海外で生産されているグローバル車「CBF125R」を、レッドバロンが販売中! 23万8000円というリーズナブルなプライスながら、バツグンに乗りやすく、スポーティな走りもできる。最初の1台にもセカンドバイクにもオススメできる仕上がりだ。この価格は在庫限りなので急いだ方が吉!
※取材協力:ヤングマシン

なぜレッドバロンがCBF125Rを販売するのか? その理由は

レッドバロンはご存じのとおり、中古車に加え、新車販売にも力を入れている。国内メーカーはもちろん、海外メーカーの新車も販売し、国内ラインナップにはない魅力的な海外モデルを独自に輸入しているのだ。

今回紹介するCBF125Rもそんな1台。ホンダのグローバルモデルを数多く手掛ける中国の新大洲本田摩托有限公司が'19年に製造したモデルで、日本では'15年に小型限定普通2輪教習車としてリリースされている。ただし教習車として使われるほどの完成度ながら、ノーマル車は国内モデルとして販売されていないのが現状だ。

また、近頃は気軽に買えるリーズナブルなエントリー向けスポーツ車が消滅してしまった。排ガス規制などの影響で50ccスポーツ車は絶滅したし、国内モデルのミッション付き125ccスポーツは、新車だと安くても40万円前後する。

そこでレッドバロンが「リーズナブルに買えるエントリー向けスポーツ車」としてCBF125Rを輸入販売することに。レッドバロンでの特選新車価格は驚きの23万8000円。既に生産終了したが、スーパーカブ50(24万7500円)より安い!

このバーゲンプライスは、免許を取って、気軽にバイクライフを始めてほしいというレッドバロンの心意気の表れなのだ。

エンジンは軽やかさと粘りを両立、素直で扱いやすい

とはいえ「安いだけで、見かけも走りもショボいんでしょ?」と思ってしまうのも無理からぬ話。正直、筆者も「どんなものなのかなー」とナメていたのだが、すぐに反省することになった……。

まず外観は、ビキニカウルやシュラウドを備えたストリートファイター風。角パイプのスイングアームやリアサスの造りなどにビジネスバイク的な雰囲気が若干はあるものの、トレンドのLEDヘッドライトやシャープなデザインの外装を備え、質感は決して悪くない。

車体はスリムかつコンパクトで、押し引きしてみると実に軽快だ。またがってみると足着き性が優秀。アップハンドルのため、上体が起きて、ヒザの曲がりもラクなのでライポジは自然だ。

走り始めてみると、エンジンが軽やかに「ルルーッ」としたフィーリングで吹け上がる。最高出力10.5ps、最大トルク1.0kg-mだけに、スロットルをワイドオープンしてもドンッと車体が前に出るわけではないが、フラットで必要十分な加速を見せる。やや中高回転寄りの設定のため、どんどんスロットルを開けたくなる特性だと感じた。

一方で1速5km/hの歩くような速度でもエンストしない粘り強さを併せ持ち、抜群に扱いやすい。渋滞など極低速で走る状況やUターンする際でもラクチン。この自由自在な特性は万人に受け入れやすく、気負わずに走れる。特にビギナーにうってつけのエンジンだろう。

↑ライポジは自然。アップハンドルで上体がほぼ直立し、ステップ位置はやや前寄りなのでヒザの曲がりも緩やか。疲れにくく、スポーツもできる設定だ。

↑177cm&60kgで両足がベタ着きとなり、ヒザが曲がるほど余裕。多くのライダーにとって足着き性は良好だろう。

コーナリングが愉快、驚異の満タン500kmも期待できる!

押し歩きの印象どおり、ハンドリングも軽やかだ。前後サスはソフトな設定ながら奥では踏ん張り、コーナーでは荷重移動してやればヒラリと従順にバンクできる。

フロント18インチは近頃のスポーツバイクとしては大径で、旋回中もオンザレール感覚の安定感があるため、寝かし込みも安心。開け始めでドンッとパワーが出ず、素直なエンジン特性も安心感につながっており、気負うことなくスポーツできる。

フロントのディスクブレーキは、初期から制動力が自然に立ち上がり、ギクシャクしにくい。リヤのドラムブレーキもガツンと急に効く感じではなく、安心して使える。

このように、リーズナブルな価格ながら、「走る、曲がる、止まる」というバイクの楽しみがしっかり味わえるのが素晴らしい。最初の1台にもセカンドバイクにも素直にお勧めできるCBF125R。ビギナーにはこれでバイクに慣れて、物足りなくなったらステップアップするのも手だろう。

なお、燃費のよさも特筆モノだ。実際にツーリングをして測定したわけではないが、リッター40km程度走る模様。燃料タンクは125ccクラス最大級の13Lなので、1回の給油でなんと500km以上走れる計算になる! ちなみにシートはクッションが厚めで、ロングランも得意そう。通勤通学からツーリングまで活躍できてしまうのだ。

レッドバロンだけにパーツ供給や保証は安心、この値段で買いたい人は急げ!

海外モデルの場合、部品が入手しにくく、修理やメンテナンスが不安になりがちだ。しかし、そこはレッドバロン。しっかりパーツが供給され、アフターサービスを受けられる上に、1年保証まで付いてくるので安心だ。

カラーバリエーションは、今回試乗したキャンディシンティレイトレッドのほか、ロスホワイトを用意。ブラックも設定されていたが、既に完売している。

なお、CBF125Rが安いのは、ABSが義務化される前の'19年式という側面も大きい。つまり現在の23万8000円という価格は、現在入荷しているCBF125R(SDH125-60A)だけの特典となるのだ。欲しいと思った人は早めに問い合わせを!

↑試乗した赤のほか、トリコロールのロスホワイトが選べる。

【CBF125R モデル解説】

CBF125Rは、欧州で好調なセールスを記録したCBF125の後継モデルとして、中国の新大洲本田摩托有限公司が'19年に製造した125ccネイキッド。エッジの立ったデザインが特徴で、空冷SOHC4バルブ単気筒を搭載する。

レッドバロンは40年以上前から面白いバイクを独自に海外から仕入れて販売していた実績があり、リーズナブルなエントリースポーツ車としてCBF125Rに白羽の矢が立てられたのだ。

↑鋭いストリートファイター風のデザインが特徴。車体は軽量スリムかつコンパクトで、押し歩きや取り回しは楽々だ。何かと便利なセンタースタンドも嬉しい。

 

↑5速ミッションの空冷シングルにPGM-FIを採用。ボア52.4×ストローク57.8mmのロングストローク設定で、オールマイティな出力特性だ。スムーズに回転が上昇し、振動も少ない。

↑フロントはシングルディスクブレーキ+片押し2ポットキャリパーの組み合わせ。インナーチューブ径φ31mmの正立フォークはよく動き、奥で踏ん張る設定だ。

↑リヤはオーソドックスな2本ショックでプリロード調整が可能。違和感が少ないドラムブレーキとスポーティな形状の異型断面マフラーも備える。

↑シャープな上下2灯LEDヘッドライトに小ぶりなメーターバイザーをセット。ウインカーやテールライトは電球タイプだ。

↑テールまわりの造形も精悍。ナンバープレートホルダーとウインカーは一体型で、ホルダーのデザインも凝っている。グラブバー裏側にロープがズレにくいカエシ付きの荷掛けフックを装備。

↑アップハンドルとメリハリのあるタンクが特徴のコクピット。ハンドルはφ22.2mmのミリバーを採用する。スイッチボックスはシンプルでキルスイッチは非装備。

↑ボリュームのあるシュラウドからタンクへとつながるデザインが高級感あり。タンクはスリムで、しっかり太ももでグリップしやすい形状だ。

↑赤いステッチ付きのロングシートはポジションの自由度が高い。しっかり面積のある後席としっかりしたグリップを採用し、タンデムも得意だ。

↑ステップホルダーは堅牢な前後一体型。これによりステップ位置を前寄りとしている。

↑125クラスにしては質感の高い反転液晶メーターを採用。バーグラフ式のタコメーターを備え、時計や燃料計も表示する。ギヤ段数を表示するシフトインジケーターは、特にビギナーに役立つ装備だ。

↑メインキーは盗難抑止効果のあるシャッター付き。キー裏側のマグネットを当て、スイッチを操作するとシャッターが開閉できる。

↑元々のコーション(注意書き)は中国語だが、国内発売にあたって輸入元のレッドバロンが日本語のコーションを作製。細やかな配慮が嬉しい。

↑シート下にヘルメット用フック×2と車載工具が収まり、ウエスが入る程度のスペースがある。

↑車載工具はプラスドライバー、10mm&14mmスパナ、フックレンチなど。近頃のバイクにしては充実している。

CBF125R(SDH125-60A)主要諸元

主要諸元■全長2047 全幅757 全高1067 軸距1292 シート高760(各mm) 車重130kg(装備) ■空冷4ストローク単気筒SOHC4バルブ 124.8cc 10.5ps/8000rpm 1.0kg-m/6500rpm 変速機形式5段リターン 燃料タンク容量13ℓ ■ブレーキF=シングルディスク R=ドラム ■タイヤF=80/100-18 R=90/90-18 ■価格:23万8000円('19モデル)

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