大好きなバイク、知ってるつもり、乗れてるつもりでも、ミスやトラブルはつきものだ。ライダーがやらかしがちな「バイクあるあるトラブル」と、その対策を知っておこう。

英語ではdead battery(死んだバッテリー)と呼ばれる「バッテリー上がり」。冬眠から目覚めかけたバイクにありがちなトラブルだ。デッドバッテリー復活法と、長生きさせる秘訣を知っておこう。
バッテリー上がりって?
セルモーターが回らず始動できない。それがバッテリー上がりだ。セルを回すとライトが暗くなったり、始動しづらいのはバッテリー上がりが近いサイン。すぐにエンジンがかからない日がやってくる。

ライトやホーンを動かし、エンジンをかけるためにはバッテリーの電力が必要だ。
どうすれば走り出せる?
蹴りまくる
エンジン横のキックペダルを蹴り下ろして始動するのがキックスタートだ。バッテリーでセルを回せなくても、キックなら始動できるかもしれない。ただ、キックペダルがない車種ではもちろん不可能。また電子制御燃料噴射(EFI)のバイクだと、バッテリーが完全に空っぽになると始動できない。スイッチオンでニュートラルランプが光るレベルの電力が残っていれば、ギリギリ始動できるかも……くらいに考えておこう。
押しまくる
キックスターターがないバイクでも、人力でバイクを押してタイヤとエンジンを回す「押しがけ」はできる。ただ、EFI車はバッテリーが空っぽだとやはり始動できないし、自動遠心クラッチ付きのスクーターだとこの方法は使えない。
押しがけの理屈は簡単だが、実技にはコツがある。2速に入れてクラッチを切り、駆け足くらいのスピードでシートに飛び乗って一気にクラッチミートし、始動する。失敗するたび体力を削られるので、誰かにバイクを押してもらうのがベター。下り坂を転がせばラクだが、坂を下り切ってもまだエンジンがかかってなかったら、帰りの上り坂で地獄をみることになる。

ほとんどのバイクのバッテリーは、シート下やサイドカバー内にある。(ホンダ VTR250)
ジャンプスタート!
バッテリーがやられたら、他のバッテリーで始動すればいい。それがジャンプスタートだ。機材が必要だが成功率は高い。ジャンプスターターと呼ばれる専用バッテリーを使う場合と、他のバイクやクルマのバッテリーを利用する場合がある。ジャンプスターターを使うときは、説明書のとおりやればOK。ただし事前にジャンプスターターを充電しておかないと使えない。他の車両のバッテリーを使うなら正しい方法で。必要なのは赤(⊕)と黒(⊖)のブースターケーブル一組だけだ。

ブースターケーブルはバッテリー同士を接続するクリップ付きコード。
ジャンプスタートは、バッテリーをショートさせたり、バッテリーから出るガスがスパークで引火すると重大事故になりかねない。手順を守って安全に。
①救援する側のエンジンを止め、メインスイッチをオフにする。
②イラストの手順を参考にバッテリーを接続。
■あがったバッテリーの⊕端子に赤 → ■救援する側のバッテリーの⊕端子に赤 → ■救援する側のバッテリーの⊖端子に黒 → ■救援されるバイクのフレームやエンジン※など、非塗装の金属部に黒 ※バッテリーの⊖端子や燃料ホース付近は発火するリスクがあるからつながないこと。
③1~3分そのままにしてバッテリーが安定するのを待つ。
④セルを回してエンジン始動。(セルは長時間続けて回さず、連続5秒くらいまで)
⑤接続と逆の手順でケーブルを外す。
⑥30分程バイクを走らせてバッテリーを充電する。
これで始動できなかったら、ムリに続けずバッテリー交換などを検討しよう。

充電する? 交換する?
エンジンが始動できなかったときはもちろん、始動できてもすぐまた動かなくなるときは、バッテリーを充電するか新品交換するかの二択になる。テスターなどで電圧をチェックできないときは、状況からおおまかに判断しよう。
①バッテリーの使用年数が3年以上
②セルモーターがピクリとも動かない
③メーター表示類が完全に消えている
こんな状態だったら、バッテリーの劣化が進んでいる可能性が高い。交換を考えるべきだろう。
ちょいちょい乗って調子よく
リフレッシュしたバッテリーも、長期間バイクを走らせないと急速に劣化する。半月に一度、30分でもいいのでチョイ乗りしよう。バッテリーの機能を保つためだけでなく、ライディング感覚を保つためのエクササイズとしてもいい。

バッテリー交換は難しくないが、古いバッテリーの廃棄を含め、ショップに任せるのもひとつの方法だ。
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