雑誌の表紙ってどうやって決まる!?

 こんにちは青木タカオです。2024年12月23日には、ボクが編集長を務めます『WITH HARLEY(ウィズハーレー)Vol.22』(内外出版社)が発売されました。

WITH HARLEY(ウィズハーレー)Vol.22 /内外出版社

▲WITH HARLEY(ウィズハーレー)Vol.22 /内外出版社

 表紙をご覧になっていただければ分かる通り、今号は『XLスポーツスター』を特集しています。雑誌の顔である表紙は、その号でどんな内容なのかが一目瞭然となっていなければなりません。

『R★B』vol.53 
 たとえば、年間11万台のオートバイを販売するレッドバロンが発行するフリーマガジン『R★B(アール・ビー)Vol.53』(2024年12月1日発行)では、「ちょいレアバイクに無我夢中!」と題し、レッドバロンで珍しい絶版車を購入したユーザーを紹介しながら、愛車の魅力やレッドバロンのサービスを紹介。

 激レアなプレミアムモデルというわけではないけれど、「ちょっとレア」な絶版車オーナーの声を取り上げた内容については、下記リンクに詳しい記事がありますので、ぜひまだ読んでいない人はチェックしてみてください。

「ちょいレア」なバイクに注目!! 『R★B』(vol.53)レッドバロン各店で無料配布を開始

 やはり表紙からホンダ『マグナ(750)』と「ちょっと珍しいバイク」がドカーンと登場しています。ページをめくるとヤマハ『SRX600』やホンダ『CB650カスタム』、スズキ『INAZUMA』など、「ちょっとレア」な絶版車にワクワクせずにはいられません!

 いずれも古いモデルですが、レッドバロンなら独自にパーツストックしていますので安心。それはハーレーにも言えることなのです。

『R★B』は「バイクやツーリングの魅力」をお届けしながら「新たなレッドバロン像」を構築すべく、季刊(3・6・9・12月の年4回)で発行しているフリーマガジン。オールカラーで36ページ、携帯しやすいA5サイズ(W148xH210mm)で、全国のレッドバロン各店で無料配布しています。また一部の自動車教習所、大学・専門学校、自衛隊関連施設、バイク用品店、道の駅にも置いてありますので、ぜひ手にとってみてくださいね。

絶版となって早3年が経つスポーツスター

日本限定1300台で販売されたXL1200X フォーティーエイトファイナルエディション。

▲日本限定1300台で販売されたXL1200X フォーティーエイトファイナルエディション。

「フォーティーエイトファイナルエディション」が発売されたのが2021年12月ですから、空冷スポーツスターが絶版となって早3年が経っています。

時代を超えて愛されるシンプルな車体構成のXLスポーツスター。写真はXL883R/2002年式。画像提供 ハーレーダビッドソンジャパン

▲時代を超えて愛されるシンプルな車体構成のXLスポーツスター。写真はXL883R/2002年式。画像提供 ハーレーダビッドソンジャパン

 それでも今なお多くのハーレーファン、ライダーらに支持されているのがXLスポーツスターです。新車が買えなくなっても、その姿が消えてなくなってしまうなんてことは当分先まで長きに渡ってまずないでしょう。

 シンプルな車体に、883ccあるいは1200ccの排気量を持つVツインエンジンを搭載。バリエーションモデルが多く、高年式の一部人気機種(XL1200X フォーティーエイトやXL1200NS アイアン1200、XL883Nアイアン883など)を除けば、比較的リーズナブルで専門誌編集長の立場から見ても《狙い目》と言えるでしょう。

長きに渡り愛され続ける名車

スポーツスター60周年を祝う2017年のビジュアル。この時、XL1200CXロードスターがデビューした。画像提供 ハーレーダビッドソンジャパン

▲スポーツスター60周年を祝う2017年のビジュアル。この時、XL1200CXロードスターがデビューした。画像提供 ハーレーダビッドソンジャパン

 初代は1957年に登場。なんと、ホンダ・スーパーカブと同じだけの歴史を持ちます。

 北米市場では高性能な英国者勢が台頭してきた時代で、ハーレーダビッドソンにも軽快で若者にも好まれるスポーツモデルが求められていました。

ショベルヘッド時代のスポーツスター。写真はWITH HARLEY Vol.10にて試乗レポート&徹底解説した1970年式XLCH SPORTSTER。キックオンリー、右チェンジ/右フットブレーキで、前後ドラムブレーキです。

▲ショベルヘッド時代のスポーツスター。写真はWITH HARLEY Vol.10にて試乗レポート&徹底解説した1970年式XLCH SPORTSTER。キックオンリー、右チェンジ/右フットブレーキで、前後ドラムブレーキです。

 吸気バルブと排気バルブに独立したカムをそれぞれ2本ずつ配置する「4カム」エンジンをスポーツスターは「Kシリーズ」から受け継ぎつつ、それまでのサイドバルブをOHVに進化させまています。

 シリンダーヘッドが鋳鉄製であったことから《アイアンスポーツ》と呼ばれるショベルヘッド時代を経て、1986年に「EVOLUTION(エボリューション)」と呼ばれるアルミヘッドを採用したエンジンへ進化しました。

 排気量は《パパサン》と親しみを込められて呼ばれる883ccと1200ccの2本立てを長きにわたって採用し続けますが、じつは86年から2年間だけは883ccと1100ccだったことは日本ではあまり知られていません。

20年前に迎えた大きな節目

スポーツスターの変遷が一目瞭然にまとめたWITH HARLEY(ウィズハーレー)Vol.22 。画像提供 内外出版社

▲スポーツスターの変遷が一目瞭然にまとめたWITH HARLEY(ウィズハーレー)Vol.22 。画像提供 内外出版社

 2004年にはそれまでのリジッドマウントフレームから、エンジン懸架方式をラバーマウントにした新しいシャシーを採用しています。

 フレームとパワーユニットの間にラバー(ゴム)製のアイソレーターという部品を介し、不快な微振動が乗り手に伝わることを抑制しました。

 メインチューブ径を41.3mmから54mmへ太くするなどし、26%もの強度アップを達成。エンジンもピストンやコネクティングロッドを軽量化し、ピストン冷却のためにオイルジェットを追加したり、シリンダーフィンを薄く大型化するなどしています。

 区別するために、それまでのリジッドマウントフレームスポーツを《リジスポ》、ラバーマウントフレームのスポーツスターを《ラバスポ》などとも呼びますが、入門者には何がなんだかわからないはずでしょう。

 そうした用語の意味がわかるように、ウィズハーレー最新号ではこうした変遷が詳しくわかるように年表でまとめて掲載するなどしています。

スポーツスター50周年のアニバーサリーモデル、XL50HA2007年式に登場した。画像提供 ハーレーダビッドソンジャパン

▲スポーツスター50周年のアニバーサリーモデル、XL50HA2007年式に登場した。画像提供 ハーレーダビッドソンジャパン

 キャブレターだった吸気機構をインジェクション化するのは2007年式からで、熟成と進化を繰り返しつつ、環境規制への対応が難しくなり、惜しまれつつも生産終了となりました。

欲しくなったら最寄りのレッドバロンへ

ラバーマウントフレームに4カム・エボリューションエンジンを搭載するスポーツスター。写真はXL1200X フォーティーエイト/2014年式。画像提供 ハーレーダビッドソンジャパン

▲ラバーマウントフレームに4カム・エボリューションエンジンを搭載するスポーツスター。写真はXL1200X フォーティーエイト/2014年式。画像提供 ハーレーダビッドソンジャパン

《ラバスポ》へ進化したのも、もう20年以上も前のこと。それでも《リジスポ》さらに《アイアンスポーツ》を含め、人気に陰りはありません。

 少しずつタマ数が減り、入手するなら今のうちという感じになってきました。そう思うとき、心強い味方がレッドバロンです。

 全店直営の販売実績は業界No.1の年間11万台で、中古車の在庫数は4万3000台! 実際に足を運ぶと、値頃感のあるスポーツスターに出くわすことがよくあり、ボクはその場から離れられなくなることがしばしあります。たとえば、下記リンクのようなモデル。

いまだ人気のハーレー空冷スポーツスター:よりフレンドリーに車高を落とした“パパサン”

 スポーツスターが気になる人は、ぜひお近くのレッドバロンへ。在庫があってもなくても、相談すれば親身になって一緒に探してくれるでしょう。


SHARE IT!

この記事の執筆者

この記事に関連する記事