メディアミーティングがツーリングエリア・宮ケ瀬で開催!

▲都心から約1時間の宮ヶ瀬ヴィレッジにある「ユナイテッドカフェ宮ヶ瀬店」。二輪系イラストレーターの作品展示や各種イベント・ミーティングも開催されている

 

7月11日(金)、首都圏ライダーにはお馴染みのツーリングエリア、宮ケ瀬湖にほど近いドライブイン「宮ケ瀬ヴィレッジ」(神奈川県愛川町)で「第12回 自工会二輪車委員会メディアミーティング メディアツーリングin宮ヶ瀬ヴィレッジ」が開催された。

▲ユナイテッドカフェ宮ケ瀬店の外観。営業時間/平日11:00~22:00、土日祝8:00~22:00(L.O.21:30)、火曜休、カフェ電話/070-9022-3477

 

自工会二輪車委員会メディアミーティングとは、国内バイクメーカー4社らからなる自工会二輪車委員会と、雑誌や新聞、WEBなどの二輪関連メディアが集まって意見交換や情報共有を行い、市場の課題や現況などについて広く情報発信する集まりのこと。

▲二輪系専門誌やWEBメディアの編集長らが愛車で宮ケ瀬ヴィレッジに駆け付けた

 

それを今回は、ツーリングエリアの宮ケ瀬で実際にツーリングも楽しもうと計画されたのだが、当日はあいにくの雨模様…。霧も出ているとあってツーリングは中止になってしまったが、宮ヶ瀬ヴィレッジ特製のバーベキューを楽しみながらのフリートークとなった。

自工会二輪車委員会の設楽元文委員長も参加!

▲開会挨拶を行う設楽元文委員長。ヤマハ発動機の社長でありバイクとツーリングが大好きな生粋のライダーだ

 

ミーティングには、二輪車委員会の各部会で活動している4メーカーの担当者のほか、自工会二輪車委員会の設楽元文(したら もとふみ)委員長も参加し、開会の挨拶を行った。

●設楽委員長の開会挨拶(要約)
「今日はライダーのひとりとして皆さんとコミュニケーションを取れることが楽しみです。最近、世界の二輪市場を回りながら日本の位置づけを考えつつ、どうやって国内を活性化しようかと考えています。新型コロナウィルスなど社会環境が変化するなか、心の豊かさ、人生の豊かさを享受するツールとしてバイクはとてもよいアイテムです。

普及させていくにあたり健全な乗り物であり、憧れの存在である、そういう位置づけでバイクを理解して頂きたいですし、メディアの皆さんのお力添えがあって初めて国内需要が盛り上がると考えています。私自身はバイクを文化、普遍的な価値観にしていきたい。長期的な視点でバイクが日本に根付いていくことを皆さんとやっていきたいので、引き続きお力添えをお願いします」

 

▲宮ヶ瀬ヴィレッジの松原 徹オーナーも挨拶を行った。今後はユナイテッドカフェ主催のツーリングやキャンプなどのイベントも企画しているそう

美味しいバーベキューを頂きながらのフリートーク

▲設楽委員長からの乾杯の音頭でフリートークが始まった

 

その後は、バーベキューを楽しみながらのフリートークとなった。自工会二輪車委員会の各部会担当者、メーカーや卸販売会社のスタッフも含め、その場にいる参加者が和気あいあいと二輪市場や業界、噂のニューモデルや愛車の話などで盛り上がっていた。

▲豪華なバーベキューの様子。分厚いお肉から焼きおにぎりまでごちそうさまでした!

 

▲こういうフランクな場でこそ、こむずかしい話もしやすいってもの。ここにいるメンバーで本気出したらもっとやれると思うんだけどな

 

▲ライダースクラブ誌の河村聡巳編集長。まぁいつもこんな感じでノリいいっすね

 

▲ヤングマシン編集部の吉岡直矢氏(肩書きわからない… スイマセン)。ヤングマシンは紙媒体はなくなって現在はWEB媒体(おそらく業界一のPV数)のみ。ForRでもお馴染みですね

 

以降、会場の至る所でこんなことが語られていたんじゃないかなと想像してみる。

現在、国内二輪市場は大きな変革期にある。カーボンニュートラル実現を目指すなかでの電動化、排ガス規制による環境対応としてのガソリン原付生産終了からの新基準原付登場。さらには電動アシスト自転車に加えて、16歳以上免許不要の特定原付も登場したことで、コミューターモデルに関わる利用環境が大きく変わる可能性がある。

ファンモデルについても、為替ほかの影響もあって価格の高騰が抑えられず、税金・社会保険料の負担増もあって可処分所得が増えないなか、中・大型モデルの販売は今後ますます厳しさを増すことが予測される。原付から大型まで、バイクの新車購入層が平均55歳程度であることを考えると早ければ7年後くらいから定年層(※)の影響が見えてくるだろう。

※25年4月から企業に対して「65歳までの雇用継続措置」(高年齢者雇用安定法の改正)が義務化された

ああ、こんなことを考えていると美味しいお肉ものどを通らない… なんてことはなくて、バーベキューが美味しすぎてあっという間にお腹いっぱいに。ノンアルビールって美味しいな~。 あれ? 自分っていま何歳だっけ? こんなライダーの方も多いと思います(んなわきゃない)。

新基準原付の運用など様々な疑問や提言もできる場に

▲自工会二輪車安全教育分科会の飯田 剛 分科会長。埼玉県の高校生講習ほか各地の講習会にも指導員として参加されている方

 

そんな筆者の心配はさておき、二輪車委員会からは現状の課題に即した各部会・分科会のリーダー担当者の紹介も行われた。バイクの駐車や安全運転といった利用・安全環境については彼らに聞けば間違いない。二輪市場・業界の課題について質問・提言するには格好の場となっており、メディアにとっても大変ありがたい機会だ。

また、新基準原付の区分新設を説明したポスターが各所に貼られていた。この水色のポスターは今後至るところで見られるようになると思うが、周知の浸透はまだまだこれから。読者の皆様にもぜひSNSなどでの周知に協力してほしいのだ(マジで)。

▲敷地内の板囲いに貼られた新基準原付の区分追加を周知するための啓発ポスター。クルマや原付の免許で125ccに乗れるようになるわけではない!

江坂常務理事は「専門部会にもフィードバックしたい」と挨拶

▲閉会の挨拶を行った自工会の江坂行弘常務理事

 

2時間ほどのミーティングも終了というところで閉会の挨拶となり、自工会の江坂行弘(えざか ゆきひろ)常務理事と自工会二輪車委員会の設楽委員長がスピーチした。

●江坂常務理事の閉会挨拶(要約)
「いろいろなメディアの方々とお話しましたが、二輪車に対する熱い思いを受け止めました。特に駐輪場問題への関心が高く、自工会の専門部会にもフィードバックして対応の深掘りができればと思います。

ジャパンモビリティショーも10月から11月にかけてありますが、そういう中でも皆さんの関心事項について拾っていきたい。これからもバイクの楽しみについて情報発信をして、安全で環境にやさしく楽しいバイクを作っていきますから、ご理解、ご支援のほどよろしくお願い致します」

●設楽委員長の閉会挨拶(要約)
「バイクのそばだとコミュニケーションも活性化できていいですね。今日はあいにくの雨となりバイクには乗れませんでしたが、これからもアウトドアで、将来の発展について皆さんのご意見を伺いたいので、その際はよろしくお願いします。本日はありがとうございました」

メディアがこの場をどう生かすのかに注目したい

▲ミーティングの様子。会場は宮ケ瀬ヴィレッジ内のキャンプエリア。ここでのキャンプは予約サイト「なっぷ」で予約できる

 

自工会メディアミーティングの模様をお届けした。日本の自動車工業と関連する産業の発展を図る団体、日本自動車工業会の首脳陣とフランクに話せる場というのは決して多くない。SNSの発信・拡散力が増しているなか、情報伝達のプロとして、こうした機会をどう生かすかもメディアには問われている。

▲解散前に撮影された集合写真。写真提供:自工会二輪車委員会

 

次回はぜひメディア側からの発言や提言、ミーティングでのファシリテーションも見てみたいと思った次第だ。続報に期待してほしい。

 

 

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