本格的に発売が開始された2015年から2017年まで、250㏄クラスにおいて3年連続ブッチギリのトップセールスを記録したYZF-R25&MT-25シリーズ。ニンジャCBR250RRといったライバルが次々にR25の36馬力を凌駕するハイパワーを引っさげて登場するなか、2019年に登場したモデルはマイチェン扱いでエンジンスペックは……35馬力ッ!? しかしそこにもヤマハの深慮遠謀と誠意アリ!

YZF-R25/R3カタログ_2020

●2020年型YZF-R25/R3カタログより。1台で表紙をキメるときはマフラー側を見せるのが一般的なのですけれど、あえて逆向きとすることで倒立フォークのインナーチューブ、カウル造形の玄妙さ、タンク上の音叉マークとスリット、スイングアームの形状などを強く訴求する意図がうかがえます。後述いたしますが、マイチェン後のR25(R3)は何気なく車両へ近づいていったとき、一番カッコよく感じられるデザイン上のさまざまな仕掛けが施されていたのです……

 

YZF-R25という有頂天マシン【中編】はコチラ!

250スポーツのパワー競争が激化していった!

2008年、衝撃的に登場した「ニンジャ250R」が、2013年に「ニンジャ250」となっても(ともに31馬力)、カワサキが栄華を極め続けた250フルカウルスポーツの世界。

そこへ36馬力エンジンを搭載して王座を奪い取ったのがヤマハ渾身のスーパーウェポン「YZF-R25」でした。

YZF-R25A_2018

●写真は2018年型YZF-R25 ABS。まぁ、とにかくカラーリングもグラフィックも意表を突きつつ、仕上がった姿を見れば惚れ惚れしてしまうという“いちいちカッコいいヤマハ”の真骨頂にやられっぱなしだったバイク雑誌屋時代。寝ぼけ眼でニューモデル紹介ページを編集しているときも、目の覚めるようなニューモデル情報をまとめ始めたときは文字どおりパキッと覚醒したものです

 

エンジン基本構造やフレームやサスペンションといったシャシーほか多くの部分を共用化しつつ320㏄の兄貴分やネイキッドの兄弟分を作り上げるプラットフォーム戦略も見事にハマって、シリーズは2015年から250㏄クラスベストセラーの座を3年連続で獲得するほどの大モテぶりをはたします。

モテモテイラスト

●鍛え抜かれたナンバーワンの運動能力を流麗なレイヤリングで包み込んだイケメンがモテないはずはありません。……筆者も人生一度はYZF-R25クンのようなモテモテハーレム状態を体験してみたかった!?

 

とはいえ、ライバル達も黙って手をこまねいていたワケではありません

“あーるにーごー”超えの急先鋒はホンダの刺客!

まずは2017年“吹っ切れたら恐ろしいホンダ”がやはり見事に吹っ切れて、CBR250R同様、往年の人気モデルの名称を復活させつつ38馬力の新開発パラレルツインエンジンを搭載した「CBR250RR(MC51)」鮮烈デビューさせました。

CBR250RR

●いまいちメインストリームに乗り損ねてしまった感のある「CBR250R(MC41)」のリベンジマッチとばかり、許される限りの最新&最良メカニズムを全部突っ込んで登場してきた「CBR250RR(MC51)」。最初見たときはホンダ製品と思えなかったほどスタイリング面でも過激さ満点でした。もうすぐ登場から6年経ちますが、いまだ見かけるたびにハッといたします

 

いや~驚くくらいに吹っ切れまくってましたよコチラは。

触っただけで皮膚が切り裂かれそうな(誇張です)エッジ立ちまくりのスタイリングはインパクト

エヴァ13号機を想起させるようなLED4灯ヘッドライトから大胆かつ緻密な面構成が始まり、高負荷走行時の整流効果とラジエターからの排熱も計算し尽くしたサイドカウル&ロアカウルカクカクしているのにニーグリップしやすい燃料タンク、NSRもかくやの薄いイメージを実現したシート(実際にはスポンジが厚くて座り心地良好)、そして反り上がったテールカウルエンドに至るまで全身張り詰めた緊張感アリアリのアリです。

CBR250RRフロントフェイス

●個人的な印象ですが、新生CBR250RRが到達したこのエゲツナイほどのカッコよさを超えるバイクのフロントフェイスはいまだ生まれていないように感じています。2023年の細部変更を受けて、さらに洗練さも加わった顔つきとなりましたね〜

 

そこから視線を下へ落とせば斬新な形状のサイレンサーが強く存在感を示しているではあ~りませんか。そちらに隠れて見えにくいのですけど、アルミ製スイングアームはしっかり“ガルアーム”形状です。

倒立式フォークを採用したフロントサスペンションや花弁型ブレーキローターなどを含め、視覚的にも金かかってる感がテンコ盛り。

もちろん完全新設計のエンジンは将来の発展性も見越した十分な基礎体力を持ち、吸気系にクラス初となる「スロットル・バイ・ワイヤシステム(アクセル開度をワイヤーではなく電気信号で伝達する)」を採用! 

CBR250RRエンジン

●高回転時の耐久性と静粛性両立のためクランクシャフト、コンロッド、バランサーシャフトの各軸受にメタルベアリングを採用し、カムチェーン張力を安定させるダブルピボットテンショナーも装備。車体前方から効率よく燃焼室に吸入空気を導入するダウンドラフト式吸気レイアウトや大径の吸排気バルブ&スロットルボアの採用などで低中回転域の力強さと高回転域の高出力を両立……。登場時の最高出力は38馬力/1万2500回転、最大トルクは2.3kgm/1万1000回転でしたが、最新版では42馬力/1万3500回転、2.5㎏m/1万750回転にアップデートされております!

 

3種類のライディングモードがクオーター(死語)……つまり250㏄クラスで楽しめるなんてバイク業界関係者一同が「シンジラレナ~イ」日本ハム・ヒルマン監督になってしまうくらい衝撃的な出来事だったのです。

驚きのイラスト

●「シンジラレナ〜イ」とは北海道日本ハムファイターズ監督だったトレイ・ヒルマン氏が2006年にパ・リーグを制したときに絶叫したお言葉。2006年の流行語大賞トップテンに入りました……って誰も覚えてないかなぁ(汗)

 

衝撃と言えば価格もそうでしたね。

8%の消費税が上乗せされていたとはいえ、ノンABSの単色が75万6000円からスタートして、ABS付きのヴィクトリーレッドでは82万8360円に!!!! 

CBR250RRメーター

●「Sport +(パワフル)」、「Sport (標準)」、「Comfort(タンデムほか)」の3つのライディングモードが選べたCBR250RR。実際に試乗したときは頻繁に変更しまくったものです。面白かったなぁ……

 

同時期のYZF-R25ノンABSが55万6200円、ABS仕様が59万9400円でしたから、比較すると約20万円~22万円ほど高いプライスタグを引っさげての登場となりました。

ネオCBR250RRの価格が正式に発表されるや否やSNSは大騒ぎ状態となり、編集部でも評価は真っ二つ割れたものです。

「こんな高い250なんて売れるわけないよ!」

「いやいや、内容を考えれば適正な値付けでしょ!

はたして……市場の評価は後者でした。

登場した2017年は250㏄モデルのランキングで、1位YZF-R25&MT-25、2位セロー250に続いて3位を獲得したCBR250RR。

翌2018年はなんとR25軍団を抜き去り、250㏄クラスで販売台数2位をゲットしたのです(そのときの1位は……後述。※販売ランキング情報は二輪車新聞様のデータより)。

CBR250RR_2019

●諸費用コミコミ乗り出し価格ともなれば3ケタ万円に届いてしまおうかという高額商品。誰が買うのかと調べてみれば、意外なほどヤングメンが購入! 「乗るからには一番いいものを」と新社会人なら鬼ローン、学生さんなら親ローンを組んで手に入れる事例が多数発生していました。この流れがさらにハイプライス・ハイパフォーマンスなカワサキ「Ninja ZX-25R」登場を後押ししたのかも!?

 

ニンジャ250はあえての+1馬力。なぜなら……

割を食ったカタチとなったのが2018年に登場した新生カワサキ「ニンジャ250」でした。

1985年にデビューした鳩サブレー……いや失礼、「GPZ250R」から延々と受け継がれてきたパラレルツインを全面刷新し、37馬力を出してきたエンジンを「ニンジャZX-10R」を彷彿させる精悍なイメージのボディへと搭載。

ニンジャ250_2018

●写真は2018年型「ニンジャ250 KRTエディション」。166㎏の軽量ボディに搭載される新開発並列2気筒DOHC4バルブエンジンは37馬力/1万2500回転、最大トルク2.3㎏m/1万回転のパフォーマンスを発揮。後出しジャンケンであえて馬力トップを狙わなかった姿勢を疑問視するファンもいましたが、チマチマと出力向上を刻んでいくバトルを笑って蹴散らす圧倒的な存在が後ろに控えていたのですから、今となっては納得です

 

ノンABS仕様は最初から用意されておらず、ABS付きの標準車が62万9640円、ツートーンカラーとレースイメージを身にまとったKRTエディションが64万440円という戦略的なオネダンだったのですけれど、人気再爆発からの250クラスベストセラーへ返り咲き……とはなりませんでした。

というのも同時期に登場した250をベースに400化された兄貴分、「ニンジャ400」そして「Z400」軽量&ハイパフォーマンスぶり広く世に知れわたることとなり、250のお客さんが少なからずそちらへ流れていくという状況にもなったからです。

ニンジャ400 KRT

●2018年型「ニンジャ400 KRTエディション(71万640円)」。なんと250と1㎏しか違わない167㎏ボディに48馬力/1万回転、最大トルク3.9㎏m/8000回転のエンジンを突っ込んだのですから、650ベースで車重200㎏以上、44馬力しかなかった従来車とは次元の違う走り! 絶対王者CB400シリーズを追いやって2018年〜2020年の3年連続400㏄クラスベストセラーの座に輝きました。もちろん現在でも高い人気を誇っております

 

とはいえ、400版も含めたトータルで考えれば上々の結果ですし、唯一無二の存在となることが確実な250インライン4の隠し球も開発中だったわけですから、今さらパラツインで無理にパフォーマンスを突き詰める必要もないよね、ということだったのでしょう。カワサキ恐るべし。

なお、スズキも2017年にとてもカッチョよいデザインの「GSX250R」をリリースいたしまして、パワー競争からは一歩、いや三歩くらい引いたGSR250ベースの24馬力・並列2気筒エンジンを細部改良しつつ継続して採用。

GSX250R

●第一報に付属していた写真データを見た瞬間、「やればできるじゃん!」と謎の上から目線になってしまったほど真っ当な?フルカウルスポーツ姿で現れた「GSX250R」。水冷4スト並列2気筒OHC2バルブエンジンは24馬力/8000回転、2.2㎏m/6500回転を発揮しつつ、41.0㎞/ℓという良好な60㎞/h定地燃費を実現。さらに税込み当時価格で52万7040円というリーズナブルさも相まって堂々のヒットモデルに成り上がっていきました

 

他の3メーカーがハイパワー化競争を繰り広げる中、「えっ!? 24馬力のままでいくの?」とざわついたギョーカイ人の心配をよそに日常域での優れた使い勝手が幅広い層に支持されて、現在に至るまで間違いのない定番モデルとして人気を博しております。

「ええ~、このデザイン。初代より劣化してない!?」

とまぁ、かくいう状況下で迎えたYZF-R25シリーズのテコ入れ

3年連続ベストセラーモデルはどんな手を打ってくるのか? 平成の250ハイパワー化バトルを復活させた張本人だけに39馬力……いやいっそ40馬力の大台に乗せてくる?? デザインはどうなる??? 気になる価格帯は????……と、大いにワクワクしていた記憶がございます。

そしていよいよ2019年、ヤマハからピロリン♪新製品のお知らせメールが到着いたしました。

すでにポジフィルムでのやりとりなんて遠い昔で、広報写真はサーバーからダウンロードし放題という時代です。

ドキドキしながらニューYZF-R25のフォルダを見つけ、どんなにカッコよくなったのだろう?とサムネイルをクリックして拡大してみましたら、アレレレレレレレレレレレレ????

YZF-R25

●M字ダクトと倒立フロントフォークはいいのですけれど、ヘッドライトは何だかキリッとしていない(ように見える)し、カウリングはレイヤー構造ではなくなった(ように見える)し、テールカウルもシュッとしていない(ように見える)し……。希代のイケメンが額広く頬の垂れ下がったフツーの人になってしまったような失望感すら味わったものです。後日、すべてが誤解だと判明いたしましたが(汗)。誌面で一番使われるこの右頭7:3のアングルだと、タンク上のめちゃくちゃカッコいい4連スリットも気づかれない……

 

なんだかデコッパチのボ〜ッとした顔だし、レイヤード構造のサイドカウルもなんだかありきたりな雰囲気に見えるし、エンジン出力は初期モデルから1馬力ダウンの35馬力になっているし(前年の強化版環境諸規制に対応する小改良ですでにそうなっていたのですが、外観一新ついでに変えてくるかな~との淡い期待もあったので)、どどどどどうしちゃったのヤマハさん?という想いが強く残ったのです。

パソコンのモニターでは分からなかった細部の作り込み

しかし数週間後、会社へ届けられた取材向け広報車両を見て、触れて、走らせてみたならば、ファーストコンタクトで受けたネガティブな印象がすべてひっくり返ってしまったではあ~りませんか! これには本当に驚かされました。まさに脱毛……いや脱帽です。

新旧R25

●針灸……いや新旧YZF-R25を並べてパシャリ。今こうして見ると、いやはやどちらもカッコイイという感想とタメイキしか出てきませんね。毎日乗ろうとして近づくたびにニヤニヤしてしまう“華”のあるバイクは日々の生活をとても充実させてくれるもの。なお、千差万別な中古車も、ピッカピカな新車もレッドバロンなら万全のアフターサービスとともに購入できますよ〜

 

俗に言う“広報写真”アングルではデコッパチのボ〜ッとした顔に感じてしまったフロントフェイスですけれど、実車へフツーに近づくと(結果的に見下ろすような視線になることはご理解いただけるはず)、奥目気味なヘッドライトの存在がス〜ッと薄くなり、R1もかくやといった切れ長アイの醸し出す精悍さがグッと心に迫ってきたのです。

見下ろしYZF-R25

●これこれ! このアングルですよ。やはりヤマハさんも分かっているらしくカタログ(写真は2020年型YZF-R25/R3のもの)には見下ろしアングルカットが山ほど使われております。M字ダクトの練り込まれた開口部も、ヘッドライト下部の走行風を整流するレイヤードカウルの精緻な造形も、タンク上の「R25ロゴ」も広報写真では気づけもしませんでした……

 

見る角度で表情を変える両眼の間にはヤマハMotoGPマシンのアイデンティティ、M字ダクトがドーンと鎮座……それはまさに2013年の第43回 東京モーターショーでライダーの心を打ち抜いたショーモデル「R25」イメージそのままではないですか! 

R25プロトタイプ

●モーターサイクリスト誌ショー速報号の部数アップにも多大なるご貢献をいただいたサプライズモデル「R25」(参考出品車/試作車) 。ホントにスキのないスタイリングです

 

また、初代の斬新さが薄まったように感じたサイドカウルの形状も斜め後方から眺めてみると、なるほど走行風(+エンジン排熱)の“抜け”が良さそうな構造を実現しつつ、大きなその“孔”をうまく覆い隠すという進化版レイヤードカウルへとアップデートされていたことが判明。

足元には小さなウイングまで設定されており、整流効果だけでなく気分もアゲてくれます。

R25リヤ走り

●2020年型YZF-R25/R3カタログより。まさに内側と外側との2枚構造となっているサイドカウルのレイヤード構造や緻密な造形のロアカウル、足元のウイングが思ったより幅広いことなども、このアングルなら一目瞭然ですね

 

実際、初期型に比べて全体の空力特性が大きく向上しており、比較すると最高速は8㎞/hほどアップしたとのこと。いやはや、人もバイクも写真のパッと見だけで判断してはいけませんね(笑)。

最新の環境諸規制に対応した35馬力エンジンも必要にして十分なパワーを相変わらず発揮しており、スペック値だけにとらわれていたことをマリアナ海溝より深く反省してしまうほど。

総合的な熟成で燃費の大幅アップという副産物も!

なおかつエンジン内部や燃料噴射制御などが磨き上げられた結果、燃費が大きく向上したこともトピックでした。

なんと初期型で33.5㎞/ℓだった60㎞/h定地燃費が、全く同一の条件で計測して37.7㎞/ℓになったのにはビックリ

燃料タンク容量14リットルを掛け合わせた理論上の満タン航続距離なら469㎞が527.8㎞にアップしたわけですから驚くしかありません(※さらなる改良を受けた現行モデルの燃費は37.5㎞/ℓですので満タン航続距離は525㎞ピッタリですね)。

倒立フォークの採用もデメリットが出ないよう細心の注意をもって実施され、メーターは視認性の高いフル液晶版へ換装。

R25ハンドルまわり

●倒立式フロントサスに合わせフレームへの締結部が新たに設計され、剛性が求められるアンダーブラケットはスチール鍛造製、ハンドルクラウン(トップブリッジ)にはMotoGPマシンYZR-M1を彷彿させる肉抜き加工を施したアルミ鋳造製を導入。また、フル液晶メーターのタコメーターは精細なバーグラフ表示により細やかなアクセルワークを視覚的にも楽しめるもの。シフトタイミングインジケーターも付いてます

 

灯火類はフルLED化されるなど全身にわたるブラッシュアップを受けながら、お値段はノンABSで59万9400円、ABS仕様で64万2600円と絶妙な設定で攻めてきたのです(ともに税込み当時価格)。

結果、相当にエグい異形フェイスを得た「MT-25/MT-03」とともに人気は再燃し、

MT-25

●常軌を逸した?小顔っぷりが強く印象に残る新生「MT-25」。エヴァに出てきた使徒サキエルかい!……とオタクなツッコミを心で叫びながら毎夜22時過ぎまで編集部でマウスとキーボードをコリコリスイスイパチパチしていた筆者。そうやってバイク雑誌は出来上がっていたのです!?

 

MT-25ライトアップ

●「こうしてアップで見るとMT-25/MT-03の顔はサキエルというよりはアンパンマン……いやアイアンマンだなぁ」と心の中でつぶやき、ニヤニヤしながら毎日夜遅くまでパチパチコリコリス(以下略)

 

同シリーズは2019年度、250㏄クラスでCBR250RRを上回る2位の座を確保

続く2020年、2021年も250㏄クラスで3位に輝くなど安定した人気ぶりを維持してきました(ちなみに2018年以降、250㏄クラストップの座はホンダ「レブル250」がダントツ破竹の連続防衛中です)。

別格の4気筒モデルとして2020年に登場した「ニンジャZX-25R」45馬力)と、その25Rへ強い対抗心を燃やしパラツインスーパースポーツの可能性を突き詰めようとしている「CBR250RR」今や42馬力!)との高パフォーマンス・高価格路線とは一線を画したポジションで独特な存在感を放っているYZF-R25とそのシリーズ群。

 

爽やかなYZF-R25カタログ写真

●「カワサキさん、ホンダさん、頑張ってください。こっちはこっちで楽しくやります」と考えているのかいないのか。茫洋として今後の真意がいまひとつつかめないヤマハくん。とはいえ2022年モデルから純正オプションにクイックシフトキットを用意するなど、走りへの情熱は消えていないご様子。乗り出し100万円超えのニンジャZX-25Rでも大ヒットしている昨今、ヤマハ謹製「No Excuse」な並列4気筒モデル登場にも期待したいところ!

 

毎年のように話題となるカラーリングを設定したりと鮮度キープにも余念がなく、250スーパースポーツのスタンダードモデルとしてYZF-R25の安定した人気はまだまだ続きそうです。

YZF-R25パープル

●上写真は「湖上の煙〜♪」と“王様”の歌声が聞こえてきそうなディープなパープル(正式な色名はダークブルーイッシュパープルメタリック3で最新2023年型モデルに設定)。他にも「マキタカラー!?」と騒がれた2021年型シアンメタリック6、「ジャイアンツ応援!?」的な2022年型ビビッドオレンジメタリック2、「買うしかないやん……」な2022年型WGP参戦60周年記念モデル(シルキーホワイト)など、ヤマハは本当にライダーの秘孔をグイグイ突いてきます

 

あ、というわけで選んで後悔しない識者も太鼓判を押すYZF-R25/YZF-R3&MT-25/MT-03は、高年式かつ好程度の中古車はもちろん、いっそ新車で購入しても楽しいバイクライフを送れることが確実な鉄板250スポーツ(今回紹介したライバル群もすべてそうですが)。全国で300店以上を展開しているレッドバロンならきっとアナタの家から近い場所にありますので、新車or中古車?という段階から気軽に相談してみてください!

エストレヤというスーパースター【前編】はコチラ!

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