「Webikeプラス」編集長の市本です。今回はレッドバロンの主催する「ステップアップ試乗会」に、Webikeスタッフの西田が参加してきました。大型バイク初挑戦となる今回の試乗会ですが、とても楽しむことができたようです。その体験レポートをまとめました。

大型二輪免許を持っていないライダーにとって、「大型バイク」は未知の世界

初めまして。Webikeスタッフの西田です。

「大型バイクってパワフルとはいうけど、どの程度のものなの?」「乗りたいけど車高も高いし重たいし、とてもコントロールする自信がないよ……」

普通二輪免許しかないライダーの中には、そんな疑問や不安を持っているライダーも多いのでは?(というか、まず私がそういう不安を持っていました)

今回「那須MSLステップアップ試乗会」に参加した私は、普段250ccのクルーザーに乗っています。免許は普通二輪免許のみで、大型バイクにふれるのは人生初。大型免許に興味があるけど、不安と疑問はたくさん……という、まさに「ステップアップ待ち」のライダーです。

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Webikeスタッフの西田です。普段はカワサキの250ccクルーザー、エリミネーターに乗っています。とってもいいバイクなんですが、足つきのいいクルーザーに乗っていると、大型バイクのごつさに不安あり……ということで、いままで大型バイクは未経験でした。

大型バイク初体験! 20種類以上の車種を自由に、気ままに!

これを解決するには、とにかく実際にビッグバイクに乗ってみて、運転してみるのが一番の手段。そこでレッドバロンでは、そんな普通二輪免許ライダーのために、様々なビッグバイクにまたがることができ、サーキットで実走行もできてしまうという最強のイベント「那須MSLステップアップ試乗会」を開催しています。これは「大型免許へのステップアップを考えている」「ビッグバイクに触れてみたい」といった思いの普通二輪免許ライダーが、完全なクローズドコースの「那須モータースポーツランド」にて、安全に試乗を楽しむことができるというイベント。

ドキドキしながら受付を済まし会場へ入り、まず驚いたのはその参加費用。なんと脅威の1日1000円。1000円でいろんなメーカーのあらゆるカテゴリーのビッグバイクを試乗できる……って、そんなスゴいイベントは他で聞いたことがありません! 参加にあたりレーシングスーツやレーシンググローブなどの特別な装備も必要なし。いつものツーリングスタイルでそのままビッグバイクに乗れてしまうのに、本当に1000円ぽっきりなのです。

試乗会の流れはとてもシンプル。車種ごとにピットが割り当てられているので、希望するモデルのピットへ行き、順番を待つだけ。特殊な操作や注意が必要な車種については、操作方法のパネルが用意され、スタッフも丁寧に教えてくれます。並んだ車種は20種類以上、あらゆるメーカー、カテゴリーの車種をどんどん試すことができるのです!

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様々なカテゴリー、メーカーのバイクが勢ぞろい。開催会によって車種は異なりますが、最新モデルから憧れの定番まで幅広くカバー。

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大型二輪免許所有者、普通二輪免許所有者はヘルメットのステッカーで区別。これを見てスタッフは特に注意してサポート! 大きなバイクだとしても不安はありません。

 

各車両の準備が整うと、いよいよ発進。スタッフの先導に従ってコースインしていきます。スピードは40km程度なので、無理なコントロールや流れに乗れないということはまったくありません。
しかしコースのレイアウトは変化たっぷり。S字のタイトコーナーや大きなR、ストレートなどが設定されているので、試乗するモデルのいろいろな側面を感じることができます。
約4分ほどかけてコースを2周すると、1回分の試乗は終了。しかし試乗の回数に制限はありませんから、次の車種へ行くもよし、もう一度同じ車種にチャレンジするのもよしと、試乗のチャンスはずっと続きます!

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コースはストレートからコーナーまで変化に富んでいるので、ワインディングやバイパスの雰囲気を感じながら試乗できます。速度が低めなので危険はほとんどなし。

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車間が詰まりすぎたり、開きすぎたりがないようスタッフが丁寧に先導してくれます。もちろんルートや終了のタイミングもスタッフについていけば安心。

 

午前9時の開始時間から既に30人ほどが参加していましたが、時間が経つと参加者も非常に増えてきました。この試乗会では、開催時間中なら自由に入退場が可能。朝にすばやくお目当ての車種を乗り、そのままツーリングに向かう人や、午後にゆっくり来場する人も。それぞれのペースで参加ができるので、本当に楽な気持ちで試乗ができてしまいます。

さてビッグバイクの感想は!?

というわけで私もどんどん気になるモデルに乗ってみました。まずは比較的小さめのSV650で肩慣らし。足つき、ハンドルの遠さは全然問題なく、アッサリ走り出せました。ところがコーナーでは低回転でもゴロゴロと太いトルクで立ち上がり、とても楽しい鼓動感覚。軽い車体もひらりとバンク。とても楽しい!「なるほど、これが大型か……」と一人納得。排気量は普段乗っている250ccに比べて倍以上なのですが、パワー感よりもトコトコとした鼓動感覚がとても印象的で、コーナリングが楽しい!

肩慣らしの後はいきなりリッターバイクのGSX-S1000! いきなり150PS! しかしまたがってみると意外に足つきがよく、あまり車重を感じません。モンスターマシンだと思っていたのでやや拍子抜け? SVの加速感が楽しかったので、こちらでもアクセルを軽く開けてみると「ヤバい!」ハンドルから手を放してしまいそうになる強烈な加速感。あわてて減速すると、なめらかなエンジンブレーキで全くブレずにスローダウン。ものすごく安定感があります。

次はGSX-S750へチャレンジ。ちょっと車重を感じるものの、ハンドリングはとても素直。加速にはGSX-S1000ほどのビックリはないですが、パワフルに押されている感じで、いわゆる「オン・ザ・レール」というやつ? ツーリングでも全然疲れなさそうで、走り出すと重さはぜんぜん感じませんでした。

Vストローム1050は見るからに、アドベンチャーモデルなので非常にでっかい! 身長165cmの私には足つきがとてもシビアでしたが、サスペンションがフワフワとして走り出してしまうとロードスポーツとは全然違う不思議な感覚。アドベンチャーならではの重心の高さで、その感覚は乗馬に近いのかな!? という感想で、これも非常に面白いバイクでした。

というわけで様々なカテゴリーのモデルを「乗りまくった!」のですが、トータルとして「想像していたほど怖くないな……」という印象でした。どのモデルも普段乗っている250ccモデルに比べて大きく重いのですが、片足がついていれば乗り降りはできますし、走り出してしまうと重さも大きさも、むしろ安心感につながるものなのですね。とはいえ、さすがにリッタークラスの最新スポーツの性能は想像を超えているものがあり、実際の道路で走り出したらどれほど楽しいだろうか……! と、さらに期待感が高まってしまうのでした。つまり、大型バイクは絶対楽しいです(断言)。大型免許をすぐにでも取りに行きたくなりました!

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SV650。排気量は645cc、出力72PS、シート高は785mmのVツイン。車体重量は199kgもありながら、まったく重いとは感じませんでした。

 

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GSX-S1000は998cc、150PSのリッタースポーツ。重量も214kg、シート高810mmとモンスターマシン感抜群なのですが、またがってみると意外としっくり。とはいえ加速はやっぱりモンスターです……。

 

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GSX-750。排気量749cc、出力112PS、シート高は820mmです。これも車重は212kgと、中型バイクとはくらべものなりませんが、またがってしまえば怖さはありませんでした。

 

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Vストローム1050。排気量は1036cc、シート高は恐怖の850mm! とても重くまたがるまでが一苦労。片足を着くので精一杯です。

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人気の車種には参加者も集中しますが、きちんと順番通りに進むので、待っていれば必ず希望の車種に乗ることができます。今回は昨年登場した「YZF-R7」や、ネオクラシックの筆頭「Z900RS」に人気が集中。

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安全のために、自力で車体への乗り降りができない場合は試乗することができません。この点は自分の体格とよく相談しましょう。

というわけで、ひたすら楽しくいろいろな車種を試していたところ、あっというまに午後4時の終了時間に。しかし駐車場でも、さっきまで乗っていた大型モデルの魅力を熱っぽく語るライダーがたくさん。最高に楽しい時間を過ごすことができたうえ、ミドルクラスとは一味違うビッグバイクの魅力を存分に体感できてしまいました。これほど楽しく、気軽に参加できる「那須MSLステップアップ試乗会」、免許のステップアップの前に、その魅力をいっぱいに感じてみてはいかがでしょうか!?

申し込みはFAX、最寄りのレッドバロンにて

イベント詳細、参加費用などは「那須モータースポーツランド」の公式WEBページに更新されます。
どんな車種が用意されるのかも、こちらから確認が可能! 気になるモデルが登場するか要チェック!

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1200mのコースを持つ「那須モータースポーツランド」はレッドバロンの運営するサーキット。普段はスポーツ走行や走行体験会のために利用されています。「ステップアップ試乗会」の情報はこちらの公式ページに更新!

また、申し込みは「那須モータースポーツランド」に直接FAXか、最寄りの「レッドバロン」店舗にて受付。先着200名限定となりますので、開催スケジュールをよく確認してエントリーしていきましょう!

今は大型バイクは特別ではない

ForRメンバーの市本です。今回、レッドバロンの方からぜひということで、Webikeスタッフの西田がステップアップ試乗会に参加することになりました。

50歳になった私は「限定解除」世代で、大型バイクに乗っているライダーは超特別な存在でした。それが、「ヤングマシン」で数々の大型バイクに試乗するようになって考えが変わりました。現代の大型バイクはとても乗りやすく敬遠するような乗り物ではないのです。また、免許も昔のような難関ではなく、私の娘もバイク歴1年ほどであっという間に(とりあえず免許だけ)大型ライダーになりました。

大型にステップアップするメリットは、選択肢が増えることです。確かに性能的には250ccや400ccでも十分と言えますし、街中では原付二種の機動性には敵いません。ですが、私の乗っているBMWのボクサーツインやハーレーダビッドソンなどにも乗れるとなると、バイク選びやその後のプランも広がります。そして、ステップアップ試乗会は、このことを手軽に体験できる唯一の試乗会なのです。

ぜひトライして欲しいと思います!

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