもあるが、発進ミスでコレが起きるときわめて危険だ

重大事故につながる危険なミス

発進時の飛び出しは、ひじょうにリスクが高い。他のクルマや歩行者に突っ込めばもちろん、たんに転倒するだけでもケガにつながりやすい。また、前方に飛び出すだけでなく、フロントが浮き上がって制御不能に陥るケースもまれにある。

とはいえ、近年のバイクはエンジンの出力特性がマイルドになっていて、よほどスロットルを大きく開けないかぎり、飛び出しミスを心配しすぎることはない。ただ旧車の中には、ピーキーな2ストロークエンジンを搭載したマシンなど、発進操作に繊細さが必要な車種もあるので気を付けよう。

無駄な空ぶかしはやめ、なめらかな発進を

エンジンの回転が不必要に上がっていなければ、基本的にはバイクが大きく飛び出すことはない。停止中や発進直前の空ぶかしがクセになっているライダーの場合は、悪いクセを直しておこう。飛び出しミスのリスクが高まるだけでなく、騒音で周囲に迷惑をかけることにもなるからだ。
もし発進で飛び出してしまったら、即座にクラッチレバーを握り、リアブレーキを踏めば、最悪の事態を防げる可能性は高い。ただ、十分なトレーニングを積んだライダーでさえ、とっさにそんな操作をすることは難しい。停止中は無駄にスロットルを開けないこと、絶えずクラッチに意識を向けること、発進時にていねいなスロットル操作をすることが、誰にでもできる現実的な防止策だ。

クラッチワークのコツをつかめば脱・初心者!

イラスト バイク クラッチ つなぎかた コツ

マニュアルミッション車でエンストや飛び出しを防ぎ、スムーズに発進するには、クラッチをつなぐ操作にちょっとしたコツがある。

クラッチを切ったところからレバーをゆるめて半クラッチになるまでの操作前半は、どんなに素早く操作してもクラッチは切れたまま。この段階で慎重になる必要はない。それよりも半クラッチになってから、クラッチが完全につながるまでの後半の操作が圧倒的に重要だ。だが、マニュアルミッションに不慣れなライダーのなかには、これとは逆に、クラッチレバーをゆるめ始めるところから半クラッチまでの前半部分をおっかなびっくり操作しすぎて途中でしびれを切らし、かんじんの後半でドカンと一気にクラッチをつないでしまう人もいる。

クラッチをつなぐときは、全切り状態から半クラッチまではスパッと思いきりよく操作し、半クラッチになるあたりからソロソロ慎重に操作するのがコツだ。これを意識するだけでも発進時のエンストは格段に少なくなる。でも、いくらうまくなっても、やっぱり誰もがときどきやっちゃうのがエンストというもの。やはりあまり気にしないのがいちばんだ。

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NEXT→ バイクあるあるトラブル ② 停まってるのに転んじゃう!(公開までお待ちください)

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