人と車両が行き交う交差点は、ライダーにとって危険な場所。とくにバイクは交差点での事故発生率が高い乗り物だ。事故にまではならなくても、ヒヤリとした経験は誰もがもっているだろう。

大好きなバイク、知ってるつもり、乗れてるつもりでも、ミスやトラブルはつきもの。「バイクあるあるトラブル」と、その対策を知っておこう。

バイク事故のホットスポット

交差点で起きるバイク事故は、バイク事故全体の60%前後を占める。ふだん何気なくスイスイ走っている身近な交差点は、ライダーにとって、ときには奈落への入り口ともなる場所だ。

最凶・最悪の右直事故

バイクは意外と見てもらえない

直進するバイクが右折車両に突っ込む「右直事故」のほとんどは四輪車との間で起きる。通過を待ってくれるはずのクルマが突然右折を始めて進路をふさがれ、横っ腹に突っ込まされるのだから生身のライダーはたまったものではない。深刻な結果を招くのも当然だ。

交差点 信号待ち

見慣れた交差点は、じつは超危険な場所。(ホンダ VFR750F/ヤマハ SR400)

 

交差点で右折待ちのクルマを見かけたら、まず「バイクが見えていない可能性」を考えよう。見えないはずがないと思い込むのは危険。ドライバーの視線やタイヤの動きをよく観察しながら接近することが大切だ。「直進車が優先なんだから右折車が待つべきだろ」と考える気持ちもわかるし、たしかにそうなんだが、右直事故の基本過失割合は、右折車80%、直進車20%とされている。自分にはまったく非がなく、相手だけが悪いという結論にはめったにならない。なにより、どっちが正しいかではなく、事故が起きれば傷を負うのはライダー側なのが現実だ。命を守る運転を最優先にしよう。※実際の過失割合は状況によって修正される。

交差点はヤバいものだらけ

スズキ バーグマンストリート 

交差点ではさまざまなリスクが錯綜する。(スズキ バーグマンストリート125EX)

 

左折で巻き込まれるとき&巻き込むとき

交差点を直進しようとしたら、並走していたクルマが急に左折を始めて巻き込まれた……というパターンの事故がよくある。交差点付近では、クルマの死角に入らないようポジション取りに気をつけよう。

これとは逆に、左折時に他人を巻き込む事故にも注意が必要だ。バイクが左折時に巻き込む相手の約90%は自転車だとされている。自転車には運転免許制度がないため、交通法規をよく知らないサイクリストもいる。左折時は周囲の自転車の挙動に細心の注意を払おう。

歩行者とぶつかりかけた!

交差点の右左折時には、クルマだけに気をとられず、横断歩行者によく注意を。右左折の動作に入る前に、まずは歩行者を確認してからアクションを起こす習慣をつけておこう。

追突される!

バイクは車体が小さいため、停止中に見落とされて、追突されやすい。停止時は、後続車がちゃんと止まるまではミラーを注視し、もし後続車の動きがあやしいときには、すぐ発進・回避できるよう備えておこう。このため後続車の停止を確認するまでは、ニュートラルにシフトせず待機するのがおすすめだ。

恐怖のコリジョンコース現象

北海道 空知郡 上富良野町 交差点

見通しのいい交差点には特有の危険がひそむ。(北海道空知郡上富良野町)

 

ひろびろして見通しのいい農道の交差点にさしかかったとたん、それまでいなかったはずのクルマやバイクが不意打ちのように真横から現れ、ぶつかる事故がある。「コリジョンコース現象によるアクシデントだ。※「コリジョン」は「衝突」の意味。

コリジョンコース現象 イラスト

[コリジョンコース現象] 同じタイミング、同じ速度で交差点に向かっている車両同士は、互いに見落としあいやすい。

 

イラストのように、同じ速度で同じ交差点に向かう車両は、互いに見えている角度がずっと変わらない。そのため見えてはいても動いているとは認識されにくい。ぶつかる直前まで車両の接近に気づかないため、大事故になりやすい。安全そうな交差点でも、進入前に一度は必ず左右に視線を振ることが大切だ。それだけでも事故を防げる可能性が高まる。

【参考動画】JAF事故回避トレーニング「農道交差点編」

交差点へは慎重に

幹線道に限らず、住宅街にある小さな交差点でも、出合い頭の事故が多発している。交差点は事故のホットスポットだと考え、スピードをゆるめ、周囲をよく確認してから進入しよう。

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